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AFP通信から引用するのも久しぶりだ。
以前はAFP通信の記事ばかり引用していた。理由はAFP通信の記事が引用しやすかったから。だから、AFP通信が反日テロ組織SSの高速テロ船Ady Gill号洋上投棄の際に見せた「SSの公式発表を右から左に流すだけ」と言う報道姿勢と、北朝鮮の弾道ミサイル実験の際に見せた、北朝鮮べったりの偏向報道に呆れ返り、他でも記事の引用ができる事を知ってからはあまりAFPを引用しなくなった。記事自体の数が少ないのも欠点だった。
だが、最近再びAFPを評価し始めている。別にSSや北朝鮮が好きになった訳じゃない。むしろますます嫌いになっているのだが、普通のニュースサイトでは半年ぐらいで記事とのリンクが切られてしまうのに対し、AFPの記事は最低5年間はリンクが保存されるらしいと知ったから。上記の「SSの公式発表垂れ流し」記事も、そのまま記事へのリンクが保存されているのは、ある意味見上げた根性であり、こっそりリンクを切ったり、記事を改竄したりするようなどこかのマスコミなんかよりは余程良心的だ。
それは兎も角、
そのAFP通信が報じるは、新型のカメラ。「撮影前にピントを合わせるのではなく、撮影後にピントを変えられる。」と言うのが売りだそうだ。
だが、その原理として報じられているのは、以下の2行のみ。
1> 撮影場面の光線の情報を全てデジタル画像データに取り込み、
2> 撮影後にソフトウェアでピントを合わせる被写体を自由に変えられるという。
正直、何の事やらわからない。
それは兎も角、
そのAFP通信が報じるは、新型のカメラ。「撮影前にピントを合わせるのではなく、撮影後にピントを変えられる。」と言うのが売りだそうだ。
だが、その原理として報じられているのは、以下の2行のみ。
1> 撮影場面の光線の情報を全てデジタル画像データに取り込み、
2> 撮影後にソフトウェアでピントを合わせる被写体を自由に変えられるという。
正直、何の事やらわからない。
「光線の情報を全て」の中に何らかの被写体までの距離情報を取り込んで、撮影後に任意の距離の像を取り出すのだろうか。カメラと言うよりは、3次元形状測定器のような機能を持たせているのか。
或いは、波長を変えるなどして単焦点ではなく多焦点同時撮影を可能にし、事後に合成なり何なりで任意の距離に焦点を合わせるのだろうか。だが、これは、モノクロ撮影ならばまだしも、カラー撮影が難しそうだ。カラーとは即ち光の波長なのであるから。
原理よりもっと判らないのはその売り込み方だ。例えば読者諸兄に尋ねるが、この前「カメラのピントを合わせたのは、一体何時かね。」
数時間前とか数日前と言うのは、プロのカメラマンかカメラマニアだろう。一般家庭の撮影カメラが、固定焦点か自動焦点になってから随分になる。「ピントを手動で合わせて」デジタルカメラを使うなんて事は、稀有と言って良いほどだろう。
さらに尋ねようか。
「この前ピンと合わせに失敗した、或いは撮影後にピントを変えて置けば良かったと後悔したのは、何時かね。」
無論、自動焦点カメラでもピンと合わせに失敗する事はある。望んでいなかった被写体ばかりが明るく見えている時とか、或いは画面内に全く別な被写体が入ってしまった時とか。こうした時に報じられているLytro社の新型カメラは威力を発揮しそうであるが・・・そんな機会が、どれぐらいの頻度であるかね。
確かに今のデジカメは機能テンコ盛りで百花繚乱状態だから、このLytro社の新技術で新機能を付加し、他のデジカメと差をつけようと言う作戦は一応考えられるが、覿面に写真の情報量がハネ上がりそうだし、導入コストも気にしなければならないし、上記のとおり活用できる頻度は実質低そうだし・・・シェアを一気に拡大する、野心的な奇策にはなるだろうが、正道王道ではないぞ。
