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こんな事になるんじゃないかと秘かに懸念していたら案の定で、「四大紙+四紙」の合計8紙の中で唯一6/15付け社説には「イタリア国民投票結果=原発再開拒否≒「脱現発」」を取り上げなかった読売新聞が、翌6/16付け社説で取り上げてきた。読売抜きの7紙を比較した以下URLの先行記事は、見直し要の可能性アリと言う事だ。
(4マイナス1)大紙+4紙社説比較―イタリア「脱原発」 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35465017.html
しかもその追加なった読売新聞社説が、先回取り上げた7紙の何れかと同工異曲であるならば、新ためて取り上げるまでも無く、シレッと比較表と社説一覧だけ差し替えれば済む話であるが、これがどうもそうではないから、仲々一筋縄ではいかない。まあ、「一筋縄ではいかない」と言う事は、それだけ「社説比較」としては面白い、と言う事なのではあるが。
と、言う事で、今回新ためて社説比較に取り上げる四大紙+四紙の合計8紙の社説タイトルとURLは以下の通り。
と、言う事で、今回新ためて社説比較に取り上げる四大紙+四紙の合計8紙の社説タイトルとURLは以下の通り。
社説一覧
(1)産経 伊も脱原発 日本から流れを変えよう http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110615/plc11061503060004-n1.htm
(2)日経 「脱原発」欧州の不安と現実 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E2E6E0E2E6EBE2E3E7E2E4E0E2E3E38297EAE2E2E3?n_cid=DSANY001
(3)読売 イタリアの選択 欧州の原発依存は変わらない http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110615-OYT1T01255.htm?from=any
(4)毎日 欧州の脱原発 フクシマの衝撃は重い http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110615k0000m070117000c.html
(2)日経 「脱原発」欧州の不安と現実 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E2E6E0E2E6EBE2E3E7E2E4E0E2E3E38297EAE2E2E3?n_cid=DSANY001
(3)読売 イタリアの選択 欧州の原発依存は変わらない http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110615-OYT1T01255.htm?from=any
(4)毎日 欧州の脱原発 フクシマの衝撃は重い http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110615k0000m070117000c.html
(5)朝日 原発と民意―決めよう、自分たちで http://www.asahi.com/paper/editorial20110615.html?ref=any117000c.html
(6)東京 イタリア脱原発 欧州からの新たな警鐘 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011061502000059.html
(7)琉球新報 イタリア国民投票 脱原発へ各国は共に歩め http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-178221-storytopic-11.html
(8)沖縄タイムス [イタリア国民投票]加速する脱原発の流れ(*1) http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-06-15_19173/
(6)東京 イタリア脱原発 欧州からの新たな警鐘 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011061502000059.html
(7)琉球新報 イタリア国民投票 脱原発へ各国は共に歩め http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-178221-storytopic-11.html
(8)沖縄タイムス [イタリア国民投票]加速する脱原発の流れ(*1) http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-06-15_19173/
比較項目は、例によって朝日と産経の社説を両睨みにして前回決めた以下の項目。
(1) イタリア国民投票結果の評価
(2) イタリア国民投票結果の影響
(3) イタリアと日本の類似点・相違点
(4) 日本の取るべき方針
(5) その他留意すべき事項
(1) イタリア国民投票結果の評価
(2) イタリア国民投票結果の影響
(3) イタリアと日本の類似点・相違点
(4) 日本の取るべき方針
(5) その他留意すべき事項
比較表の方は、これまた例によって朝日の方の主張を赤字で、産経の方の主張を青字で、両紙にはない主張で各紙独自の物は太字下線で示した。今回は、一寸「各紙独自主張」の太字下線が多い様だ。

読売以外の先回記事で取り上げた7紙の比較は先回記事を読んでいただく(*2)として、今回追加した読売社説を見ると、先ずタイトルからして振るっている。「イタリアの選択 欧州の原発依存は変わらない」であり、 「脱原発」なんて単語さえ使わないのは、その毎日社説内で詳述している通り、今回のイタリア国民投票が「原発再開の是非を判定するもの」だからだろう。この点は表にもある通り日経もその社説で触れているが、産経ですら「イタリアの脱原発」と表記しているのに対し、極めて冷静な、客観的な態度であるといえる。イタリアの現首相・ベルルスコーニ氏に対する信任/不信任の意義が込められようが、根底に「イタリア人の自然に対する畏怖」が込められていようがいなかろうが、今回のイタリア国民投票は、「既に脱原発を果たしているイタリアが、再度原発による発電を再開するか、否か。」と問うものであって、これが今回結果の通り否決されようとも、ただの一基の原発が止められるわけですらなく、「脱原発」としては半歩たりとも前進してはいない。そのことは、読売社説が評価項目(2)「イタリア国民投票結果の影響」で触れているとおり、
読1> 欧州ではその一方で、原発大国フランスや英国のほか
読2>、フィンランド、スウェーデン、チェコ、ポーランドなど北欧、東欧諸国が
読3> 原子力発電を推進している。
と原発推進国を挙げる事で、さらに明確になる。さらにはタイトル及び評価項目(3)にもある通り、「欧州の原発依存は変わらない」と言う明確な「脱原発否定」に現れている。
その一方で、産経などと違ってドイツの「脱原発」もイタリアの「原発再開否定」も「欧州の原発依存に影響していない」とする毎日社説ならば、「脱原発の流れを日本で止めよう」と言う産経のような危機意識には結びつかず、評価項目(4)「日本の取るべき方針」は、
読4> 日本は震災からの復興に向け、自国のエネルギー戦略を再構築するとともに、
読5> 欧州諸国のエネルギー政策も注視する必要がある。
と、かなり控えめと言うか、玉虫色と言うか、慎重論だ。同じ社説で「欧州は原発依存だ」と断じているのだから、これは一種の「原発推進論」になるはずだ(*3)し、グループ分けするならば「産経グループ」であって、間違っても「朝日グループ」の主張ではないが、「産経の主張=欧州脱原発の流れを止めるために、日本は原発の安全性を高めて原発推進せよ」とは「一線を画している」とは言えそうだ。
となると、今回の読売新聞を加えて例の如く数式化を試みると・・・・
沖縄タイムス+琉球新報+東京≒朝日≒毎日 << 日経≒産経 ≠ 読売
と言う所だろうか。
沖縄タイムス+琉球新報+東京≒朝日≒毎日 << 日経≒産経 ≠ 読売
と言う所だろうか。
<注釈>
(*1) 嘘だな。元々イタリアは脱原発しており、今回の国民投票はその脱原発を止めるか否かだ。結果的に脱原発は維持されたが、それは、「原発推進への方向転換を止めた」だけで、脱原発は半歩たりとも進んでいない。(*2) 率直に言って、沖縄2紙=琉球新報と沖縄タイムスについては、僅かにしか触れていない。さらに正直に言えば、それ以上に詳細に触れるだけの価値が認められない。(*3) 「原発依存」と断じている欧州のエネルギー政策に「注視する必要がある」と言うのだから、「欧州の原発依存を肯定的に評価している」筈である。