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 当ブログで散々追っかけてきた普天間基地移設問題について、当ブログの主張と朝日・琉球新報・沖縄タイムス等の馬鹿新聞、もとい、アカ新聞の主張とは、海よりも深い乖離がある。であるならば、これらアカ新聞の社説と当方の主張は真っ向から対立しているのがデフォルト状態。性懲りも無く続けている「社説を斬る」シリーズで、一々斬るのが面倒なぐらいではあるが・・・・今回取り上げるのは沖縄タイムス社説。例によって、先ずは虚心坦懐に、沖縄タイムス社説をご一読願おうか。
 
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[海兵隊沖縄配備]真実を隠すのはなぜか

政治  2011年5月9日 09時24分 
 
(7時間4分前に更新)
 「一つ二つ新しいものを実行する」。沖縄の負担軽減策を追加検討する考えを北沢俊美防衛大臣が仲井真弘多知事に伝えた。もったいぶった軽減策ではなく、いま求めているのは沖縄問題の真実だ。
 仲井真知事が「現実的でない」と指摘する米軍普天間飛行場の名護市辺野古移転をどうするのか、そして「海兵隊はなぜ沖縄か」という疑問がある。それを脇に置いて、施しのように「一つ二つ」と軽減策をちらつかせる態度にはあきれた。
 「なぜ沖縄か」という質問への答えとして、北沢大臣は海兵隊の役割と駐留意義を説明するパンフレットを持参してきた。沖縄の戦略的な位置が強調されている。
 防衛省が作成した資料だが、地理的優位性という使い古された議論を臆面(おくめん)もなく引っ張り出したのには嫌悪すら覚える。県外移設を主張する仲井真知事の「なぜ沖縄か」という問いかけに正面から向かおうとしていない。
 北沢大臣は日米の共通認識として、安保上の必要で海兵隊を沖縄に配置している、と説明した。
 果たしてそうだろうか。米政府は従来、「基地提供は日本の義務」という立場だ。沖縄の歴代知事がワシントンへ問題提起するとき、日本政府と交渉するよう促される。
 オバマ政権の国家安全保障担当だったジェームズ・ジョーンズ前大統領補佐官は5日、「海兵隊はどこへ移転しても構わない」と言明した。
 海兵隊総司令官だった同氏の勘違いでもなかろう。
 沖縄問題は虚偽にまみれてきた。
 内部告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米外交公電によると、沖縄からグアムへ移転する海兵隊の隊員数と移転にかかる経費が水増しされていた。
 兵員は実数でなく定数を使い、グアムへ移転する兵員数を多く見せかけた。移転経費は不要な道路建設を追加し、それを米側負担とすることで日本の負担率が低くなるよう細工をした。
 沖縄返還交渉をめぐる密約問題と構図はまったく同じだ。米側が払うべき経費を日本が肩代わりする密約を交わしていた。
 沖縄がらみの交渉は「見せかけ」の連続だ。嘉手納や普天間などの騒音防止協定は飛行制限を盛り込んだが、騒音は増加している。地位協定見直しも一向に進まない。
 米国の都合に合わせ、国民を欺く卑屈な外交をいつまで続けるつもりだろうか。
 北沢大臣の来県をはじめ、6月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)に向け、さまざまな動きがあるはずだ。
 米議会は来年度予算審議で、普天間移転、グアム移転が進まない理由を問いただすはずだ。昨年同様、進展に乏しいグアム移転の予算は問題化しそうだ。
 日本では震災対応が急務にせよ、グアム移転の粉飾疑惑、辺野古移転計画の実効性を不問に付して済むだろうか。国会は沖縄問題の真実を追求すべきだ。
 「見せかけ」のままでいいわけがない。
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理解し難い社説

 当ブログでかねてから主張するとおり、「普天間基地移設問題」とは他でもない「現在沖縄は普天間基地に駐在している米海兵隊をどこに配置するか」と言う問題である。その上で考えるべき検討項目の最優先は、「我が国の安全保障上、どこに配置すべきか」である。沖縄の基地負担も、普天間基地周辺の騒音も危険も二義的三義的な話であって第一義は「我が国の安全保障」である。
 であればこそ、タイトルにもした通り、沖縄タイムス社説の次の記述は、私には理解し難いのである。
1> 「なぜ沖縄か」という質問への答えとして、
2> 北沢大臣は海兵隊の役割と駐留意義を説明するパンフレットを持参してきた。
3> 沖縄の戦略的な位置が強調されている。
4> 防衛省が作成した資料だが、
5> 地理的優位性という使い古された議論を臆面(おくめん)もなく引っ張り出したのには嫌悪すら覚える。
6> 県外移設を主張する仲井真知事の「なぜ沖縄か」という問いかけに正面から向かおうとしていない。
 
