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転載開始====================================================
沖縄タイムス社説[「抑止力は方便」]これが前首相の発言?  http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-02-14_14545/
 2011年2月14日 09時36分      
 
(24時間41分前に更新)
 「辺野古に戻らざるを得ない苦しい中で理屈付けしなければならず、考えあぐねて『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だった」
 鳩山由紀夫前首相は、沖縄タイムス社など地元紙のインタビューに応じ、米軍普天間飛行場の移設問題をめぐる対米交渉の裏側を語った。
 「抑止力は方便だった」という言葉の軽さには、ただただあきれるばかりである。言う言葉がみつからない。
 インタビューによって浮かび上がった普天間問題をめぐる政治の構図を、あらためて問い直す必要がある。交渉の過程でどのような政治力学が働いたのか。何が問題の解決を妨げているのか。(*1)
 「最低でも県外」「常時駐留なき安保」「対等な日米関係」「政治主導」。いずれも鳩山氏の政治家としての信念に根ざした主張だった。(*2)
 実行に移そうとすれば、米国との摩擦、官僚との摩擦は避けられない(*3)。
 鳩山前首相はその備えもないまま米国や官僚と相まみえ、壁にぶつかっては跳ね返され、閣内をまとめることもできず、迷走を続けた。(*4)
 鳩山政権の動きに警戒感を募らせた米国は硬軟織り交ぜ、さまざまな圧力を新政権にかけた。
 全国紙の米国特派員は「米国が怒っている」という類いの記事を流し続けた。外務省や防衛省の官僚は非協力的だった。(*5)
 「鳩山の失敗」に身震いした菅直人首相は、米国にも官僚にも逆らわず政権を長続きさせるという道を選んだ。政権交代時に掲げた理念の大幅な後退である。(*6)
 2009年9月に鳩山首相が誕生してから今日に至るまで、普天間問題の節目節目に浮かんだ言葉がある。
 西郷隆盛と西南戦争について取り上げた「丁丑(ていちゅう)公論」の中で福沢諭吉は「新聞記者は政府の飼犬に似たり」と指摘した。
 政治学者の丸山真男は、日本の新聞社の「政治部」について「『政界部』というふうに直した方がいい」と批判した。(*7)
 大ざっぱな言い方をすれば、米国と官僚と全国メディアは鳩山政権誕生以来、三位一体の連携で辺野古移設を主張してきた、といえるのではないか。鳩山前首相はこの強固な壁に押しつぶされ、あえなく「憤死」したのだ(*8)。
 総理の強いリーダーシップと閣内の結束、党内の一致協力があれば、状況は変わったかもしれない。(*9)
 1994年2月、細川護熙内閣の下に防衛問題懇談会が設置され、同年8月、村山富市首相に報告書が提出された。
 報告書は、国連の下での多角的協力を重視した内容だったため、「米国離れの動き」だと米国から警戒された。
 米国が定めた枠組みから日本がはみ出したり飛び出したりするのを米国は警戒する。
 対米、対中、対ロ。いずれも菅政権の外交の足腰はふらついている。
 嘆かわしいことだが、それが普天間問題を取り巻く今の状況だ。
==========================================================転載完了
 
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34744004.html#34744007  へと続く 

 

<注釈>

(*1) それは明白だ。外交の継続性すら無視して、現行の日米合意を反故にすることが出来るしする心算があるかの如く吹聴した民主党と鳩山が、そんな心算も覚悟も何もなかった上に、何も実施しなかった事。これに尽きる。
 
(*2) 信念だけに根ざして他の何物にも立脚せず、なんらの方策もないタダの妄想だったから、主張だけに終っただけの話だ。
 
(*3) 当たり前だ。普天間基地の辺野古移設は現行の日米合意だ。それを中止すれば、普天間基地の継続使用と言うのがデフォルト状態だ。何の疑問の余地もない。
 
(*4) 「(一昨年内)決着」を諦めた時点で、唯の時間稼ぎになっていたと自白しているのだから、「迷走」と言うさえおこがましい。唯の妄想から、時間稼ぎになっただけだ。
 
(*5) 今ある日米合意と言う約束を、何の交渉も予告も譲歩もなしに、”Trust Me”の大言壮語と共に、二回の日米首脳会談を経て、チャラにしようと言い出したのは他でもない、鳩山ではないか。米国が怒るのは当たり前だし、外務省や防衛相の官僚に、一体どんな協力を期待しているんだ?妄想の共有か?共有して何をしろと言うのか。そうなれば鳩山個人ばかりではなく、政府全体が発狂するばかりだろう。
 「普天間基地移設先は最低でも県外」と言うのが仮に「沖縄県民の願い」であったとしても、現行日米合意と言う現実がある以上、それに対する何らかの方策対策方法論がない限り唯の願望に過ぎないし、政府の長たる首相と言う立場では、それは唯の妄想だ。
 
(*6) 願望でしかない理念が、政権与党として長続きなぞするものか。
 鳩山自身自白している通り、「最低でも県外」は願望やキャッチフレーズではあっても、全く政策の形を成さず、未だに成していないのだから。
 
(*7) つまり、「琉球新報は日本の新聞社ではない。」と言いたいらしい。なるほど、中国の新聞ならば、中国政府の利益を図るのは「党の口舌」として当然だな。この場合は沖縄から駐留米軍を追い出して、速やかに中国に占領される事が、中国の利益だ。
 
(*8) 「憤死」するべくして「憤死」したのだ。無様ではあっても、情状酌量の余地はない。
 
(*9) ないものねだりも良い所だな。だが、リーダーシップどころか、努力の欠片すら認められない鳩山に、結束する内閣も、一致する党も、ないのが道理だろう。