むしろ、「後でピントを変えられる」と言うのは一種の3次元計測を実施していると言ういこと。計測器材とか、観測機器とか、そう言う専門分野に売り込むほうが、数は少なかろうが、商売としては成立しそうに思う。まあ、こうして話題にもなり、AFP通信でも報じられ、極東の島国に住む一日本人に「どんな原理で、どう使うと良いだろうか。」と考えさせたのだから、宣伝としては既に成功していると言えそうだが。
そうそう、プロのカメラマンの仕事は、「ピントを合わせる」ではない筈だから(*1)、この「ピントを撮影後に合わせる」新型カメラが普及したからと言って、プロカメラマンの仕事がなくなる訳ではない。
「カメラマンに残されたのは、哲学しかないのだ!」ってのは、もう随分前に見たカメラのテレビCMだが、このLytro社の新型カメラを以ってしても、「カメラマンに哲学しか残さない。」と言うには程遠いものと、私には思われる。
それはつまり、カメラと言う道具に、まだまだ発展改良の余地があるということに他ならない。
或いは、波長を変えるなどして単焦点ではなく多焦点同時撮影を可能にし、事後に合成なり何なりで任意の距離に焦点を合わせるのだろうか。だが、これは、モノクロ撮影ならばまだしも、カラー撮影が難しそうだ。カラーとは即ち光の波長なのであるから。
原理よりもっと判らないのはその売り込み方だ。例えば読者諸兄に尋ねるが、この前「カメラのピントを合わせたのは、一体何時かね。」
数時間前とか数日前と言うのは、プロのカメラマンかカメラマニアだろう。一般家庭の撮影カメラが、固定焦点か自動焦点になってから随分になる。「ピントを手動で合わせて」デジタルカメラを使うなんて事は、稀有と言って良いほどだろう。
さらに尋ねようか。
「この前ピンと合わせに失敗した、或いは撮影後にピントを変えて置けば良かったと後悔したのは、何時かね。」
無論、自動焦点カメラでもピンと合わせに失敗する事はある。望んでいなかった被写体ばかりが明るく見えている時とか、或いは画面内に全く別な被写体が入ってしまった時とか。こうした時に報じられているLytro社の新型カメラは威力を発揮しそうであるが・・・そんな機会が、どれぐらいの頻度であるかね。
確かに今のデジカメは機能テンコ盛りで百花繚乱状態だから、このLytro社の新技術で新機能を付加し、他のデジカメと差をつけようと言う作戦は一応考えられるが、覿面に写真の情報量がハネ上がりそうだし、導入コストも気にしなければならないし、上記のとおり活用できる頻度は実質低そうだし・・・シェアを一気に拡大する、野心的な奇策にはなるだろうが、正道王道ではないぞ。
むしろ、「後でピントを変えられる」と言うのは一種の3次元計測を実施していると言ういこと。計測器材とか、観測機器とか、そう言う専門分野に売り込むほうが、数は少なかろうが、商売としては成立しそうに思う。まあ、こうして話題にもなり、AFP通信でも報じられ、極東の島国に住む一日本人に「どんな原理で、どう使うと良いだろうか。」と考えさせたのだから、宣伝としては既に成功していると言えそうだが。
そうそう、プロのカメラマンの仕事は、「ピントを合わせる」ではない筈だから(*1)、この「ピントを撮影後に合わせる」新型カメラが普及したからと言って、プロカメラマンの仕事がなくなる訳ではない。
「カメラマンに残されたのは、哲学しかないのだ!」ってのは、もう随分前に見たカメラのテレビCMだが、このLytro社の新型カメラを以ってしても、「カメラマンに哲学しか残さない。」と言うには程遠いものと、私には思われる。
それはつまり、カメラと言う道具に、まだまだ発展改良の余地があるということに他ならない。
<注釈>
(*1) それは、プロのカメラマンに求められる技術の一つにしか過ぎまい。それとて、自動焦点カメラが半ば以上既に解決していた話だ。
(*1) それは、プロのカメラマンに求められる技術の一つにしか過ぎまい。それとて、自動焦点カメラが半ば以上既に解決していた話だ。