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開発進むジャイロコプター型空飛ぶ自動車「PAL-V」、オランダ http://www.afpbb.com/article/economy/2869403/8741049
「空飛ぶ自動車」なるコンセプトは、少なくともディズニー映画「チキチキ・バンバン」まで遡れる、とは別の記事にも書いたな(*1)。今回取り上げるAFP通信の記事ニ題は、共にその「チキチキ・バンバン」の夢、「空飛ぶ自動車」が近日発売されると言うもの。
片方は先回記事にもした「トランジション(Transition)」。「折畳み翼の生えた軽自動車」と言う風情の形。ま「空飛ぶ自動車」としては「オーソドックス(*2)」な形態。
だが、もう一方の「PAL-V」は、主翼の変わりに回転翼を有する、『ジャイロコプター』型。回転翼を有しながら、「ヘリコプター型」と呼ばずに「ジャイロコプター」と呼ぶのは、多分「回転翼を動力で駆動していないから」。動力は推進力として働かせるのみで、回転翼は前進による相対風で回転するのが、「ジャイロコプター」の基本だから。何にせよ「回転翼で空を飛ぶ自動車」と言うのは、今までにないコンセプトだ。報じられているところでは、固定翼機型(従来型)「トランジション(Transition)」の発売が今年中を目指しているのに対し、オートジャイロ型(回転翼型)「PAL-V」の方は2014年発売予定だそうだから、前者の方が(やっぱり)開発は先行しているようだ。
上掲2本の記事から、二種類の「空飛ぶ自動車」を比較すると、以下の表の通り。

乗員は何れも2名。価格は固定翼機型が優位。滑走距離は回転翼機型が優位(短くて済む)で、航続距離は固定翼機型が優位(遠くまで飛べる)。開発は固定翼機型が先行、と言うところか。但し、「空飛ぶ自動車」とは言い条、特に固定翼機型「トランジション(Transition)」には結構立派な滑走路が必要であり、こちらの方は「公道も走れる軽飛行機」と考えた方が良さそうだ。
1> ( トランジションの開発メーカー)テラフジアは小回りが利く移動手段や駐機コスト削減を望むパイロットに対象を絞っている。
と言う開発メーカーの狙いも、これを裏書している。
一方の回転翼機型PAL-Vにしても、
2> 離陸に165メートル、着陸に30メートルの滑走路が必要で、離着陸は空港でのみに制限されるからだ。
1> ( トランジションの開発メーカー)テラフジアは小回りが利く移動手段や駐機コスト削減を望むパイロットに対象を絞っている。
と言う開発メーカーの狙いも、これを裏書している。
一方の回転翼機型PAL-Vにしても、
2> 離陸に165メートル、着陸に30メートルの滑走路が必要で、離着陸は空港でのみに制限されるからだ。
と報じられているから、やはり「空を飛ぶ」のは空港経由。「夢の空飛ぶ自動車」と呼ぶには、大分抵抗がある。
とは言え、
3> 空飛ぶ自動車の開発に成功した企業は少なくないが、量産に成功した企業はまだない。
とも報じられているから、「空飛ぶ自動車の量産・商業化」だけでも実現すれば世界初。トランジションにもPAL-Vにも、頑張ってもらいたいものだ。公表されている値段からするとまだまだ高嶺の花だし、それ以上に日本では「空港からしか離着陸できない」と言うのが、実用上のネックとなろうが。
3> 空飛ぶ自動車の開発に成功した企業は少なくないが、量産に成功した企業はまだない。
とも報じられているから、「空飛ぶ自動車の量産・商業化」だけでも実現すれば世界初。トランジションにもPAL-Vにも、頑張ってもらいたいものだ。公表されている値段からするとまだまだ高嶺の花だし、それ以上に日本では「空港からしか離着陸できない」と言うのが、実用上のネックとなろうが。
<注釈>
(*1) チキチキバンバン Strike Back-空飛ぶ自動車、アメリカで近日発売 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35614416.html(*2) あくまでも「空飛ぶ自動車として」だが。
転載開始=========================================
開発進むジャイロコプター型空飛ぶ自動車「PAL-V」、オランダ
http://www.afpbb.com/article/economy/2869403/8741049
2012年04月04日 11:35 発信地:ハーグ/オランダオランダ中部アーメルスフォールト(Amersfoort)郊外でテスト飛行を行う空陸両用車PAL-V(Personal Air and Land Vehicle、2009年4月27日撮影、資料写真)。(c)AFP/ANP/Marcel ANTONISSE
