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 気付いている人は気付いている・・・かも知れない。本記事のタイトルは、普通は字が違う。

「奸、斬るべし。」
普通はこう書く。言うもさらなりだが「奸」と言うのは「奸物」「君側の奸」「乱世の奸雄」「奸寧邪知」などに使われる文字で、まあ、悪知恵の働く悪役・悪人の事を指す文字だ。
で、「奸、斬るべし。」てのは幕末屈指の剣客・土佐の岡田以蔵が得意にしていた決め台詞だ。岡田以蔵は幕府の密偵か何かにつけられていると悟ると、余裕綽々にこの台詞を連呼する。すると尾行していた密偵の方は、岡田以蔵の剣技と勘の良さに恐れをなして退散する、って事が何度もあったそうだ。

そんな岡田以蔵の決め台詞を捩ってのタイトルは、勿論、現在も恐るべき事に首相の座に居座り続ける菅直人を斬ろうと言う意思の現れであり、また一種の呪詛でもある。
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それと言うもの、報じられているところの菅直人の東日本大震災に対する対応のためだ。無論、かような未曾有の有事に、その有事に対処するべき日本の最高指導者・首相たる菅直人を斬る、交代させると言うのは普通は避けたいところだろう。

だが、報じられている菅直人の行動は・・・・

1> 地震発生翌日の12日午前に急遽(きゅうきょ)現場を視察したいと言い出し、
2> 第1原発を訪問。
3> 本来放射線漏れなどの対策に専念すべき東電幹部や現場担当者らは、
4> 首相への応対に追われた。
5> これに懲りず、首相はその後も被災地視察を希望し、
6> 「かえって迷惑をかける」と周囲に引き留められた。
7> 首相官邸で国民のために重大決断を下すことが首相の仕事であることを理解していない。
8> 首都圏などで大混乱を巻き起こした計画停電に関しても
9> 東電の社長が13日午後6時すぎに発表する予定だったが、
10> 首相は「私が発表したい」と言いだし、
11> 国民への周知は2時間も遅れることになったという。
 
 先ず、明らかに国民にとって不利益な行動は上記11>である。14日の「計画停電第1日」が予想外の大混乱に陥った最大の原因は「衆知期間の短さ」にあったと私は見ている。誰も彼もがネット上に流れるニュースをリアルタイムにモニターしている訳ではないのだから、かような国民生活に影響する計画停電を、それも人口も多ければ影響も大きい首都圏に実行するのであれば、可能な限り前広の衆知が必須である。
 
 それを菅直人は、己の見得のために2時間遅らせたと言うのだ。
 
 確かに僅か2時間であり、その2時間で衆知徹底でき、押さえ込めた混乱は限定的かも知れない。が、国民生活に与える悪影響よりも、己が見栄を、「パフォーマンス」を優先して東電社長にそれを発表させなかった。それも東日本大震災と言う状況下で私利私欲に走り公益を無視した態度は、凡そ一国の指導者らしからぬどころか、断じて許されるべき所業ではない。

 さらに戦慄すべきなのは上記1>~4>である。福島第一原発が未だ容易ならざる事態である事は既報の通りであり、左様な事態に到った原因の一つは「海水による炉心冷却」と言う決断が遅かったのではないかと指摘されている。確かに原子炉そのものを廃炉にしかねない海水による炉心冷却には東電としても躊躇するものがあったろう。だが、そうなればこそ上記1>~4>の様な「早い段階での首相の現地視察」にて、左様な決断=海水による炉心冷却を決断してこそ「早い段階での首相=最高指揮官の現地視察」も意味がある。
が、実際は上記3>~4>の通り。現地は菅直人への対応に追われただけ、と報じられている。
上記3>「本来放射線漏れなどの対策に専念すべき」 正に然り。言い換えるならば、この「早期の菅直人福島原発視察」と言う行動が、福島原発1号に対する東電の対処を遅延させ、現状のような容易ならざる事態を招いたと言う可能性を、私は払拭できない。

無論、東電が「海水による炉心冷却」に踏み切るにあたって躊躇した事が、菅直人の早期福島原発訪問以上に、現状の要因である可能性も否めない。それは確かだ。

だが、同時に、「早期の菅直人福島原発視察」が福島原発トラブルの解消に、毛筋ほどにも役に立たなかった事は賭けても良い。

菅、斬るべし。
 
岡田以蔵ならずとも、そう絶叫したくなろう。