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「禁酒法」。読んで字の通り、酒類の製造・販売・輸送を禁じる法律。宗教的に酒を禁じる回教圏の国は今でもあるが、「禁酒法時代」等と言えばほぼ一意にアメリカの1919年から1933年の禁酒法執行時代を指す。序でに書けば、酒を禁じる宗教は回教ばかりではなく、仏教でも飲酒(おんじゅ)は地獄行きの罪で、地獄では溶けた灼熱の鉛かなにかを飲まされるそうだ。
さはさりながら、キリスト教では酒自体は宗教的に禁じていない。第一、ワインは「キリストの血」と言う「聖なる地位」にある筈なんだが、米国禁酒法は執行され、結論から言えば大失敗。密造酒や非合法酒場はギャングの有力な資金源となり、治安は悪化。飲酒も返って増加したと言う。私のような呑ん兵衛からすると、「さもありなん」と言うか、「ザマァ見ろ」と言うか。「現実を忘れた理想論の末路」の一典型と、私には思われる。
そのアメリカで、「同性婚支持」をオバマ大統領が明確に打ち出した、と言うのは先日記事にした処(*1)。何しろ「同性婚支持」が「進化した考え方」だの「時流」だのと考えられているらしいから私なんぞには笑止千万であるし、その記事の中で「民主党の考え方も「進化」しているらしい」と判明したのでさらに大笑いだったが、今度はアメリカの連邦高裁で「結婚は男女間にのみ成立する」と規定した連邦法「婚姻擁護法(Defense of Marriage Act、DOMA)」を「違憲」と判定したというのだから、恐れ入る。
1> 異性間の婚姻で得られる権利を同性カップルに認めていないとして、下級審での違憲判断を支持。
2> 同性婚の場合、連邦税の合算申告による減税や、社会保障制度の遺族手当、連邦政府職員の配偶者を対象とした医療保険の給付などが受けられない点を指摘した。
どうもこの「進化した考え方」と称する「同性婚を公認するばかりか通常の男女間の結婚(*2)と平等で無ければならない」と言うのも、かつて執行されて大失敗に終った禁酒法と同様の、「理念先行」と言うより「理念暴走」の産物と思われて仕方がない。つまりは「男女平等」の究極形としての「同性婚公認」であり、「同性婚の結婚との平等・同一視」である。
まあ「理念暴走」と言うならば、日本国憲法と憲法9条なんてシロモノを、戦後70年にもなろうと言うのに未だ押し頂いている我が国も、他人のことを言えた義理ではないのだが。
だが、他人のフリ見て我がフリ直せ、とも言うぞ。
「進化した考え方」。確かに聞こえは良いね。
だが、オバマ大統領さえそんな「進化した考え方」を支持するようなアメリカ合衆国で、進化論とネオ天地創造論とインテリジェントデザインと称する似非宗教を同列に教えようなんてことが罷り通っている(*3)のだから、「米国に於ける「進化」は定義が間違っている」と、断じざるを得ない。
如何に、アメリカ国民。
如何でしょうか、故アイザック・アシモフ老。
<注釈>
(*1) 同性婚とは言語矛盾である http://www.blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/37080628.html(*2) 「結婚」に「通常の」「男女間の」などと形容詞をつける事自体が異常事態なのだが。結婚は「男女間」に決まっているのが「通常」だ。(*3) 非科学的態度―米テネシー州で「教室で進化論に異議を唱える権利」認める法律、成立か http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2870323/8764350 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36986495.html