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 消費税増税に関して、先の衆院選挙前に麻生首相(当時)と鳩山由紀夫(当時(まだ)民主党党首)との公開ディベートを、私は当ブログ記事にもしたし、いまだに忘れられない。当時、「政権交代」の風は既に吹きすさび、「多分、もうすぐ首相」と言う立場にあった鳩の野郎はこの公開討論で、「税制改革は40年掛かるところを半分の20年でやる。だからその最初(次の衆院選挙後の任期)4年間ぐらい、消費税を上げる事は無いと言明したのである。
 
 その「今後4年間は消費税率は上げない」と言うのは、「最低でも県外」とは異なり「民主党党首の(勝手な口)約束」とはならず、「民主党マニュフェスト」に盛り込まれて、先の衆院選挙結果、即ち「民主党が憲政史上最多の衆院議席数を占める」と言う「政権交代」をもたらす一助となった。
 
 尤も、その「民主党マニュフェスト」が形骸化しているのは隠れもないところであり、逆に「民主党マニュフェスト」の内実施実行されたものの方が少なく、「事業仕分けの実施」ぐらいしか私は思いつかないぐらいだ。その「超目玉商品にしてほぼ唯一の実行されたマニュフェスト」たる「事業仕分け」さえ、「実施はしたが、金額効果は期待ハズレどころか桁違いに低い」と言う「輝かしい実績」となっているのだが。
 
 その「政権交代」を果たした後の三代目民主党党首にして(未だ)首相である野田が、「消費税増税に政治生命を賭ける」と、言い出せるのだから、少なくとも民主党はそのマニュフェストを「完全放棄した」と宣言すべきであるし、本来ならば解散総選挙だろうと思うのだが、そうはならないのが民主党である。
 
 だが、流石に「消費税増税」と言うのは「公務員の人件費2割カット未達成」と違って「国民に良く見える政策」であるから、民主党内にも「我が敵」小沢一郎を始めとしてこれに対する反発がある・・・らしい。
 
 その消費税増税を巡る民主党の動きを、以下報道記事で追って見よう。
転載開始========================================= 

【1】「消費増税」関連法案に反対、民主党役職29人が辞表

  http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120402/stt12040218270005-n1.htm
2012.4.2 18:27 [民主党]
 民主党の鈴木克昌幹事長代理は2日夕、消費税増税関連法案の国会提出に反対して、自身を含め党役職に就く29人が党執行部に辞表を提出したと明らかにした。
 

【2】辞表提出の政務三役・党役職者は33人に 政府・民主執行部、受理せず慰留へ 

民主党の役員会に臨む鈴木克昌幹事長代理(右端)=2日午後、国会
 消費税増税関連法案の閣議決定に反対して辞表を提出した民主党の小沢一郎元代表に近い副大臣ら政務三役や党役職者は2日、33人に達した。野田佳彦首相は2日夜の政府・民主三役会議で、当面辞表を受理せずに慰留することを決めた。辞任を認めれば党内の亀裂が深まると判断したものだが、慰留は困難な情勢だ。
 鈴木克昌幹事長代理は2日、輿石東幹事長に自身を含む幹事長室の役職者21人の辞表を提出。前原誠司政調会長あての政調会役職者8人とあわせ党の辞表提出者は29人となった。輿石氏は記者会見で「職責を全うしてほしい」と辞表を受理しない考えを示した。
 藤村修官房長官も同日、黄川田徹総務副大臣ら辞表を提出した政務三役4人と個別に電話で事情を聴取。今後も慰留を続ける。小沢系の木内孝(たか)胤(たね)衆院議員も2日、離党届を提出したが、執行部は受理しなかった。
 

