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 当ブログは個人のブログとしては相当しつこく・・・・と書くのも飽きが来るぐらいの普天間基地移設問題であり、相変わらずの琉球新報社説の頓珍漢ぶりと言うか傍若無人ぶりである。ルーピーの「Trust Me!」発言が当ブログで普天間基地移設問題を取り上げるきっかけであったこと、つまりは僅か2年ほどの「普天間基地移設問題」追っかけである私ですら飽きが来ているのだから、そもそも「普天間基地を移設して、普天間基地自体は返還してもらおう」なんて頃から追っかけている人の忍耐と言うか根性は、実に見上げたものである。
 
 ま、それを言うなら、恐らくはその頃から大して主張が変わっていないに違いない琉球新報や沖縄タイムスも、相応に「大した物」と言う事になろうが・・・先ずは琉球新報社説を御照覧あれ。
 
転載開始========================================= 

琉球新報社説 オスプレイ 欠陥機容認は人命軽視だ

  http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-186572-storytopic-11.html
2012年1月23日      Tweet
 こんな危険なものを、沖縄に配備するわけにはいかない。多くの県民があらためてそう思ったことだろう。米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイのことである。
 「世界一危険な飛行場」にこれ以上の危険を加えるのは許されない。米軍は普天間飛行場への配備計画を直ちに中止すべきだ。
 日本政府は米軍ヘリ沖国大墜落事故後の報告書で「ヘリは緊急時にもオートローテーション(自動回転)機能で飛行場への帰還が可能」と述べ、それを普天間飛行場でのヘリの飛行再開を認める根拠としていた。
 ところがオスプレイについては、米国防総省付属機関・国防分析研究所(IDA)で1992年から17年間、オスプレイの技術評価を担当した元主任分析官レックス・リボロ氏が米下院の公聴会で「オートローテーション機能の欠如」を「重要な問題点」と明らかにし、「飛行中にエンジンが停止した場合の緊急着陸機能が欠如している。人命軽視の軍用機だ」と証言した。
 日本政府も昨年7月の答弁書でオスプレイについて「全エンジンが不作動になった状態でオートローテーション飛行に移行しない場合、安全な着陸に支障を来す可能性がある」と述べている。
 今回、米ミラマー基地所属の操縦士は、飛行中にエンジンが停止した場合、「ヘリモードには戻せない」と説明、回転翼が前向きのまま緊急着陸する場合は回転翼が外れる仕組みになっていると明らかにした。すると、回転翼が滑走路周辺に飛散することになる。
 米軍は早ければ今年夏にも普天間飛行場に配備する予定だが、間近の宜野湾市内だけでも19の小・中・高校・大学が存在する基地にこのような機種を配備するとは、暴挙以外の何物でもない。
 もし米国内で、普天間と同様に市街地と至近の基地があるなら、そこにオスプレイ配備はできないだろう。米国が民主主義国家を自認し、沖縄への人種差別を否定するなら、配備中止は当然の帰結であるはずだ。
 日本政府も、自動回転機能をヘリ運用の根拠としている以上、緊急時にその機能を持たないオスプレイの普天間配備は拒否するのが当然だ。手をこまぬいていると不作為の罪を免れない。
 政府には国民の生命を守る義務がある。宜野湾市民も同じ国民だと思うのなら、毅然(きぜん)として米側に配備中止を申し入れるべきだ。
 

多くは語るまい

 さて、如何であろうか。
 
 今回は一寸抑えよう。多くは語るまい。
 
(1) MV-22が欠陥機であるならば、直接その欠陥に拠って「人命軽視」されるのは、そのMV-22に搭乗しているであろう海兵隊員であって、沖縄県民=基地周辺住民ではない。然るに当該社説は沖縄県民の人名ばかり論じている。「事故を起こさない安全な航空機」は、沖縄県と米海兵隊の共通の利益であろうから、「MV-22を配備しない」ではなく「MV-22の安全性向上」こそ求めるべきであろうが。

(2) 当該社説は「MV-22の固定翼機モード/巡航モードではヘリコプターのようなオートローテーションが効かない」ことを以って「欠陥機」「人命軽視」と糾弾しているが、固定翼記には原理的に「オートローテーション」なんて裏技は無い。一方普天間基地には、KC-130をはじめとする固定翼機が既に配備されている。 http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2655/2685/14181.html さらに言えば当然ながら、民間旅客機の大半は固定翼機であり、オートローテーションなんて概念すらない。普天間基地の跡地を国際空港にしようと言うのならば、沖縄では民間の固定翼機は「事故を起こさない」と言う「安全神話」が確立している、と言う事だろうか。

(3) > 間近の宜野湾市内だけでも19の小・中・高校・大学が存在する基地 と言うが、それらの学校の内、基地から遠くへ移設しようという動きを阻止しているのは、他ならぬ「基地反対派」であろうが。

(4) 「沖縄にさえ配備されなければ、米国基地に配備される分には欠陥機でも構わないし、人命軽視でもない」としか、此の社説、読めないのだが。それ故にタイトルを「海兵隊員は人ではない」と銘打ったのだが、此の主張だと、「米国人は人ではない」と言う事になりそうなのだが、それで間違いないか?だとしたら、琉球新報社説の主張は「沖縄県人でなければ人ではない」と言う事になり、「強請りの名人」どころではないことになるのだが。
 
 

補足:オートローテーション(自動回転)機能

 
 ヘリコプターの回転翼を利用した緊急着陸法の一つ。回転翼への動力を切ってフリーにしても、飛行及び落下・降下の速度で回転翼は回し続ける事が出来るから、相応に揚力は発生する。これを利用して、降下しながら回転翼を回転させ、動力なしでも安全に着陸させることが出来る。
 琉球新報社説は > 飛行中にエンジンが停止した場合、「ヘリモードには戻せない」 と、巧妙に書いているが、逆に言えば「ヘリモードにある/エンジンを垂直に立てているMV-22はオートローテーション(自動回転)機能を使える」と言う事であり、離着陸時にMV-22をヘリモードとすれば「日本政府も、自動回転機能をヘリ運用の根拠としている」事と、なんら矛盾は生じない。
 さらに言うならば、MV-22は双発機で、片発停止時にも安全に飛行できるよう、両翼のプロペラは機械的に結合されている、従って、「固定翼機モードのMV-22は、単発のヘリコプターよりも安全」と主張しうる。実際は、エンジン自体の信頼性が関わるから一概には言えないが。