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1号機「一定の安定状態」 工程表「時間的展望は変えない」 衆院予算委
原子力安全委員会の班目春樹委員長は16日午前の衆院予算委員会で、メルトダウン(炉心溶融)が判明した東電福島第1原発1号機の現状について「温度はどんどん下がっており、一定の安定状態にある」との認識を示した。
また菅直人首相は、事故収束までの期間を6~9カ月とした東電の工程表について「なんとか時間的な展望は変えずに進めることができるのではないか。そういう道筋で進めていけるように政府としても全力を挙げたい」と述べた。
さらに、17日にも東電が工程表の改定を発表することに関連し、「政府としても対応し、どのようなことを進めていくかをまとめて発表したい」と述べた。
いずれも民主党の中川正春氏の質問に答えた。衆院予算委員会は16日午前、首相ら関係閣僚が出席し、東日本大震災対策と原発事故への対応に関する集中審議を行った。
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「第4の災厄」再来襲か?
既報にして先行記事にもした通り、福島原発事故の1号機において、その炉心たる核燃料棒が大規模に溶融するいわゆる「メルトダウン」が起きていた事が先ごろ報じられた。
恐れていた事態。だが最悪ではない―福島原発1号機、メルトダウンと判明 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35263222.html
その後の続報によれば、1号機のメルトダウンは震災の16時間後に発生した事も判明しており、是は私が考えていたよりも早い時期である事も認めねばならない。無論、私が最悪の事態として想定していた「メルトダウンして溶融した核燃料が、格納容器の底かどこかで再臨界に達し、格納容器の底を溶かし始める、いわゆるチャイナシンドローム(*1)を起こす」には到っていないと、東電は発表している。先行記事にもした格納容器外側の温度や、発表されている圧力容器内の圧力、それにいまだに福島原発に踏みとどまり原発事故対処に(*2)などから東電職員らから、私も事態は其処まで、最悪の事態にまでは、到っていないと考える。
1号機、地震16時間後にメルトダウン 4号機の爆発は3号機の水素逆流が原因か http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110515/dst11051523310023-n1.htm
私の考えが常に正しいなどと主張する心算は全くない。東電の発表が、世情の一部で言われるように「全て嘘」と言う可能性は途轍もなく低い(*3)と考えるが、パニックに陥らない限り「疑って掛かる」のは報道や広報の基本であるから、それはそれでよかろう。
とは言え、「メルトダウンしていた事がわかった」だけで、以前報じられた「レベル7判定」と同様に、今までの事態、即ち大気、土壌、海洋に拡散した放射性物質の量が増えたわけでもなければ、現在まであるいはこれから予想される放射線被爆量が変化する訳でもない。冷温停止に到るまでのプロセスは、圧力容器内を水で満たす水棺方式に見直しも報じられているが、「冷却して止める」手順に変わりはなく、大きく影響するとすれば最終処分段階・廃炉の段階で核燃料棒が溶融して原形を止めていないであろう事と考える。故に先行発表されている「工程表」は、恐らく見直されるだろうが、主として長期のほうの見直しとなろうと言うのが私の予想だ。
だが、菅直人の意見は異なるようだ。
報道記事に曰く。
> 菅直人首相は、事故収束までの期間を6~9カ月とした東電の工程表について
1> 「なんとか時間的な展望は変えずに進めることができるのではないか。
2> そういう道筋で進めていけるように政府としても全力を挙げたい」と述べた。
1号機、地震16時間後にメルトダウン 4号機の爆発は3号機の水素逆流が原因か http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110515/dst11051523310023-n1.htm
私の考えが常に正しいなどと主張する心算は全くない。東電の発表が、世情の一部で言われるように「全て嘘」と言う可能性は途轍もなく低い(*3)と考えるが、パニックに陥らない限り「疑って掛かる」のは報道や広報の基本であるから、それはそれでよかろう。