【3】「盟友」輿石氏と小沢氏に亀裂…遠のく「党内融和」

役員会に臨む民主党の輿石東幹事長(左)。小沢元代表との〝距離〟は埋まるのか…=2日午後、国会内(酒巻俊介撮影)
 民主党内で「盟友関係」にあった輿石東幹事長と小沢一郎元代表の間で、政務三役や党の役職に就く小沢系議員の集団辞表提出を契機に、亀裂が生じている。輿石氏は小沢氏とのパイプ役で「党内融和」の象徴のはずだったが、小沢氏と調整ができなければ存在意義が問われる。それだけに輿石氏は辞表を提出した議員への慰留に躍起だ。だが小沢氏も自らの求心力が問われるだけに矛を収める様子はない。党内は混迷の度合いを増している。
 そもそも輿石氏に辞表を受理する選択肢はなかった。受理してしまえば、小沢氏との調整役として野田佳彦首相から幹事長職を託されたにもかかわらず、その職責を果たせなかったことになるからだ。
 しかも、消費税増税関連法案の修正では、焦点だった景気弾力条項について、小沢グループに配慮し「名目経済成長率3%、実質2%程度を目指す」という努力目標を盛り込むよう主張したのはほかならぬ輿石氏だ。輿石氏はこれで党内を丸め込めると踏んだようだが、事前審査に自ら顔を出すことはなく、このことは小沢系議員につけいる隙を与えた。
 「輿石さんは気が付けば野田さんの言いなりだ。今回の辞表提出は輿石さんへの牽(けん)制(せい)だ…」
 小沢氏自身、閣議決定を許した輿石氏に怒り心頭で、態度を軟化させるつもりはない。このことを裏付けるように、辞表提出をめぐる小沢氏の執念はすさまじいものだった。
 小沢氏は1日、辞表を提出した黄川田徹総務副大臣が入居する岩手県陸前高田市の仮設住宅を極秘に訪問。東日本大震災で亡くなった黄川田氏の家族の仏前に手を合わせた。
 実は黄川田氏は3月30日に小沢氏と国会内で面会した際、「もっと被災地に入ってほしい。仮設住宅に来て線香をあげてほしい」と求めていた。小沢氏はこの「条件」をのんでまで辞任させたかったといえる。
 選挙基盤が弱い議員を多く抱える小沢氏にとって、法案成立と引き換えに行う自民党との「話し合い解散」も否決による解散も避けたいのが本音だ。「最善の道」は継続審議しかない。だが、輿石氏は審議入りもしていない法案の継続審議を認めるわけにはいかない。
 輿石氏は2日の記者会見で「必要があれば小沢氏と会って話がしたい。結束に向けて汗をかきたい」と語ったが、そこには焦りがにじみ出ていた。(坂井広志)
 

民主党の根源的無責任体制

 さて、如何であろうか。
 
 最初に断っておくが、私は民主党そのものを信用していないから、その「マニュフェスト」なんざもっと信用しない。だから、今更「消費税増税」を言い出して「マニュフェスト違反」を始めようが、それを「マニュフェスト違反だから」と非難する心算は無い。「マニュフェストを放棄するのならば、解散総選挙が筋だろう」とは主張するが。何しろ「国民の命令書」とまで言い切っていた「マニュフェスト」だ。それ相応に責を追うが筋であろう。
 
 また、「消費税は増税だから反対だ」と言うつもりも無い。増税が好きな奴は滅多に居ないだろうが、しなきゃいけない増税をせずに財政破綻を招くよりは、不人気政策である増税を実施する方がまだマシだ。
 
 今回俎上に上らせるのは、寧ろ「我が敵」小沢一郎が背後で糸引いているといわれる「民主党内の消費増税反対派/慎重派」である。特に、その主張「マニュフェスト違反」「国民軽視」云々ではなく、その行動の方だ。
 
 首相たる野田率いる民主党政権が、先日「消費税増税法案」を閣議決定した事に対して、「民主党内の消費増税反対派/慎重派」が取った行動は、上掲した報道記事の通りであり・・・・「33人が党役職を辞める辞表を出した」ほぼこれに尽きる。
 
 中には抗議の離党すると言う者も居るが、僅かに二人。率にすると「党役職辞職希望者33人」の6%にしか過ぎない。殆どの「民主党内の消費増税反対派/慎重派」は「党役職の辞表」を出しただけ上記【2】の記事にある通り、民主党はこれら党役職辞職希望者を慰留し、辞表は受け付けないそうだから、「ひょっとしたら辞職されると困る」のかも知れないが、辞職されたところでこれら辞職希望者は「党役職を辞めるだけ」。民主党議員ではあり続けるのだから、先の「新党絆結成」と違って「民主党議席数の減少」にすらならない。
 
 つまり、これら「党役職辞職希望者達」は「消費税増税反対」の抗議を形にして表してはいるが、とても本気とは思われず、タダのパフォーマンスにしか私には見ないのである。
 
 而してその無責任体質こそ、正に民主党の本質なのではなかろうかと、私には思われる。
 
 「参院の問責決議を受けても、辞職する必要はない」なんて公言していれば、そんな、無責任体質にしかなりようがあるまい。
 
 いや、「最低でも県外」が「民主党の公約」ではなく、「党首の(勝手な口)約束」になった時点で、その無責任体質は既に決定的であったか。或いは米大統領相手に切った大見得「Trust Me!」を翌日に反故にして見せた鳩山由紀夫が、文字通りの「民主党代表」であった、と言う事か。
 
 如何に、民主党。と、問うた所で、根源的無責任体制では、如何にも何もなかろうな。
 
 ならば、問い掛ける方向を変えようか。
 
 如何に、国民。先の衆院選挙において、「憲政史上最多の衆院議席数」を、この、民主党に与えた国民よ、如何に。
 

参考記事

(1) 関連記事 民主党気質シリーズ民主党気質―「法律でなければは守らない。公約は法律ではない。」    http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33060543.html
 
(2) 続・民主党気質「法律でないことは守らない。」-千葉法相、落選しても続投  
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33118217.html
 
(3) 新民主党気質「法律であっても守らない。イデオロギーは全てに優先する。」-千葉法相、死刑執行署名を拒否-   
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33242755.html
 
(4)失望すれども、絶望せず-衆院選自民惨敗民主大勝を受けて- http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/29646281.html  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/29646287.html