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民主党政府は、静観するだけマシになった、と考えるべきか

 さて、如何であろうか。
 
 上記に掲げた各報道及び社説を要約すると、以下のようになろうか。
 
① 河村市長の発言を受けての、なんと日本国首相である野田の国会答弁。
野1> 「南京市と名古屋市との関係の中で早く適切に解決されることを期待したい
と言うのだから、「静観」と報じられているが、「丸投げ」とも言える。
 
② 河村発言を河村市長自身が説明する為求めた面会を、中国大使が「発言を撤回しない限り面会しない」と拒否
 
③ 全人代にて中国外相が、「日本側は両国関係発展の大局から、これらの問題をうまく処理するよう希望する」と発言。
 
④ 「友好と安定の大局」のために、歴史認識も領有権も、河村市長に至っては個人的記憶まで曲げろと言う恐るべき社説。新華社じゃない。朝日だ。
 
⑤ 再び河村市長の発言「(真意が)誤解されている。この間、言ったことに尽きる」。当然ながら「発言撤回」なんかしない。(※1)。
 
 先ずは、名古屋市長の讃えるべきだろう。には「戦時中の南京を知っている」と言う個人的強みもあれば、市長と言う地方自治体のトップ故に「滅多に更迭される事がない」と言う強みもある。従来のこういう「歴史認識問題」は、往々にして槍玉に上がった当事者の腰砕けによる「発言撤回ないし修正」や上部から圧力がかかっての「更迭」ないし「辞職」と言う形で「幕引き」が図られてきた。其れこそまさに、最初の河村発現にもあった「言うべき事を言わない」日中関係を作り上げ(※2)ており、其れを正して行こうと言うのが、問題視されている「河村市長南京発言」になっている。実際に中国大使の「面会拒否(※3)」と言う目にあい、南京ナントカウイークは延期となり、盟友とも言うべき大村知事さえ「発言は撤回した方がよい」なんて腰が砕けている現状で、「この間、言った事の尽きる。」と断言してみせる姿には、「久々に日本男児(※4)を見た」観がある。正直、河村市長にも、「減税日本」なんて党にも、胡散臭さが先に立っていたのだが、本件に関する河村市長の態度は、今までのところ実に美事であるし。元になった発言も、首肯出来る点こそ多けれども、問題視されるような点は認められない。
 
 河村市長に難癖付けている中国の方は相変わらずだ。恫喝してごり押しで無理を通そうとする。が、先行記事にもした通り「極東裁判の判決が根拠」の「南京大虐殺」なんざぁ根無し草にしかなりようがないのだが、日本人でも「東京裁判が根拠で南京大虐殺は実在した」なんて抜かす輩は掃いて捨てるほどあるから、中国としては心強い限りだろう。
 だが、流石に「南京の個人的記憶」を持つ河村市長では手強いと見たか、上記③で外相が日本側は両国関係発展の大局から、これらの問題をうまく処理するよう希望すると発言。此の発言の意味する所は、普通に考えれば、尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃と同様に処理しろ=民主党政権から名古屋市長に圧力をかけろであろう。
 であるならば、上記③の中国の恫喝&圧力が公言される前とは言え、現首相である野田の発言上記① 「南京市と名古屋市との関係の中で早く適切に解決されることを期待したいは、問題解決を「名古屋に丸投げ」しているものではあるが、同時に「静観」と報じられるとおり「民主党政府から名古屋市への政治介入」を否定しており、其れを否定するだけでも民主党としては画期的なのではないか、と思われる。
 尤も、先の「尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃」の際に中国人船長を釈放した件は、未だに地検の判断であり、政府はこれを諒とした=政府が圧力かけて釈放させた訳ではないと言う事になっている(※5)から、どんな圧力が名古屋市や河村市長にかかっているか判った物じゃない。
 
 だが、まあ、一応野田政権は「静観」の構えを取っているだけ見つけものだ。情無いと言うか見ものなのは、今回取り上げた朝日や、以前記事にした東京、これから取り上げるかも知れない琉球新報(※6)であろう。流石に中国の様に【東京裁判が根拠」とは言いかねたらしい此の三紙は、「日中共同歴史研究」を持ち出し「南京虐殺があったことは日本側も同意した」として河村発言の撤回を求める社説を、堂々と、ぬけぬけと、掲げている。
 
