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(3.)論評「各紙の911テロ10年社説」東京・琉球・沖縄・赤旗
東京は、鬼面人を驚かすようなタイトルを社説に付けているが、中身はなんと言うこともない。主旨の欄に記した「イラク戦争は間違いだった。日本政府はそれを認めろ。」以外に付け加えるとしたならば、評価項目(2)の「民主化を唱えつつ石油権益がからみ、独裁政権を容認してきたジレンマを(米国は)直視する時でしょう。」ぐらいしかない。要は「日本も、アメリカも、反省しろ!」としか言っていないから、反省して対テロ戦争が終結するものだか解決するものだかすら主張していない。無責任な社説もあったもんだ。所詮は東京新聞の社説だから、「反省しろ!」と非難するばかり、と言う事か。
無責任と言うならば、沖縄二紙、さらには共産党の広報紙でしかない赤旗となるともっと凄くなる。「酷くなる」なんて物じゃぁない。「凄くなる」のである。
沖縄タイムスはタイトルに「報復の暴力が拡散した」と銘打って、米国の始めた対テロ戦争が世界中に暴力を拡散したと糾弾し、評価項目(2)で「報復の暴力をこれ以上、増幅させてはならない。」と高らかに宣告するが、では何をどうするかと言うと、「何を」とも「どうする」とも、唯の一語も出て来ないのだから恐れ入った無責任ぶりだ。言霊思想の極致で、「増幅させてはならない。」と唱えさえすれば、増幅しないとでも思っているのだろう。
琉球新報は、「対テロ戦争と言う軍事力行使が如何に無益か」を縷々述べた後に、どうするか一応書いてある分幾らか増しだ。とは言え、その書いてあることが朝日と同様「対話しろ」の言い換え「相互理解と連携を深めろ」でしかないのだから、無責任さは朝日級だ。
但し、琉球新報らしい色が着いていて、「民族や歴史文化、宗教を超え「世界市民」の自覚の下に」相互理解と連携を深める、のだそうだ。
「世界市民」と聞いただけで私なんぞは警戒警報発令だ。そんなことを主張する奴、そんなことを自称する奴は大嘘吐きか狂信者、或いはその兼任であると思ってかかって先ず間違いない。そう思ってかかる理由は、「国家よりも世界、国民よりも人類を先に考える」と言うイメージがある「世界市民」なんて者になれるような人物は滅多に居ないからだ。心当たりのある限りでは、インドの大聖(マハトマ(*1))・ガンジーとマザー・テレサ。少々逆説的だが天皇陛下と、ダライ・ラマぐらいしか思い当たらない。それぐらい「世界市民」と言うのは希少な資質であり、普通の人間は国家・国民を超越するようなことは、先ずない。それを「超越した」世界市民と自覚なり自称なりするのは錯覚、妄想、幻想であると、断じてしまって構わない。
況や此処で琉球新報が「世界市民の自覚」を求めている一方の雄は、イスラム過激派のテロリストではないか。イスラム過激派のテロリストと、アメリカ合衆国大統領と、イスラエル首相が、皆揃って「世界市民」の自覚の下に相互理解と連携を深める・・・・想像するだになんともシュールな光景だ。「想像を絶する」と言っても良い。『「世界市民」の自覚の下に」相互理解と連携』!!!?言うだけだったら、何とでも言えるわなぁ。
さて、とりはゲストスターの赤旗だ。と言っても中身は余りない。「対テロ戦争は破綻した。日本政府はその過ちを認めろ。」「対テロ戦争加担のイラク派遣、インド洋派遣は憲法違反だ。海外派兵は直ちに止めろ」の十年一日のお題目を別にすれば、「今後どうするかは」・・・
赤1> 国連憲章に基づく国際秩序に向けて、国際的な協力を強めることが必要です。
イラク派遣やインド洋派遣やその他の海外派遣は押しなべて「国際的な協力」だと思うのだが、そこは「国連憲章に基づく国際秩序に向けて」ではないからダメか、国際的な協力よりも憲法の方が優先するからダメだ、と無理矢理理解したとしても、だ。このフレーズで一体共産党、もとい赤旗は、日本政府に何をしろと求めているのか。
さらには、その「国際的な協力」が美事実を結んで「国連憲章に基づく国際秩序」が確立して「野蛮なテロが根絶」するまでの日程は一体何年、何十年かける心算で、その間の「野蛮なテロ」による犠牲者は一体どう防ぐなり減らすなりするつもりか、私のような「異教徒」には見当もつかないのである。
総じて言うならば、レギュラーメンバー以外の各紙社説は、やっぱりレベルが低いのである。
まあ、サンプルが悪かったかなぁ。
<注釈>
(*1) 「斉天」と、着けると猿になってしまうから注意。普通の猿じゃぁないが。