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Wall Street Journalと言う新聞を、私はどうも「胡散臭く」感じている。以前取り上げた同紙記事のレベルがどうにもこうにも低かったから、と言うのもあるし、「Wall Street」と言う紙名の一部が「アメリカの金融街」の固有名詞でしかないと承知しつつ、「山師と詐欺師の集う場所」と言うイメージを払拭できない。所謂「財テク」だとか「金融商品」だとかが、どうにもこうにもうそ臭くて思えて仕方がなく、また無縁でもある貧乏人のアナクロ人間としては、「Wall Street」と聞くだけで「占領せよ」とは言わないが(*1)眉に唾はつけずにはいられないのである。
が・・・そのWSJが前回の北朝鮮弾道ミサイル実験の際に当ブログにアップした記事(*2)と同様の「オピニオン」を掲げるとなると、これは一寸看過し難い。
まずはそのWSJ紙論説、御一読願おうか。
が・・・そのWSJが前回の北朝鮮弾道ミサイル実験の際に当ブログにアップした記事(*2)と同様の「オピニオン」を掲げるとなると、これは一寸看過し難い。
まずはそのWSJ紙論説、御一読願おうか。
<注釈>
(*1) 「占領」したところで、「何をするか」がなければ、革命どころか改革すらも、成りはしない。(*2) 日本は北朝鮮の「人工衛星」を迎撃すべきである。 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/24618667.html
転載開始=========================================
WSJ【オピニオン】北朝鮮のミサイルを撃ち落とせ
北朝鮮による今月のミサイル発射実験で堪忍袋の緒は切れるのだろうか。2月29日に核及びミサイル開発実験の凍結でオバマ政権と合意したばかりの北朝鮮が、あからさまにこれを破棄し、弾道ミサイルの発射禁止などをうたった国連安保理決議に違反しようとしていることに米国政府は憤慨し、韓国政府や日本政府も対応に乗り出している。「実用衛星の打ち上げ」を装ってはいるものの、ミサイル発射実験であることに疑問の余地はなく、今や話題は新たな指導者、金正恩氏をいかにして処罰するかに移っている。
今回、米国とその同盟国である韓国と日本は、北朝鮮のミサイルを撃ち落とすことを考えるべきだ。それで戦争になるということはなく、むしろ平和を維持するための最も確実な方法かもしれないからだ。将来のいかなる交渉よりも明確なメッセージとなるであろうその行為は、北東アジアにおけるより長期的な政治的解決にもつながる可能性がある。外交官たちはこの提案をとんでもないと拒むだろうが、今こそ毅然(きぜん)とした態度を取るべきである。その正当な理由としてまず挙げられるのが地政学だ。北朝鮮政権の上層部は、その対外的な顔を除いて全く変わっていないが、米国政府は金正恩氏と新たなスタートを切るチャンスがあると確信していた。「アメとムチ」のアメを差し出した米国政府は、近年でもまれなほど巧妙な北朝鮮の「おとり商法」に引っかかってしまった。
今後、現政権下で同じような交渉が行われる見込みはほとんどないが、北朝鮮が周辺地域を不安定化させるような行動を起こす可能性は高い。違法なミサイル発射実験に対して軍事行動を取れば、西側はムチも使えるということを金氏と北朝鮮の軍幹部に示すことになるだろう。それだけでも北朝鮮は態度を軟化させるかもしれない。北朝鮮にとっての最優先事項は政権の存続であり、西側が国際的な行動基準を守ることや自らの利害について単に言及するのではなく軍事力を行使すれば、同国は長期的な利益を真剣に考えるようになるかもしれないのだ。さらに言えば、ミサイル迎撃は妥当かつ限定的で、明らかな防衛行動であり、攻撃的でも挑発的でもない。それは国連安保理決議やアジアの同盟国との長年にわたる安全保障条約に準拠する正当な行為なのである。今回のミサイル発射実験は、米国や同盟国がなにもしなかった過去のものとは違う。日本の島々や米軍基地の上空を通過するミサイルの落下予想地点は東南アジアの海域とされているが、故障などが起きて他国の領土や領海に落ちる可能性はこれまでよりもずっと高い。ミサイル発射実験を前に韓国と日本で危機感がかなり高まっていることを考慮すると、ミサイル迎撃は両国と北朝鮮との関係がさらに緊迫するのを防ぐことにもなる。韓国は2010年に哨戒艦を撃沈され、延坪(ヨンピョン)島を砲撃されていることもあり、北朝鮮のいかなる挑発に対しても圧倒的な軍事力で対抗する構えを示している。ミサイルが韓国の領土に落下するようなことがあれば、戦争になってもおかしくない。ミサイルが沖縄など領土上空を通過する可能性がある日本と同様、韓国もミサイルを迎撃する可能性を示唆している。米国政府としては、ミサイル迎撃を韓国と日本に任せるのではなく、技術的に支援するなど、同盟国と連携し、多国間の共同行動を取るのが望ましいだろう。米国は日韓が抱いている不安に反して両国の安全に積極的に関わっていくという姿勢を示すことになり、日韓間にも新たな安全保障協力の道を開くことにもなろう。さらに言えば、中国が北朝鮮に平和的な行動を求めるときの煮え切らない態度についても同盟国はもはや許さないという意思表示にもなる。反対に、米国と韓国が今行動を起こさなかった場合、つけあがった北朝鮮はそう遠くない将来に、韓国の本格的な軍事行動を招くような暴挙にも出かねない。それどころか、毅然とした対応をしなかった場合、北朝鮮は正体不明の弾頭を搭載した弾道ミサイルを外国の上空に飛ばすことに慣れっこになり、事故が発生する確率も高まってしまうだろう。こうした脅威の排除を望む声はアジアや米国でいずれ高まるはずだ。アジアの民主主義諸国は、その懸念を真剣に受け止めようとしない米国に失望してしまうだろう。
