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端的に言って、日本の防衛相、以前で言う防衛庁長官は、閑職である。
本来国防は国の存亡をも左右する大事(だいじ)であり、それを第一義的に受ける防衛相・防衛庁長官と言うのは極めて重要な役職の筈である。なにしろ「国防の失敗」は文字通りの「亡国」を意味するのであるから、普通の国ならば国防大臣は総理退陣に勝るとも劣らない重要職なのであるが(*1)、戦後の我が国は「国防は日米安保と米国・米軍に全面委任」に近い発想の政治家ばかりであり、国民はそれに輪をかけた平和ボケだったものだから、「防衛費は(対米)交際費だ。」等と公言されて憚られなかったぐらい。だから防衛相・防衛庁長官なんてのは「さして重要でない、以前は大臣ですらなかった閣僚職」として、派閥間の調整シロであったり、オマケの大臣ポストだったりしていた。
冷戦の終結から昨今の我が国周辺状況からすれば、そんな「防衛大臣は閑職」なんて平和ボケ状態ではいられない筈だが、其処は政権交代してしまった「共通公約に安全保障と言う項目を入れずに済ました」民主党政権であるから、ろくな防衛大臣が居やぁしない。尤も、自民党の長期政権時代を通じても「防衛相らしい防衛相」や「防衛庁長官らしい防衛庁長官」は麻生政権時代の石破茂氏(*2)ぐらいしか近年では思い浮かばない。その前は・・・中曽根康弘氏かぁ?
本来国防は国の存亡をも左右する大事(だいじ)であり、それを第一義的に受ける防衛相・防衛庁長官と言うのは極めて重要な役職の筈である。なにしろ「国防の失敗」は文字通りの「亡国」を意味するのであるから、普通の国ならば国防大臣は総理退陣に勝るとも劣らない重要職なのであるが(*1)、戦後の我が国は「国防は日米安保と米国・米軍に全面委任」に近い発想の政治家ばかりであり、国民はそれに輪をかけた平和ボケだったものだから、「防衛費は(対米)交際費だ。」等と公言されて憚られなかったぐらい。だから防衛相・防衛庁長官なんてのは「さして重要でない、以前は大臣ですらなかった閣僚職」として、派閥間の調整シロであったり、オマケの大臣ポストだったりしていた。
冷戦の終結から昨今の我が国周辺状況からすれば、そんな「防衛大臣は閑職」なんて平和ボケ状態ではいられない筈だが、其処は政権交代してしまった「共通公約に安全保障と言う項目を入れずに済ました」民主党政権であるから、ろくな防衛大臣が居やぁしない。尤も、自民党の長期政権時代を通じても「防衛相らしい防衛相」や「防衛庁長官らしい防衛庁長官」は麻生政権時代の石破茂氏(*2)ぐらいしか近年では思い浮かばない。その前は・・・中曽根康弘氏かぁ?
であるならば、民主党政権の、相変わらず「党内融和優先」の野田政権が、「適材適所」の筈の前防衛相に対する問責決議を受けて渋々交替させた「防衛大臣」なんて、ろくなものじゃぁないと言うのは充分予想できるところ。新防衛大臣となった「田中直紀」氏を含む「改造野田内閣」は「最強」なのだそうだが、田中真紀子の旦那(*3)と言う以外特徴も特色も見出せないような防衛相が就任直後のテレビ番組でいきなり妙な発言をした・・・まあ以下の時系列準に並べた記事を御照覧あれ。
<注釈>
(*1) 国に拠っては軍隊を握ってクーデターを起こすのも日常茶飯事だから、首相が兼任と言う事もある。(*2) 尤も、彼と麻生首相が田母神空幕長(当時)を更迭してしまった事は、忘れる訳にはいかないが。特に麻生太郎元首相にとっては首相時代最大の汚点だと、私は考えている。(*3) それはある意味「大人物」の証しかも知れないが。
転載開始=========================================
①田中防衛相、いきなり迷走
2012.1.15 22:22 [自衛隊] http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120115/plc12011522240005-n1.htm
田中直紀防衛相は15日のNHK番組で、自衛隊の海外での武器使用基準緩和と「武器輸出三原則」緩和を混同するなど安全保障に関する「素人」ぶりを露呈した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題でも、日米協議の内容を暴露しただけでなく、代替施設を年内に着工したいとの考えを表明。政府高官が着工時期に言及したのは初めてだが、番組後「そこまでは難しい」と直ちに軌道修正した。野田佳彦首相は15日夜の経済人との会食で、田中氏の起用を含む今回の内閣改造について「まさに考えられるベストの布陣だ」と胸を張ったが、24日召集の通常国会で野党側から追及されるのは必至だ。司会者「いつ埋め立て申請を行うのか」田中氏「年内に着工できるかどうかが当面の手順になっている」代替施設建設に向けた海面埋め立ての「申請」時期を問われただけなのに田中氏は一足飛びに「着工」時期に言及。埋め立て申請は6月ごろを想定しているのかと再度ただされると、あっさり「はい」と認めた。このスケジュールは日米両政府間では暗黙の了解だが、公言することは慎重に控えられてきた。埋め立ての許可権限を持つ沖縄県の仲井真弘多知事が「県外移設」を求めているためだ。防衛省担当者は番組後「普天間問題はまだちゃんと説明していない」と釈明したが、本音をさらしては後の祭りだ。民主党沖縄県連の又吉健太郎幹事長はさっそく前原誠司政調会長に「期限を切った話ではない」と抗議した。田中氏は「先に進まなければ、米国も修正を迫られる」とも述べ、年内に着工できないと日米合意の見直しにつながりかねないとの認識を示唆。今月5日に米政府が発表した新国防戦略にも触れ「(新戦略でも)内々には普天間の計画は変わらないと…」と米側からの伝達内容を明かした。「(普天間の)問題をきちんとしないと世界に信用されない」と危機感をにじませたが、米政府の信用を失うのは田中氏自身だ。