応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/
いささか旧聞に属する情報となってしまったが、我が航空自衛隊の大ベテラン、Fー4エJファントムIIの後継機、いわゆる「FーX」がアメリカのF-35に決定した。等威張りの同じくアメリカはF/A-18と欧州共同開発( でもおフランスは独自戦闘機で行くざんす/スゥエーデンもだど! )ユーロ・ファイター・タイフーンを押さえての「F-X入選」である。
F-X機種選定については、当ブログでも何度か取り上げた。それこそ「大本命」と見られていたF-22ラプターになるかも知れないと言う頃から。当ブログの主張は、「F-22ライセンス国産がかなうならば、これがベストだが、そうでないのならば、「No Black Box」を謳うユーロ・ファイターの導入が、戦闘能力のみならず我が国防衛産業の発展を含めた総合的抑止力でベストではないか。」と言うものだった。候補に残った3機種の中ではF-35が最も高い戦闘力を発揮するだろうが、「我が国防衛産業」と言う、簡単には見えない抑止力と言う点では、少なくとも当時大いに疑問符がついたから、である。
その後、ロシア、ついで中国の「ステルス機」(少なくとも、ステルスを意識したらしい形状の航空機)が公開され、「あわよくばF-22をF-Xに」という可能性が完全否定からは、Fー35の「第5世代戦闘機ぶり」=ステルス性は、確かに貴重なものとなっただろう。FーX候補にも選定されなかったが、現用のFー15の発展型「サイレント・イーグル」などと言う「結構無理矢理なステルスもどき機」が登場したのも、その辺の「ステルスブーム」が背景にあろう。
Fー35最大の問題点は、F-X候補に選定された当初から分かっていたことだが、未だ開発完了と言い難く、F-4EJファントムIIの退役に間に合わない可能性があることだ。
その事情は今も変わっていない。F-4EJファントムIIは「中継ぎF-X」の登場もなく、大した長寿命化措置も執られないまま、未だ老骨に鞭打って、我が国防空の任に当たっているのである。元々艦載機として設計され、重いながらも強度的には余裕がある機体とは言え、ベトナム戦争の立役者(やられメカ?)を21世紀も10年以上数えてようやく「後がま決定」で、なおかつその「後がま」がいつ我が国第一線に立つか予断を許さないのだから、ファントム坊やも途方に暮れるに違いない。
とは言え、途方に暮れようがなんだろうが、防空防衛の第一線に立つのは藁が陸海空三自衛隊。その中で空自は比較的装備に恵まれているが、今後、F-35の実戦化まで、防空の主力はF-15Jとは言え、空自ファントム乗りの苦労は、相当なものになろう。
神・栗コンビなんて名人達人は、空自と言えども少なかろうからな。
★付箋文★ この文の末尾