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言うもサラナリだと(勝手に)思うが、私は魂の自由を愛する者であり、それ故に我が国が曲りなりにも民主主義体制を標榜し、神ならぬ身の人の為す事、その体制が不完全である事を知りつつ、その体制を支持している。その体制を支持するが故に、一昨年夏の衆院選で民主党が政権与党になってしまうという「政権交代」と言う暴挙にして愚挙に直面しても、辛うじて絶望する事無く踏みとどまったし、いまだにあの「歩く政治空白」菅直人が恐るべきことに自衛隊三軍の最高指揮官・日本国首相と言う地位にあるというのに、暗殺もクーデターも国外逃亡も計画しては居ない。(*1)
魂の自由を愛するが故に、必然的に独裁者は嫌いだ。中国共産党のような「世襲では辛うじてないが一党独裁体制」でさえ嫌いなのであるから、生きている限り一国の運命を握ってしまうような、「発展途上国」に往々にして見られる独裁者を好く理由はないし、当然「リビアの狂犬」にしてリビアを牛耳る独裁者たるカダフイ大佐も嫌いだ。
ああ、大急ぎで付け加えるならば、「菅直人とカダフィ大佐、どちらがより嫌いか。」と尋ねられたら、直接的に私自身と我が国に大いなる悪影響を与えているのだから、「圧倒的に菅直人が嫌いだ。」と答える。
逆に言えば私の「カダフィ大佐嫌い」はその程度だともいえるが、そうは言ってもこのカダフィ大佐報道は・・・まあ、先ずはご一読願おうか。
<注釈>
(*1) ま、今のところは、だが。
転載開始==============================================================================カダフィ大佐、組織的レイプ指示か 性的不能治療薬支給も
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2805118/7313960
2011年06月09日 08:04 発信地:ニューヨーク/米国リビア・トリポリ(Tripoli)の居住敷地内に設置されたテント前に立つ最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐(2011年4月10日撮影)。(c)AFP/JOSEPH EID【6月9日 AFP】国際刑事裁判所(International Criminal Court、ICC)のルイス・モレノオカンポ(Luis Moreno-Ocampo)主任検察官は8日、リビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が反体制派弾圧の一環として軍隊に組織的なレイプを指示していた証拠が集まりつつあるとして、カダフィ氏の逮捕状に新たな人道犯罪容疑を加える方針を明らかにした。モレノオカンポ氏によると、政府軍と反体制派の衝突が続くリビアの一部地域で、女性数百人が政府軍兵士にレイプされたとの報告が多数寄せられているという。兵士がレイプをしやすくするよう、政府がバイアグラ(Viagra)のような性的不能治療薬を買い与えていたという証拠まであるという。「(カダフィ大佐は)弾圧手法として新たにレイプを導入した。レイプがリビアの政府方針であることが明らかになりつつある」と、モレノオカンポ氏は語った。(c)AFP
==============================================================================転載完了
.カダフィ大佐は「反体制派弾圧のためレイプを戦術にしている」・・・のか?
如何であろうか。
この先を読む前に、私が本記事のタイトルを「変な報道」としていることに鑑み、上記報道の「どこが変か」を今一度考察する事をお勧めする。それは別にカダフィ大佐なり、上記記事を報じる共同通信ではなく、今このブログ記事を読んでいる貴方のために、だ。
報道されるニュースや記事と言うものには、少なくとも一定の割合で嘘やデマを、さらに多い割合で誇張や一方的報道を含んでいる。「真実を伝え、希望を運ぶ」とは日本共産党機関紙「赤旗」のキャッチフレーズであるが、それが「赤旗のキャッチフレーズ」であることからおのずと知れるように、少なくとも一定の割合で報道機関・報道記事は「真実を伝えない」のである。その「報道では伝えられない真実」を見抜くのは、報道やニュースの受け手である視聴者・読者の「健全な猜疑心」だ。
その「健全な猜疑心」を訓練する上で恰好なのが、上記転載記事と思われる。だから、「この報道のどこが変か」を考察することをお勧めするのである。