 呆れる他ないではないか。個人の幼い頃の記憶や印象よりも、学者先生のご高説の方を信じろとは、ジャーナリズムの風上にも置けない話ではないか。
 
 第一、此の三紙が「南京大虐殺の根拠」としている「日中共同研究」そのものが、学問的にも政治的にも大失敗に終ったのは、既に報じられ、当ブログ記事にもしたところ(※7)。「日中両論併記」となっただけ、東京裁判よりはマシかも知れないが(※8)根拠になぞならないし、「南京の個人的記憶」を持つ河村市長に対しては尚の事無効だ。
 
 となると、三紙とも行き着くところは同じだ。
 
朝1>  歴史認識や尖閣といった問題で、日中双方がともに満足できる魔法の杖を見つけるのは至難のことだ。
朝2>  そうであるならば、日中の両国は友好と安定の大局を選ぶしかあるまい。
 
 つまり朝日社説は日中の両国は友好と安定の大局」の為に、歴史認識も、領土も曲げて中国様に迎合し、河村市長に至っては個人的記憶を公言する事さえ憚れと言う、実に恐るべき主張である。
 
 東京は「民の交流を支えてこその市長であろう。」と主張し、琉球新報は「日中共同研究で示された共通認識を踏まえ、両国の信頼をいかに深め、どのような未来志向の付き合いをしていくのか。その方向性を示す役割こそ、政治の使命ではないかと抜かす。
 
 何れも、尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃の際に中国人船長を釈放した那覇地検の主張に類似している。
 或いは、上記③で中国外相が為した主張と。
 
 これは、偶然と考えるべきだろうか。
 或いは世間一般の広い範囲の「常識的判断」と考えるべきだろうか。
 
 Nutz!
 
 河村市長の最初の「南京発言」にもあった、「言うべき事を言う日中関係」と言うのは全く正しい。
 
 歴史認識は国が違えば違えって当たり前だから、正に言うべき事だ。
 
 領土問題は、黙った方が負けなのだから、折に触れ、あらゆる機会を捉えて、機会を作り出してでも言うべき事で、黙るべきではない。
 
 言うべき事さえ言わないような国交ならば、それは「友好」とは言わない。「屈服」「服従」或いは「朝貢」と言うべきだ。
 
 其れこ正に、中国政府の求める「日中友好」であろう。また、其れこそ正に、朝日、東京、琉球新報の、欲するところであろう。
 
 私は肯んじない。
 
 私は魂の自由を愛する者だ。魂の自由を愛するものにとって、中国共産党一党独裁体制は、不倶戴天の敵だ。故に我が国が、日本が、中国に「屈服」「服従」「朝貢」する事を、私は拒絶する。
 
 何、かつては「朝貢」して居たって?ああ、あの頃は大陸に学ぶべきものがあり、朝貢にもメリットがあったからな。それにその頃には、中国共産党何ざぁ影も形もなかったろうが。

 

<注釈>

(※1) 尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃の際の那覇地検とは違うね 
 
(※2) 其れを言うなら、日韓関係も似たようなものだが。 
 
(※3) 民主党政府なら、これだけで肝を潰して「発言撤回」にゐ狂奔しそうだ。 
 
(※4) 特に、政治家としての日本男児 
 
(※5) その上、その中国「漁船」体当たり攻撃から船長逮捕までの一連の動画を、今だ公開していない。「公開する」と一度決めた筈なのだが、東日本大震災のドサクサで、前原らに対する民主党議員への外国人献金問題共々、ウヤムヤにされている。 
 
(※6) 南京虐殺否定発言 歴史の歪曲許されない  http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-187844-storytopic-11.html 
 
(※7)  中国共産党政権は真理省を目指す―「日中歴史研究」によせて―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31587430.html 
 
(※8) 誰も絞首刑に処されていないしな。 
 

関連記事

(1)  中国共産党政権は真理省を目指す―「日中歴史研究」によせて―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/31587430.html

(3)  河村名古屋市長の評価見直しと、民主党政権の評価確定-「南京事件なかった」当事者の強みだな  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36728588.html
 
(4) 東京裁判が根拠と良い勝負―東京社説「河村市長発言 歴史認識はしっかりと」をブッタ斬る! http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36737178.html
 
(5) 笑止千万―東京社説「河村市長発言 なぜ素直に撤回しない」に大笑い  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36760602.html
  
(6) WSJ紙とは東京新聞と見つけたり―「河村名古屋市長の南京虐殺否定発言に怒り」を嗤う  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36764396.html