とは言え、「メルトダウンしていた事がわかった」だけで、以前報じられた「レベル7判定」と同様に、今までの事態、即ち大気、土壌、海洋に拡散した放射性物質の量が増えたわけでもなければ、現在まであるいはこれから予想される放射線被爆量が変化する訳でもない。冷温停止に到るまでのプロセスは、圧力容器内を水で満たす水棺方式に見直しも報じられているが、「冷却して止める」手順に変わりはなく、大きく影響するとすれば最終処分段階・廃炉の段階で核燃料棒が溶融して原形を止めていないであろう事と考える。故に先行発表されている「工程表」は、恐らく見直されるだろうが、主として長期のほうの見直しとなろうと言うのが私の予想だ。
だが、菅直人の意見は異なるようだ。
報道記事に曰く。
> 菅直人首相は、事故収束までの期間を6~9カ月とした東電の工程表について
1> 「なんとか時間的な展望は変えずに進めることができるのではないか。
2> そういう道筋で進めていけるように政府としても全力を挙げたい」と述べた。
> さらに、17日にも東電が工程表の改定を発表することに関連し、
3> 「政府としても対応し、どのようなことを進めていくかをまとめて発表したい」
> と述べた。
3> 「政府としても対応し、どのようなことを進めていくかをまとめて発表したい」
> と述べた。
さて、如何思われる。
先ず上記1> 「なんとか時間的な展望は変えずに進めることができるのではないか。」と言うのは実に大した自信と言わざるを得ない。期間を6~9ヶ月とした短期的な見通しであっても大した物であり、東電にさえ現時点でそんな自信があるか怪しいと思えるほどだ。
だが、その絶大な自信に満ちた予想に対して菅直人率いる現民主党政権が何をなすかと言うと、上記2>「全力を挙げたい」上記3>「対応を纏めて発表したい」といずれも「~したい」と、希望願望を表明するばかりである。
事実、政府が福島原発事故に対し、今まで何をやってきたかを考えると、震災翌日の菅直人現地視察強行と、その後の何人かの閣僚によるやはり現地視察(*4)。それに数多の委員会だの対策会議だのを立ち上げるだけ立ち上げて、殆どまともに機能していないだけ。現状までの実績そうならば、今後の実行も期待できそうにないが、「~したい」と、希望願望を表明するだけならば、何のリスクも生じない。鳩山が首相の頃に乱発した「願望表明」であって「決意表明」ですらない。
左様、昨年5月まで「普天間基地移設問題は5月までに決着」繰り返す「決着」と、絶大な自信を以って吹きまくり、「腹案」とか「方便」と言う言葉に「真っ赤な嘘」と言う新たな意味を付け加えた、民主党の前党首にして、恐るべきも喜ばしいことに前首相たる鳩山の見せた自信そのままではないか。
其処はまあ、民主党のみせる自信や言うところの「決意」なんてのは願望妄想にしか過ぎないと、諦観するとしても・・・だ。看過し難いのは上記1>の非常に楽観的な福島原発対処日程の変更見通しである。なぜならば、先ず第一にこの菅直人の発言は、上記1>~3>を通じ唯一の願望・妄想表明ではなく、事態の予想である。第二に、是は正しく福島原発事故に対する予想であり、菅直人には先ごろその原発について、浜岡原発の運転停止を殆ど独断で「要請」したと言う実績があることである。
つまり菅直人が、上記1>で表明した楽観的観測を「政治主導」で押し通すために、東電に対し福島原発対処日程の変更について何らかの強制力を行使する公算大と言う事である。
菅直人当人が、「原子力に対し物凄く強い」と自負していれば、なおさらだ。
私は、未だに菅直人の震災翌日福島第1原発現地視察強行が、東電のベントを遅らせて1号機の水素爆発につながったのではないかと言う懸念を払拭できないし、その1号機水素爆発と言う非常事態が3号機の使用済み核燃料貯蔵プール水素爆発を惹起したのではないかと危惧している。即ち、章題にもした通り、菅直人の福島原発視察が、或いは菅直人が日本国首相である事自体が、東日本大震災、それに伴う大津波、及び福島第1原発事故と並ぶ、日本にとっての第4の災厄ではないかと疑っている。
であればこそ、上記1>に報じられているその「歩く政治空白」菅直人の「楽観的予想」を看過する事ができない。それが浜岡原発停止「要請」と同様、東電に対する有形無形の圧力となって、福島第1原発事故対処日程の変更に悪影響を及ぼす可能性を、懸念せざるを得ない。
忘れるな。
福島原発に対して一番詳しいのは、他の誰でもない、東電自身だ。