国連平和維持活動(PKO)の基礎知識欠落も目を覆うばかりだ。「『3条件』があり適合して要請があれば派遣する」と述べたが、PKO協力法に基づく自衛隊の参加条件は5原則であって3条件ではない。5原則のひとつである武器使用基準について問われると「PKOで使った橋や道路を建設する機械は(その)国に置いてこられるように検討している」と得意げに答えた。だが、これは昨年末に決定した「武器輸出三原則」緩和のことで、武器使用基準について4度問い直されても三原則の緩和内容を繰り返した。15日には南スーダンPKOに参加する陸上自衛隊の先遣隊が同国に到着した。自衛隊では武器使用基準緩和を求める声が強かったが検討を停滞させたのは国会で質問されるのを恐れた一川保夫前防衛相だった。「安全保障は素人」と自認した一川氏の後任として、質問の意図すら理解できない田中氏を「適材」として投入した首相の任命責任は今度こそ免れない。(半沢尚久)
②田中防衛相の発言要旨
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120115/plc12011522320007-n1.htm
2012.1.15 22:31
田中直紀防衛相のNHK番組での発言要旨は次の通り。【普天間飛行場移設問題】--名護市辺野古での埋め立て申請の時期は「環境影響評価書への知事意見が来て修正を加えながらご相談する。(代替施設は)年内に着工できるかどうかが当面の手順」--6月ごろまでには埋め立て申請を行うのか「はい。沖縄の美しい海を壊すのかと大変痛ましい残念な状況だが、真剣に環境への評価をしている」--沖縄県の理解が得られないと日米合意は凍結するしかない「はい」--凍結や日米合意の見直しも想定しているか「オバマ大統領が新国防戦略を発表したが、内々には普天間の計画は今のところ変わらないと。(普天間移設が)先に進まないと米国の方も修正を迫られる」【国連平和維持活動(PKO)参加5原則の一つでの武器使用基準】--PKOには今後も積極的に参加するか「3条件があるが、それに適合して要請があれば派遣する」--自衛隊員の武器使用基準の見直しは「武器輸出三原則を見直し、PKOで使った機械なんかは置いてこられるようなことを検討している」--確認だが、武器使用基準のことだ「はい。PKOで使ったものは自衛隊が使えば武器という範(はん)疇(ちゅう)に入る」--武器を使って安全を担保する基準のことだが「官房長官が発表した基準をどういうふうにやっていくか検討する」
③田中直紀氏を「亭主防衛」 真紀子元外相、見識不足は「晴れ舞台で緊張」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120116/plc12011622150018-n1.htm
2012.1.16 22:11 [野田内閣]引継ぎをする田中直紀防衛相(左)と一川保夫前防衛相=16日昼、防衛省大臣室(峯匡孝撮影)
「風邪をひかないようにしたり、靴を磨いてあげたり、静かな環境で勉強できるように後方支援をしたい」田中真紀子元外相は16日、夫の直紀氏が防衛相に就任した感想を記者団に問われると、こう答えて夫を立てた。夫妻は角栄元首相の血を引く真紀子氏の発言が目立つことから“婦唱夫随”とも揶揄(やゆ)されるが、真紀子氏は夫を全力で支える「専守防衛」ならぬ「亭主防衛」に徹する構えだ。真紀子氏は、15日のNHK番組で直紀氏が安全保障の見識不足を露呈したことに「晴れ舞台で緊張していた」と代弁。さらに「静観して本人がやれるのを待ってくださればありがたい。いじめないようによろしくお願いします」とかばった。直紀氏は番組内で米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設について、代替施設を年内に着工したいとの考えを表明したが、16日の記者会見で「具体的な期限を設けるという話ではない」と早速発言を修正した。だが、同じ会見で沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件などを「小競り合い」と表現し、国防の責任者としては不適切な認識をさらした。これに対し、自民党は直紀氏について「防衛相としていかがなものか」(大島理森副総裁)と適格性を問題視し、通常国会で追及する考えだ。「安全保障の素人」など不用意な発言で5カ月足らずで閣外に去った一川保夫前防衛相に懲り懲りの防衛省だが、就任早々の直紀氏の混乱ぶりに「一川氏の方がまだマシ…」(幹部)との声が漏れている。
④“素人”防衛相 「安全保障の基本は持っている」と反論
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120117/plc12011721460023-n1.htm
2012.1.17 21:45 [安全保障]官邸に入った田中直紀防衛相=17日午前、首相官邸(酒巻俊介撮影)
田中直紀防衛相は17日、衆院議員時代に地盤にしていた福島県に入り、陸上自衛隊郡山駐屯地を視察した。着任早々に出演したテレビ番組で、武器輸出三原則と自衛隊の海外での武器使用基準を混同するなど「素人」ぶりをさらしてしまった新防衛相だが、視察後は記者団に「防衛問題、安全保障の基本はしっかり持っている」と強調した。視察では東京電力福島第1原発事故後の対応に当たった隊員約10人と懇談。その後の隊員750人を前にした訓示では「防衛相として、政治家として、国民の一人として心より誇らしく思う」と隊員の活動を褒めちぎり、存在感をきっちりアピールした。田中氏は今後、海上自衛隊横須賀基地(神奈川県)と航空自衛隊那覇基地(沖縄県)も視察する。沖縄県へは22、23日に入り、仲井真弘(ひろ)多(かず)知事と会談する方向で調整している。
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