 私の考えでは、上記3>及び5>は、「なぜ沖縄か」と言う問いに対する「正面から」の答えである。むしろ、鳩山公約にあったような「沖縄の基地負担軽減」の方が側面であり、二義的である。どちらが正面かは、見解の相違と考えるとしても、上記5>の様に「地理的優位性」と言う説明を「使い古された議論」とし、「嫌悪すら覚える」と言うのは一体どういう理由かは、私には全く理解できない。
  「同じ事ばかり繰り返して聞き飽きた」と言う感覚なのかも知れないが、我が国の安全保障上、沖縄と言う地理的条件が影響するのは当たり前のこと。当たり前のことを繰り返すのは「当たり前が当たり前として通らない」からであろう。「聞き飽きて嫌悪した」所で、話は進まない。
 
 北沢防衛相がどんな説明をこのパンフレットを使ってしたか詳細はこの社説からはわからないが、付け加えるとすれば、「地理的優位性」の意味するところの一つは、「沖縄が対中国の最前線に位置している」事であろう。昨年末の尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃と、それに続く対日報復措置及び反日暴動他に見るとおり、尖閣諸島どころか沖縄本島に対する領土的野心を「核心的利益」として表明した中国に対する最前線は、沖縄ばかりではないが、沖縄がその最前線の一つである事は間違いない。
 恐らくは、その意味も含めて(*1)、
 
7> 北沢大臣は日米の共通認識として、安保上の必要で海兵隊を沖縄に配置している、と説明した。
 
のは、充分理解出来る話だ。少なくとも、私には。
 
 だが、この説明に沖縄タイムスは納得しない。社説は以下のように続く。
 
8> 果たしてそうだろうか。
9>  米政府は従来、「基地提供は日本の義務」という立場だ。
10> 沖縄の歴代知事がワシントンへ問題提起するとき、日本政府と交渉するよう促される。
11> オバマ政権の国家安全保障担当だったジェームズ・ジョーンズ前大統領補佐官は5日、
12> 「海兵隊はどこへ移転しても構わない」と言明した。
13> 海兵隊総司令官だった同氏の勘違いでもなかろう。
14> 沖縄問題は虚偽にまみれてきた。
として、以下「沖縄問題の虚偽」が並べ立てられ、
15> 国会は沖縄問題の真実を追求すべきだ。
16> 「見せかけ」のままでいいわけがない。
 
と結ぶ。
 此処から看取出来る沖縄タイムス社説の主張は、 
 
17>> 米国は海兵隊を沖縄駐留させなくても良いと考えているが、
18>> 日本政府の都合で沖縄駐留が固定化されている。
 
であろう。
 だが、先ずはその論拠とした現職でさえない前大統領補佐官の発言は、前首相である鳩山の発言程度の重みしかないと知るべきだろう。尤も、鳩山の場合は現職のときでもその発言は軽かったから、ジェームズ・ジョンソン前大統領補佐官としては文句の一つも出てくるかも知れないが。
 
 さらには、先述の通り普天間基地移設問題では我が国の安全保障が最優先であるから、対中国の最前線から米海兵隊を撤兵させるなどと言うのは論外である。米国が仮にそれを認めたとしても、我が国としては到底認め得ない。我が国としては、沖縄に、米海兵隊が必要であり、米海兵隊は普天間基地駐留部隊のみならず、沖縄駐留の支援部隊を含めてこそ、その抑止力を最大に発揮で斬るのである。この点は、少なくとも一度は前首相である鳩山ですら「学習した」抑止力である(*2)。
 
 端的に言おう。沖縄に駐留する米海兵隊を、普天間駐留部隊のみならずその支援部隊まで含めて沖縄県外に移設すると言う事は、日本の沖縄放棄、中国の沖縄占領につながりかねない。
 
 それこそは、沖縄タイムスの望むところかも知れない。現・民主党政権も相当に怪しい。が、それは私の望むところではない。
 
 中国の沖縄占領は、単なる領土紛争では済まない。それは、沖縄が中国の不沈空母と化す事である。
 
 故に、当ブログは新ためて主張する。普天間基地の米海兵隊が辺野古に移設できないのであれば、普天間基地の継続使用が、日本政府としての結論である。
 
 辺野古か。普天間か。沖縄が選択出来るのは、その何れかしかない。
 
 「隠されている真実」があるとすれば、「この二択しかない」と言う事であろう。
  だがそれは、「隠されている」のではなく、沖縄タイムス社説氏らに「見えていない」だけだ。

 

<注釈>

(*1) ああ、北沢防衛相が「対中国の最前線」と言う表現を使ったとは、確かに思えない。所詮は、民主党の防衛大臣だ。
 
(*2) 奴がまだ学習成果を記憶しているかどうかは極めて疑問だが。それは「方便」発言と、その弁明にならない弁明でも、明らかだ。
 

【参考】当ブログの普天間基地移設問題記事(抜粋)

 以下の普天間基地移設問題経緯シリーズは番号順になっており、(1)は「変心、変身、また変針」まで遡る。
 
 (26)までの記事は以下URLに独立させた。
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32456004.html

(27) 鳩山首相の負の遺産―普天間基地移設問題経緯(27)―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32800905.html
URL: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/32800999.html

(28) 選挙対策あって政策なし―普天間基地移設問題の経緯(28)―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33419360.html