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 言うもサラナリなんだが・・・放射能と言うのは物理現象の一つであって、病原体のように増えることはなくて減るばかりであり、ケガレやエンガチョのような心理現象や心霊現象ではない。それは確かに人間の目には見えないし、凡そ知られる限りのありとあらゆる生物の眼には見えないが、計測器で計測できて、定量的に評価できる物理量である。
 
 福島原発事故後に出荷された石から放射線が検出されたそうだ。ま、記事を御覧頂こうか。
 
転載開始========================================= 

【放射能漏れ】
マンション室内、高線量 新築、汚染石使用か 福島

  http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120116/dst12011606540001-n2.htm
2012.1.16 06:53 [放射能漏れ]
 福島県二本松市は15日、昨年7月に完成した同市内のマンション1階の室内で、毎時0・9~1・24マイクロシーベルトと屋外より高い放射線量が検出されたと発表した。コンクリートの基礎部分は、東京電力福島第1原発事故により計画的避難区域となった同県浪江町の砕石場の石が使われており、市や国などは原発事故で汚染された石が原因とみて調べている。
 市による子供の被曝(ひばく)線量調査で、このマンションの1階に住む中学2年の女子生徒の線量が昨年9~11月の3カ月で1・62ミリシーベルトと高かったことから判明した。
 市などによると、マンションは3階建てで12世帯が入居。線量が高かったのは1階の4部屋で、うち2部屋は、県の借り上げ住宅として南相馬市と浪江町からの避難住民が生活している。県が転居先を手配する方針。
 マンションの周辺の放射線量は地上1メートルの高さで毎時0・7~1・0マイクロシーベルト。2、3階の室内では毎時0・1~0・3マイクロシーベルトだった。
 経済産業省によると、警戒区域や計画的避難区域内の砕石場の石については放射性物質の基準は設けておらず、出荷制限もしていなかった。担当者は「石から高線量が測定されたのは想定外だった」としており、流通ルートを調べている。
 石は「双葉砕石工業」(福島県富岡町)が浪江町の砕石場で採取し、昨年3月11日~4月22日に約5200トンを県内の建設会社など20社に出荷。二本松市内の生コン会社がこの砕石を使って製造したコンクリート57・5立方メートルが、マンションの基礎部分に使われた。
 双葉砕石工業の社長は「マンションの住民の方々や、線量が高いところで作業させた従業員に申し訳ない」と話した。
 マンション1階の男性は「台所付近で最大1・2マイクロシーベルトあった。どのくらい被曝しているのか心配だ」と不安そうだった。
                   ◇
【用語解説】計画的避難区域
 原子力災害対策特別措置法に基づき昨年4月22日、福島県浪江町など5市町村に設定された。いずれも東京電力福島第1原発の半径20キロ圏の外側にあり、事故から1年間の積算線量が20ミリシーベルトに達する恐れがあるため、住民のほとんどは避難している。汚染された石が採取された浪江町の一部は、高い空間放射線量が測定されている。
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 引用したのは「原発容認派」と非難を浴びる事もある産経から。此の記事は放射線量を数値としてあげているからまだ良い方の記事だ。それでもタイトルに「高線量」「汚染石」等とおどろおどろしい文字が並ぶ。これが酷い記事になると、「屋外より高い放射線量」「屋外の2倍の放射線量」と、「他より高い」と言う定性的・観念的・情緒的・ヒステリックな評価だけで大騒ぎだ。
 
 引用した私自身が、福島原発事故を経て尚、我が国のエネルギー政策=電力の安定供給目指す為に原発推進論者であることも繰り返し述べているところだ。その私の冷徹な目からすれば、
  
1> マンション1階の室内で、毎時0・9~1・24マイクロシーベルト
 
と言うのは、放射線量が此の最大値で一定と仮定(*1)しても、
1.24マイクロシーベルト/h ×24h/日 ×365日/年 = 10.9 ミリシーベルト/年 ・・・・式(1)
  
2> このマンションの1階に住む中学2年の女子生徒の線量が昨年9~11月の3カ月で1・62ミリシーベルト
 
を、単純計算で、と言う事はやはり「放射線量一定」と仮定しても、
 
1.62ミリシーベルト÷3ヶ月×12ヶ月/年 = 6.48ミリシーベルト/年  ・・・・式(2)
 
 何れも政府の定めた避難区域の基準20ミリシーベル/年の放射線量の、精々半分から1/3であるから、此の「新たに発見されたホットスポット」たるマンション一階から、「避難する必要すらない」と言う事である。
 
 何度も繰り返すが、放射能自体は天然自然に、原発なんぞこの世に無い頃からあるもの。放射線量は物理量であり、放射能は物理現象だ。それは定量的に評価されるべきであり、「屋外より高い」「他所より高い」などの定性的評価は、あまりに恣意的だ。
 
 その恣意的定性的評価は、福島差別を助長し、福島を含めた東日本大震災からの復興を妨げる、忌む可き自己中心主義であり、打破すべき敵だ。
 
 その敵は、福島産花火の打上を中止させ、橋桁の鋼材に文句をつけ、被災地からのガレキ処理受け入れを阻んでいる。冷静な科学的思考を情念的無知蒙昧で阻むことに拠って。
 
 そんな奴バラの言う事、「市民の声」なぞに、耳を傾ける必要すらない。否、耳を「傾ける」可きですらない。
 
 「心配」だぁ?
 
 思考を放棄し、放射能アレルギーと言うケガレ思想に耽溺するような狂信者どもは、勝手に心配して胃潰瘍なり何なりに掛かるが宜しかろう。
 
 賭けても良い。彼奴らの言う「放射能」なんぞより、その今日信者どもの心配の方が、健康には悪い事を。ま、自業自得であるがな。


<注釈>

(*1) 放射性物質は放射線を出す事で核崩壊して減っていく。だから「半減期」なんてものがあるんだ。 
 
二本松市の新築マンションから高放射線量、政府が調査  http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2851132/8311680