この先を読む前に、私が本記事のタイトルを「変な報道」としていることに鑑み、上記報道の「どこが変か」を今一度考察する事をお勧めする。それは別にカダフィ大佐なり、上記記事を報じる共同通信ではなく、今このブログ記事を読んでいる貴方のために、だ。
報道されるニュースや記事と言うものには、少なくとも一定の割合で嘘やデマを、さらに多い割合で誇張や一方的報道を含んでいる。「真実を伝え、希望を運ぶ」とは日本共産党機関紙「赤旗」のキャッチフレーズであるが、それが「赤旗のキャッチフレーズ」であることからおのずと知れるように、少なくとも一定の割合で報道機関・報道記事は「真実を伝えない」のである。その「報道では伝えられない真実」を見抜くのは、報道やニュースの受け手である視聴者・読者の「健全な猜疑心」だ。
その「健全な猜疑心」を訓練する上で恰好なのが、上記転載記事と思われる。だから、「この報道のどこが変か」を考察することをお勧めするのである。
当記事はごらんの通り日本語で書いてあるから、当ブログの読者の相当部分は日本人であろうし、さらに日本の有権者である可能性も高い。そうであるならば、その読者は私と同様、一票の投票権を有しており、その一票で一昨年夏衆院選の悪夢(*1)「政権交代」だって引き起こせてしまうのだから、私としても相応に関心を持たざるを得ない。
前置きが長くなった。
上掲記事を要約すると、以下の数行となろう。
(1) 国際刑事裁判所の発表によると
(2) リビアのカダフィ大佐がその指揮下の軍隊に対し
(3) 反体制派弾圧のための組織的レイプを命じている証拠が集まりつつある。
(4) リビア政府は軍隊がレイプしやすいように「バイアグラのような性的不能治療薬」を買い与えていると言う証拠もある。
さて、順番に考えていこう。
上記(1)は一寸疑いようがない。何しろ国際刑事裁判所なんて機関の発表だから、嘘を吐いたらすぐにバレる。すぐにバレてもしばらくは騙せると踏んで嘘である可能性は否定し難いが(*2)、此処は信じても良かろう。但し、AFPの習性として「公式発表は、公式に発表した者の責任であり、それを報じるメディアは伝達するだけで、公式発表そのものの真偽は問わない。」と言う節は見られるから(*3)、事実であるのは「そう言う公式発表があった」と言うだけと考えるべきだ。
上記(2)~(3)も特に「変だ」と思うほどの所はない。「レイプと言う戦術」が果たして「反体制派弾圧に有効か?」と言う大いなる疑問はあるし、そんな戦術を命じる最高司令官もそれに従う軍も唾棄すべき存在とは思う。一方でレイプの対象にされる「反体制派」に対しては陰惨な悲劇であるし、それを犯罪として追求しようと言う国際刑事裁判所の主張は支持出来る。
だが、実際のところカダフィ大佐が軍隊にレイプを命じているか否かは、この報道では「証拠が集まりつつある、と発表されている。」だけであり、真実の程はわからない。別にカダフィ大佐の肩持つ心算はないし、カダフィ大佐ならそんな非道にして唾棄すべき命令を出しかねないとは思うが、今後開催される(かも知れない)国際刑事裁判で真実が明らかになることを期待するばかりだ。尤も、東京裁判のような反対尋問も認めないような「裁判」もあるから、「国際刑事裁判」とて油断は出来ないのであるが。
だが、此処までは「変だ」と積極的に思うような材料ではない。
即ち、私が「変だ」と思ったのは上記の最期、上記(4)なのである。
日本国内でもしばしば誤解されているようであるが、バイアグラは、報じられるとおり性的不能治療薬であって、強精剤でもなければ催淫剤でもない。何らかの障害で性的不能に陥った男を治す薬であって、元から障害のない男を元気にする薬ではない。言い換えれば、性的不能に陥った兵士にレイプさせるために「バイアグラ等性的不能治療薬」を配るのはある程度効果が望めようが、普通は「バイアグラ等性的不能治療薬」を配っても「レイプしやすく」はならない。
無論、ブラセボ効果=偽薬効果と言う事はありうる。「偉大なるカダフィ大佐様から頂いた聖なるお薬だ!」となれば一定の効果は有るかも知れない。或いは、そう言う薬を配布する事で「レイプを公認し、奨励していることを形で示す」と言う事はあるかもしれない。
だが、普通に考えれば、朝鮮人参でもマムシでも構わないがいわゆるドリンク剤・栄養剤を配る方がはるかに実用的である筈だ。
勿論、配下の軍隊にレイプを命じて反体制派を弾圧しようとしている独裁者ならば、そんな理性的な理屈が通るとは限らないし、合理的諌言も聞き入れられ難いだろう。であれば、不合理であっても「バイアグラ等性的不能治療薬を配ってレイプを奨励する」なんて愚挙にして暴挙もまかり通らぬとは限らない。
だが、少なくとも、「指揮下の軍隊にバイアグラ等性的不能治療薬を配った」と言う事が、直接には「反体制派をレイプさせて弾圧しようとした」事にはつながらない事は、想起されて然るべきだろう。
