応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/

 ハア(ため息)。そりゃま、放射能アレルギーと反原発ヒステリーが猖獗を極めている我が国で、今放射性物質が「検出」されれば、何でもかんでも福島原発事故に結び付けられ、それがその通りである場合もそりゃあろうがねぇ。発見されたホットスポットが、( 今となっては)不法管理されていた放射性物質だった例もあるのだから。「福島原発事故の性だ!」と言っておけば責任追及は免れようが、品質管理の問題で別の放射線源が犯人である可能性を、少なくともある程度、追求すべきだと思うのだがねぇ。

転載開始========================================= 

【放射能漏れ】
粉ミルクからセシウム 明治ステップ、最大30ベクレル 40万缶無償交換へ

  http://sankei.jp.msn.com/life/news/111206/trd11120614260011-n1.htm
2011.12.6 14:25 [放射能漏れ]
 食品大手の明治(東京)が製造、販売する粉ミルク「明治ステップ」から、最大で1キログラム当たり30・8ベクレルの放射性セシウムが検出されたことが6日、同社の調査で分かった。詳しい混入経緯は不明だが、同社は東京電力福島第1原発事故に伴うものとみている。
 厚生労働省によると、原発事故後に粉ミルクからセシウムが検出されたのは初めて。明治は約40万缶を対象に、無償交換する方針。
 国が定める粉ミルクの暫定基準値(1キログラム当たり200ベクレル)は下回っている。乳児は大人より放射性物質の影響を受けやすいとされ、厚労省は近く新たに「乳児用食品」の基準値を設定する方針を決めている。
 明治によると、セシウムが検出されたのは賞味期限が平成24年10月4日、同21日、同22日、同24日の製品。日付は缶の底に記されている。明治は国内の粉ミルク販売シェア約4割の最大手。
=================================転載完了
 
 赤ん坊が成人よりも放射性物質の影響を受けやすいと言うのは本当だし、1キログラム当たり200ベクレルと言う基準が「国の定める暫定基準値」と言うのも本当で、「乳児用食品」の基準値を見直し中と言うのも本当だが、「本当の事」を並べ立てても誤った印象を与える事は出来る。
 
 この記事はその典型ではないか。
 
 頭冷やして良く考えてみるが良い。「国の暫定基準」は、「毎日常食していたら、健康に影響が出るかもしれません」と言う基準。粉ミルクに設定された「1キログラム当たり200ベクレル」と言う「国の暫定基準」を大きく下回っているのだから、「1キログラム当たり最大30ベクレルの放射性セシウムの入った粉ミルクを、乳児期間中呑み続けたからと言って、健康に影響があるとは限らない。」とは断言できると言う事だぞ。それも、今回発見された一番放射性セシウムの濃い粉ミルクでだ。
 
 そもそも「粉ミルク」と言う奴は本来乳児用以外の何物でもないし、以前やはりペットボトル飲料水パニックを引き起こした「水」とは違ってお湯に溶かすものだから、摂取する時には希釈される訳だろう。そのまま飲む水なんぞ拠りも、基準はゆるくなる筈であろうに、その「国が定める暫定基準=1キログラム当たり200ベクレル」を大きく下回る「1キログラム当たり最大30ベクレル」で、40万巻の粉ミルクを無償交換とは、明治も太っ腹な事だ。心配になる親御さんたちは、無償交換してもらっても悪くは無かろう。
 
 そんなこと知る前に、ウチの可愛い赤ちゃんに放射性セシウム呑ませちゃったじゃないのぉぉぉぉぉ!」と騒ぐ親御さんがもしあったならば、是非とも教えてあげて欲しい。方が粉ミルクを粉のまま赤ちゃんに呑ませたのだとしても(*1)、下手なラドン温泉の温泉水(  http://kadoyasan.com/radium-world.html を飲ませるのに比べて1/30の放射線量に過ぎず、それも1回だか数回だかの話でしょう。本当に赤ちゃんにラドン温泉水を呑ませたら、便が緩くなるぐらいのことはあるかもしれませんが、その程度ですねえ。その1/30ですよ、と。 
 

<注釈>

(*1) 実際は、先述の通り、お湯に溶かすだろうが、「同じ質量」で揃える為に。