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以下URLの先行記事にて、福島第1原発事故の初動対処の報道に於いて、引用した毎日とそれに先立つ沖縄タイムスの「ベント開始時刻」に齟齬があることを指摘したが、どうやらその原因は首相官邸HPであるらしい。
信じられぬ「勇気」― 毎日「検証・大震災」に於ける菅直人の福島原発初動対処を考える http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35033381.html http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/35033434.html
以下に転載するのは、その首相官邸HPに於いて、福島第1原発ベント開始時刻の記載が変更されていると言う報道。さらに言うならば、上記の齟齬は、どうやら沖縄タイムスのベント開始時刻が正しいようだ。
転載開始============================================
官邸・厚労省HP書き換え 原発「ベント」開始時刻変更
2011.4.7 09:03
政府の原子力災害対策本部が、福島第1原発事故の経過を説明する首相官邸ホームページ上の公開記録で、東日本大震災翌日の3月12日に1号機の炉内の圧力を下げるため実施した緊急措置「ベント」の開始時刻を、同日午後2時半から同午前10時17分に変更していたことが6日、分かった。
4時間余り開始時刻を早める書き換えは3月27日に行われたが、理由は説明されていない。ベントは放射性物質を含む蒸気を排出する作業で、実際のベント開始は、午後2時に格納容器の2つ目の弁を開放した後とみられている。
経済産業省原子力安全・保安院の広報担当者は「当院はベント操作着手の時刻を10時17分としてきた。(官邸ホームページは)『14時30分ベント開始』となっていたため、官邸に指摘し、表記が変わった」と説明。10時17分が「ベント操作着手」でなく「ベント開始」となっている点については、「官邸側に提起したい」と述べた。
書き換え翌日の28日、震災後初めて国会審議が行われ、野党は政府の初動対応の遅れを追及したが、保安院は「(書き換えと)国会審議は関係ない」としている
============================================転載完了
福島第1原発1号機ベント開始時刻の怪・改・介
如何であろうか。
好意的に解釈するならば、単なる首相官邸HPのミステークである。沖縄タイムスが以前に報じたとおり、3/12日の経緯は以下の通り。
(1)午前 10時17分 第2ベント操作着手
(2)午後 2時30分 第2ベント開放 ベント開始
付け加えるならば、これに先立つ午前7時から8時の間、日本国首相にして自衛隊三軍の最高指揮官・従って今回の東日本大震災対処の最高責任者( の筈)菅直人は福島原発を視察し、原発所長を拘束した。菅直人及び民主党政権の主張によると、この視察に先立って東電にベントを命じている。また、毎日の報道では、菅直人自身がこの視察中にベントを原発所長に約束させている。但し、毎日報道は以下のように記述している。
毎1> 午前 10時17分 ベント開始
これに対し、首相官邸HPの記述は当初以下のようになっていた。
官1> 14時30分ベント開始
これが原子力安全保安委員会の「当院はベント操作着手の時刻を10時17分としてきた。(官邸ホームページは)『14時30分ベント開始』となっていたため、官邸に指摘し、表記が変わった」結果が、次のようになった。
官2> 午前10時17分 ベント開始
この上記2>の記述は、毎日報道に符合するものである。何しろ首相官邸直々の情報だ。毎日が信じるのも、無理ないものといえよう。
だが、上記の通り原子力保安委院の記述とも、上記官2>は異なるのである。報道によれば、この記述変更が字視されたのは3/27。その翌日3/28に菅直人は国会で、自分の福島原発視察がベント遅れには全く繋がっていないと公言している。
なお、4/8に至るも首相官邸HPの当該記述「3/12 10時17分 (1号機)ベント開始」は変更されておらず、沖縄タイムスが先行報じ、原子力保安委院が認めている事実「3/12 10時17分 (第2)ベント操作着手」を伝えていない。
言い換えよう。福島第1原発事故に対する対処に於ける大イベントである「1号機ベント開始」の時刻について、首相官邸HPは虚偽の記載を実施し、今だ修正していないのである。
而して、その虚偽の記載が国会答弁で菅直人が根拠不明の弁明をする前日である。これで虚偽記載と国会答弁の間に相関が無いと考えるのは、よほどの御人好しか馬鹿であろう。
尤も、報じられているところでは・・・
保1> 保安院は「(書き換えと)国会審議は関係ない」としている
これも奇妙な話ではないか。原子力保安院は、上記官1>のように記載されていた首相官邸HPに対し、「ベント操作開始」を追記するように依頼した筈だ。であるのに首相官邸HPはその「ベント操作開始」と言うイベントを拡大解釈ないし事実を歪曲して上記官2>の記述に変更した。官邸HPが記述を変更した事は原子力保安員に分かる筈だが、その書き換えが国会審議に関係あるかないか、原子力保安員に分かる筈がない。
予め、国会審議を念頭に置いて、記述の変更を提案したのでない限り。
左様、上記保1>の保安院の証言は、「語るに落ちた」ものではないかと私は考える。本来断言できる筈のない、首相官邸HP書き換えと国会答弁の関係を、断言してしまっているのだから。
少なくとも、上記保安院の証言が、不自然なほどに菅直人及び首相官邸HPを擁護している事は明らかだ。
如何に、菅直人。
如何に、原子力保安院。