早い話、「指揮下の軍隊にバイアグラ等性的不能治療薬を配った」と言う事実は、「反体制派をレイプさせて弾圧しようとした」証拠には、ならないのである。
前置きが長くなった。
上掲記事を要約すると、以下の数行となろう。
(1) 国際刑事裁判所の発表によると
(2) リビアのカダフィ大佐がその指揮下の軍隊に対し
(3) 反体制派弾圧のための組織的レイプを命じている証拠が集まりつつある。
(4) リビア政府は軍隊がレイプしやすいように「バイアグラのような性的不能治療薬」を買い与えていると言う証拠もある。
さて、順番に考えていこう。
上記(1)は一寸疑いようがない。何しろ国際刑事裁判所なんて機関の発表だから、嘘を吐いたらすぐにバレる。すぐにバレてもしばらくは騙せると踏んで嘘である可能性は否定し難いが(*2)、此処は信じても良かろう。但し、AFPの習性として「公式発表は、公式に発表した者の責任であり、それを報じるメディアは伝達するだけで、公式発表そのものの真偽は問わない。」と言う節は見られるから(*3)、事実であるのは「そう言う公式発表があった」と言うだけと考えるべきだ。
上記(2)~(3)も特に「変だ」と思うほどの所はない。「レイプと言う戦術」が果たして「反体制派弾圧に有効か?」と言う大いなる疑問はあるし、そんな戦術を命じる最高司令官もそれに従う軍も唾棄すべき存在とは思う。一方でレイプの対象にされる「反体制派」に対しては陰惨な悲劇であるし、それを犯罪として追求しようと言う国際刑事裁判所の主張は支持出来る。
だが、実際のところカダフィ大佐が軍隊にレイプを命じているか否かは、この報道では「証拠が集まりつつある、と発表されている。」だけであり、真実の程はわからない。別にカダフィ大佐の肩持つ心算はないし、カダフィ大佐ならそんな非道にして唾棄すべき命令を出しかねないとは思うが、今後開催される(かも知れない)国際刑事裁判で真実が明らかになることを期待するばかりだ。尤も、東京裁判のような反対尋問も認めないような「裁判」もあるから、「国際刑事裁判」とて油断は出来ないのであるが。
だが、此処までは「変だ」と積極的に思うような材料ではない。
即ち、私が「変だ」と思ったのは上記の最期、上記(4)なのである。
日本国内でもしばしば誤解されているようであるが、バイアグラは、報じられるとおり性的不能治療薬であって、強精剤でもなければ催淫剤でもない。何らかの障害で性的不能に陥った男を治す薬であって、元から障害のない男を元気にする薬ではない。言い換えれば、性的不能に陥った兵士にレイプさせるために「バイアグラ等性的不能治療薬」を配るのはある程度効果が望めようが、普通は「バイアグラ等性的不能治療薬」を配っても「レイプしやすく」はならない。
無論、ブラセボ効果=偽薬効果と言う事はありうる。「偉大なるカダフィ大佐様から頂いた聖なるお薬だ!」となれば一定の効果は有るかも知れない。或いは、そう言う薬を配布する事で「レイプを公認し、奨励していることを形で示す」と言う事はあるかもしれない。
だが、普通に考えれば、朝鮮人参でもマムシでも構わないがいわゆるドリンク剤・栄養剤を配る方がはるかに実用的である筈だ。
勿論、配下の軍隊にレイプを命じて反体制派を弾圧しようとしている独裁者ならば、そんな理性的な理屈が通るとは限らないし、合理的諌言も聞き入れられ難いだろう。であれば、不合理であっても「バイアグラ等性的不能治療薬を配ってレイプを奨励する」なんて愚挙にして暴挙もまかり通らぬとは限らない。
だが、少なくとも、「指揮下の軍隊にバイアグラ等性的不能治療薬を配った」と言う事が、直接には「反体制派をレイプさせて弾圧しようとした」事にはつながらない事は、想起されて然るべきだろう。
早い話、「指揮下の軍隊にバイアグラ等性的不能治療薬を配った」と言う事実は、「反体制派をレイプさせて弾圧しようとした」証拠には、ならないのである。
<注釈>
(*1) 無論、基本的には私にとっての悪夢である。私にとってだけの悪夢であってくれたならば、どんなに良かったろうか。私が変わり者の変人扱いされるだけで済むのだから。(*2) 忌む可きも喜ばしい事に前首相である鳩山は、「一昨年末までの普天間基地移設問題延期にクリントン米長官と合意した。」と言う嘘を吐いたが、一晩でバレた。(*3) AFPは、高速洋上テロ船アディ・ギル号の最期について、「日本の捕鯨船と衝突の際に沈んだ」「衝突後に曵航中に沈んだ。」とSSの公式発表を右から左に流し、最期に「(SSの洋上投棄後)漂流中を日本の捕鯨船団に発見され、後に沈んだ」とまでご丁寧に報道し、以前の報道を修正も撤回もしていない。ある意味、大したモノだ。