【4月4日 AFP】これは「空飛ぶ車」?それとも「道路を走る飛行機」?――いずれにせよ、オランダで開発中のジャイロコプター型陸空両用車「PAL-V(Personal Air and Land Vehicle、個人用陸空両用車)」は、地上と空を最高時速180キロで走飛行することが可能だという。PAL-Vを開発しているオランダ企業PAL-V(本社:ラームスドンクヴェール、Raamsdonksveer)によれば、空中での航続距離は500キロ、最大巡航高度は1200メートルだという。また、地上では回転翼を折りたたんで合法的に公道を走行できる3輪自動車となり、最大1200キロの連続走行が可能だ。「将来、自宅から空港へ運転しそのまま離陸、着陸したらまた陸路で目的地まで、これ1台でまかなえるようになる」と、PAL-V社のロバート・ディガマンサ(Robert Dingemanse)CEO(最高経営責任者)は語る。2008年に開発が始まったPAL-Vは先月、オランダ空軍基地で行われた試験飛行に成功した。最初の商用モデルは2014年の発売を予定しており、価格は25万~30万ユーロ(約2700~3300万円)になるだろうとディガマンサ氏は話す。また、オランダ航空宇宙研究所(National Aerospace Laboratory)と共に開発に協力するデルフト工科大学(Delft University of Technology)航空宇宙学部のジャッコ・フークストラ(Jacco Hoekstra)学部長は、「(PAL-Vは)個人飛行機旅行に革命をもたらすだろう」と話している。PAL-Vは交通渋滞から抜け出すのに最適な車だと思うかもしれないが、早まってはいけない。離陸に165メートル、着陸に30メートルの滑走路が必要で、離着陸は空港でのみに制限されるからだ。発明家たちはすでに100年以上にわたって自動車と飛行機を合体させようと試作を重ねてきた。すでにいくつかの企業が「空飛ぶ車」を世界で初めて市場に投入するべく開発競争に参加している。米航空機ベンチャー、テラフジア(Terrafugia)は2日、道路を合法的に走行できる独自開発した航空機「トランジション(Transition)」の試験飛行に成功したと発表している。(c)AFP
「空飛ぶ自動車」の試験飛行に成功、米テラフジア
http://www.afpbb.com/article/economy/2869204/8735753
2012年04月03日 13:09 発信地:カリフォルニア/米国クリッピングする 拡大写真を見る 写真をブログに利用する メディア・報道関係・法人の方 写真購入のお問合せはこちら試験飛行中の陸空両用航空機「トランジション(Transition)」の試作機(2012年4月2日提供)。(c)AFP/TERRAFUGIA
【4月3日 AFP】米マサチューセッツ(Massachusetts)の航空機ベンチャー、テラフジア(Terrafugia)はこのほど、公道も合法的に走行できる航空機の試験飛行を成功させた。交通渋滞にはまった時、この車で空を飛べたらと思った経験を持つ人は多いだろうが、そんなドライバーたちの夢が実現するかもしれない。テラフジアは、陸空両用航空機「トランジション(Transition)」の試作機で8分間の試験飛行に成功。年内にも同機の発売を目指すという。「試験飛行の成功で、これまで不可能だった夢を実現させる能力があることをわが社の開発チームは示した」と、創業者のカール・ディートリック(Carl Dietrich)氏は言う。一般販売に先駆けた特別販売の価格は1台27万9000ドル(約2300万円)で、すでに約100台の予約が入っているという。空飛ぶ自動車の開発に成功した企業は少なくないが、量産に成功した企業はまだない。しかし時代は変わり、新素材やCADの導入によって、安価で軽量な陸空両用車両の生産が可能になっている。国境警備隊や警察や軍、ホビイストを念頭に置いたメーカーが多い中、テラフジアは小回りが利く移動手段や駐機コスト削減を望むパイロットに対象を絞っている。■車庫に入る航空機トランジションは2人乗りの陸空両用航空機。「フィアット500(Fiat 500)」のような丸みを帯びた車体に折りたたみ式の翼を持つ。車体の横幅は通常の車と同じ2.3メートル。翼を広げると8メートルになるが、折りたためば一般的な車庫に格納できる大きさだ。テラフジアは、トランジションはこれまでにない機動性を兼ね備え、燃料補給なしに最大787キロの飛行が可能だとしている。トランジションの運転には、自動車と航空機双方の免許と最低20時間の飛行経験が必要となる。離陸には2500フィート(約762メートル)の滑走路が必要となることから、同機で渋滞中の道路から抜け出すことは現実的には難しいかもしれない。テラフジアのほかにも少なくとも2社が空飛ぶ車両の商品化を目指している。オランダのPAL-Vはジャイロコプター型陸空両用車の試作機の試験飛行を実施済みで、現在は量産型試作機の製作と2014年の初納入を目指している。米カリフォルニア(California)を拠点とするモラー・インターナショナル(Moller International)は垂直離着陸が可能な自家用機の開発を進めているが、こちらは操縦訓練に多少長く時間がかかるという。(c)AFP/Andrew Beatty
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