先ず上記1> 「なんとか時間的な展望は変えずに進めることができるのではないか。」と言うのは実に大した自信と言わざるを得ない。期間を6~9ヶ月とした短期的な見通しであっても大した物であり、東電にさえ現時点でそんな自信があるか怪しいと思えるほどだ。
だが、その絶大な自信に満ちた予想に対して菅直人率いる現民主党政権が何をなすかと言うと、上記2>「全力を挙げたい」上記3>「対応を纏めて発表したい」といずれも「~したい」と、希望願望を表明するばかりである。
事実、政府が福島原発事故に対し、今まで何をやってきたかを考えると、震災翌日の菅直人現地視察強行と、その後の何人かの閣僚によるやはり現地視察(*4)。それに数多の委員会だの対策会議だのを立ち上げるだけ立ち上げて、殆どまともに機能していないだけ。現状までの実績そうならば、今後の実行も期待できそうにないが、「~したい」と、希望願望を表明するだけならば、何のリスクも生じない。鳩山が首相の頃に乱発した「願望表明」であって「決意表明」ですらない。
左様、昨年5月まで「普天間基地移設問題は5月までに決着」繰り返す「決着」と、絶大な自信を以って吹きまくり、「腹案」とか「方便」と言う言葉に「真っ赤な嘘」と言う新たな意味を付け加えた、民主党の前党首にして、恐るべきも喜ばしいことに前首相たる鳩山の見せた自信そのままではないか。
其処はまあ、民主党のみせる自信や言うところの「決意」なんてのは願望妄想にしか過ぎないと、諦観するとしても・・・だ。看過し難いのは上記1>の非常に楽観的な福島原発対処日程の変更見通しである。なぜならば、先ず第一にこの菅直人の発言は、上記1>~3>を通じ唯一の願望・妄想表明ではなく、事態の予想である。第二に、是は正しく福島原発事故に対する予想であり、菅直人には先ごろその原発について、浜岡原発の運転停止を殆ど独断で「要請」したと言う実績があることである。
つまり菅直人が、上記1>で表明した楽観的観測を「政治主導」で押し通すために、東電に対し福島原発対処日程の変更について何らかの強制力を行使する公算大と言う事である。
菅直人当人が、「原子力に対し物凄く強い」と自負していれば、なおさらだ。
私は、未だに菅直人の震災翌日福島第1原発現地視察強行が、東電のベントを遅らせて1号機の水素爆発につながったのではないかと言う懸念を払拭できないし、その1号機水素爆発と言う非常事態が3号機の使用済み核燃料貯蔵プール水素爆発を惹起したのではないかと危惧している。即ち、章題にもした通り、菅直人の福島原発視察が、或いは菅直人が日本国首相である事自体が、東日本大震災、それに伴う大津波、及び福島第1原発事故と並ぶ、日本にとっての第4の災厄ではないかと疑っている。
であればこそ、上記1>に報じられているその「歩く政治空白」菅直人の「楽観的予想」を看過する事ができない。それが浜岡原発停止「要請」と同様、東電に対する有形無形の圧力となって、福島第1原発事故対処日程の変更に悪影響を及ぼす可能性を、懸念せざるを得ない。
忘れるな。
福島原発に対して一番詳しいのは、他の誰でもない、東電自身だ。
福島原発対処日程に他社や第三者の意見を参考にするとしても、それは、東電自身の検証の上で無ければ実効性のありようがない。
東電は、菅直人の楽観論をこそ無視すべきである。新たな情報に基づき、確固たる計画に修正すべきであり、其処に菅直人の延命策など、入れる余地はない。
政治主導は政治独裁ではない筈だし、ましてや、政治独断であってはならない。
東電は、菅直人の楽観論をこそ無視すべきである。新たな情報に基づき、確固たる計画に修正すべきであり、其処に菅直人の延命策など、入れる余地はない。
政治主導は政治独裁ではない筈だし、ましてや、政治独断であってはならない。
<注釈>
(*1) 米国で発生した場合を想定しての「チャイナシンドローム」だから、我が国で発生すれば「ブラジルシンドローム」か。笑えない冗句ではあるが。(*2) 遂に「戦死者」を出したのは、誠に残念であり、此処に新ためて哀悼の念を表するが。(*3) 福島第1原発には、今現在多くの目が集まっている。その中には、米軍米国のような多彩な観測手段のを擁する目も、GPの様に思い切り悪意を持っている目もあるのだから、そうそう嘘を隠し通せるものではないし、「知らなかった」ならばまだしも「隠していた」とあっては、そのダメージは極めて大きくなるのは、東電にも分かりきっているところだろう。(*4) それもやたら滅多ら完全防備で、不要な風評被害を呼んでいる。「閣僚視察があんな完全防備ならば、放射線測定の発表値は嘘に違いない。」など。