空前の脅威であるにもかかわらず、米国政府はそのミサイルの迎撃を検討していないようだ。米国防総省は、2009年に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したときと同じ反応を示している。イージス艦を派遣するとともに、海上配備型の早期警戒レーダーをアジアの海域に移動させ、同盟国への後方支援を印象付けている。しかし、今回はさらに踏み込んだ対応が必要である。北朝鮮との新しい時代に直面しているという米国政府の認識は正しいが、同国との関係行き詰まりを解消するには、米国が毅然としていることを同盟国に証明し、繰り返し表明してきた国際的な公の秩序を守るためなら断固とした行動も辞さない立場をはっきりさせるしかない。何もしないか戦争のリスクをおかすか、というような誤った考えに陥ることをオバマ大統領は避けなくてはならない。(マイケル・オースリン氏はアメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長で、wsj.comのコラムニストでもある)
=================================転載完了
「いいね」ボタンがないのが残念だ-WSJ紙「北朝鮮のミサイルを撃ち落とせ」によせて
さて、如何だろうか。
私の率直な感想は、そのまま章題にした。「『いいね』ボタンがないのが残念だ」。当然そんなボタンがあれば、押していたろう、と言う事だ。
WSJ紙の論旨は実に単純明快だ。最後のパラグラフに殆ど全て言い尽くされている。(*1)
1> 北朝鮮との新しい時代に直面しているという米国政府の認識は正しいが、
2> 同国との関係行き詰まりを解消するには、
3> 米国が毅然としていることを同盟国に証明し、
4> 繰り返し表明してきた国際的な公の秩序を守るためなら断固とした行動も辞さない立場をはっきりさせるしかない。
5> 何もしないか戦争のリスクをおかすか、というような誤った考えに陥ることをオバマ大統領は避けなくてはならない。
WSJ紙の論旨は実に単純明快だ。最後のパラグラフに殆ど全て言い尽くされている。(*1)
1> 北朝鮮との新しい時代に直面しているという米国政府の認識は正しいが、
2> 同国との関係行き詰まりを解消するには、
3> 米国が毅然としていることを同盟国に証明し、
4> 繰り返し表明してきた国際的な公の秩序を守るためなら断固とした行動も辞さない立場をはっきりさせるしかない。
5> 何もしないか戦争のリスクをおかすか、というような誤った考えに陥ることをオバマ大統領は避けなくてはならない。
何しろ英語原文のタイトルは”Shoot It Down (そいつを撃ち落せ)”としているぐらいだから、益々直轄的だ。
私としては、先回の北朝鮮弾道ミサイル実験の際に記事にした私の見解にWSJ紙の(遅撒きながらの)同意を得て心強いばかりである。
問題は・・・そんなWSJ紙の力強い論説にも拘らず、オバマ合衆国大統領が「北朝鮮の弾道ミサイル迎撃」を命じる可能性はやっぱり、絶望的なぐらいに、低い事。
能力的にはイージス艦だらけの第7艦隊が極東にはあり、弾道ミサイル防衛対処機能つきイージス艦も日本以上に有している米海軍があるから、何の心配もない(*2)。後はオバマ大統領の腹一つなのであるが。
翻って、我が国はと言うと、Mid Course迎撃のSM-3を以ってすれば、多層迎撃は出来ずとも、迎撃の可能性はあろう。
が、今のところは「万一、我が国の領土に危険が及ぶ可能性が生じた場合」の迎撃、となっている。
「危険が及ぶ可能性が生じた」と「誤認」しても良いから、迎撃すべきなんだがなぁ。
私としては、先回の北朝鮮弾道ミサイル実験の際に記事にした私の見解にWSJ紙の(遅撒きながらの)同意を得て心強いばかりである。
問題は・・・そんなWSJ紙の力強い論説にも拘らず、オバマ合衆国大統領が「北朝鮮の弾道ミサイル迎撃」を命じる可能性はやっぱり、絶望的なぐらいに、低い事。
能力的にはイージス艦だらけの第7艦隊が極東にはあり、弾道ミサイル防衛対処機能つきイージス艦も日本以上に有している米海軍があるから、何の心配もない(*2)。後はオバマ大統領の腹一つなのであるが。
翻って、我が国はと言うと、Mid Course迎撃のSM-3を以ってすれば、多層迎撃は出来ずとも、迎撃の可能性はあろう。
が、今のところは「万一、我が国の領土に危険が及ぶ可能性が生じた場合」の迎撃、となっている。
「危険が及ぶ可能性が生じた」と「誤認」しても良いから、迎撃すべきなんだがなぁ。
<注釈>
(*1) 逆に言えば「中身の薄い社説」とも言えるが。(*2)航空機搭載レーザー砲ABLが実用化されていれば、もっと安心だったのだが。