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さして「考える」までもない。
具眼の士である必要すらない。
一寸頭を冷やせば自明の事である。
「原発は不可欠」である事も、「日本の現時点での脱原発は愚挙にして暴挙」である事も。
そんな自明の事が、マスコミ(*1)はまだしも、国民の相当部分が理解しない(*2)のは、放射線パニック・原発アレルギーが我が国で猖獗を極めているからだ。人は、パニックに陥れば、普通に出来る事も出来なくなる。背の立つ浅瀬で溺れる事さえあるのだから、自明の理でさえ不明・理解不能となる。
報じられているのはIEA国際エネルギー機関(International Energy Agency)の「世界エネルギー見通し(World Energy Outlook)」。その発表に曰く。
1> ドイツやベルギーなどが脱原発を推し進めれば、世界全体の原子力発電能力は2035年までに15%減少する可能性がある
「原発は不可欠」である事も、「日本の現時点での脱原発は愚挙にして暴挙」である事も。
そんな自明の事が、マスコミ(*1)はまだしも、国民の相当部分が理解しない(*2)のは、放射線パニック・原発アレルギーが我が国で猖獗を極めているからだ。人は、パニックに陥れば、普通に出来る事も出来なくなる。背の立つ浅瀬で溺れる事さえあるのだから、自明の理でさえ不明・理解不能となる。
報じられているのはIEA国際エネルギー機関(International Energy Agency)の「世界エネルギー見通し(World Energy Outlook)」。その発表に曰く。
1> ドイツやベルギーなどが脱原発を推し進めれば、世界全体の原子力発電能力は2035年までに15%減少する可能性がある
2> エネルギー需要が増加する中で原子力発電からの脱却が進めば、石炭やガスの利用が拡大し、
3> その結果、二酸化炭素(CO2)の排出量が増えて環境に大きな悪影響が及ぶ
3> その結果、二酸化炭素(CO2)の排出量が増えて環境に大きな悪影響が及ぶ
4> 世界の石油需要は35年までに14%拡大し、原油価格は1バレル当たり120ドルに達する可能性がある
以上1>~4>の指摘の元で同発表は、以下の通り結論付けたと言う。
5> 新興国を中心としたエネルギー需要増加への対応や、地球温暖化対策、環境負荷の回避のため、
6> 原子力は今後も不可欠なエネルギー源だとの見解を示した。
5> 新興国を中心としたエネルギー需要増加への対応や、地球温暖化対策、環境負荷の回避のため、
6> 原子力は今後も不可欠なエネルギー源だとの見解を示した。
上記1>~6>の報道は直接述べていないが、以下のことを示していよう。
(1) 「脱原発」が進むと、原発を代替出来るのは火力発電だけだから、火力発電が増える。
(2) 電力需要はさらに増加するから、上記(1)の脱原発による原発減少とあいまって、火力発電がさらに増える。
(3) 火力発電が増えると、二酸化炭素が増え、燃料は高騰する。
(4) 上記(3)を回避する為には、原発は不可欠である
言い換えれば「原発から自然エネルギーへの転換」の道はまだ付いておらず、あるのは「原発から火力発電への転換」でしかないのである。今正に、原発停止を余儀なくされている日本の各電力会社が進めている通り。(*3)
予ねてより私が幾つかの記事で主張している以下の主張を、IEAの発表は裏書してくれた形だ。
① エネルギー政策の目的は、見通せる将来に渡って「電力の安定供給」である。電力を電力需要にあわせた必要充分な電力量を停電させずに安価に安定した電圧で給電する事である。
予ねてより私が幾つかの記事で主張している以下の主張を、IEAの発表は裏書してくれた形だ。
① エネルギー政策の目的は、見通せる将来に渡って「電力の安定供給」である。電力を電力需要にあわせた必要充分な電力量を停電させずに安価に安定した電圧で給電する事である。
② 現時点においては大容量の電力を蓄電する技術はない。精々が揚水式水力発電の上の方のダムに水として蓄える程度である。また、将来的に大容量蓄電技術が確立普及したとしても、蓄電して取り出す電力には必ず損失が付きまとう。
③ 大容量蓄電技術が普及するまで、電力は、必要量に応じて発電し送電しなければならない。
④ 必要に応じて発電できる、制御可能な発電力は、火力、原子力、大分落ちて水力である。
⑤ 「再生可能な自然エネルギー」太陽光、風力、地熱、潮汐力などは、「態と発電しない」ことしか出来ず、原理的に制御不可能な発電力である。これは、発電コストが如何に安くなろうと変わりようが無い。
⑥ 従って、大容量の蓄電技術が普及するまで、「再生可能な自然エネルギー」は発電主役たり得ない。
⑦ 少なくとも大容量の蓄電技術が普及するまで、発電の主役は、火力、原子力、大分落ちて水力である。
⑧ 従って、火力と原子力は共に不可欠な発電方式であり、「再生可能な自然エネルギー」の発電量は、全体の1割程度とすべきであろう。
⑨ 以上から当然ながら、我が国に原発は不可欠である。我が国の現時点での脱原発なぞ、愚挙にして暴挙である。
⑩ ドイツやベルギーがお気楽に「脱原発」を実施できるのは、電力が足りなければフランスの原発から電力を輸入できるからである。
<注釈>
(*1) マスコミなんてのはセンセーション喰らいだ。過激で派手で売れる言説を為すに決まっている。その方が売れるのだから。「脱原発で、原発から自然エネルギーへ!」キャッチフレーズには良かろう。コピー、シュプレヒコール、呪文にも最適だ。だが、具体策となるとからっきしだ。(*2) それが喩え、現民主党党首・野田の支持率が5割もあるような「国民」であっても。また、「民主党の中ではまだマシなのではないか」と言う期待があったとしても。(*3) 決定的な電力供給の不足=停電に至らないのは、社会全体の電力需要圧縮=省エネ・節電による功績大とすべきである。だが、それは電力需要の圧縮であって、電力会社の側からすれば「給電義務の軽減」ではあろうが、「発電量不足の軽減」ではない。
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