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転載開始============================
仙谷長官、辞任は不要=擁護論相次ぐ-各閣僚  http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2010113000384
 仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相の問責決議が可決されたことについて、30日午前の閣議後の記者会見で、各閣僚から両氏の続投を支持する声が相次いだ。
 玄葉光一郎国家戦略担当相は、野党側が両氏の出席する委員会などの審議を拒否していることについて「動ずる必要はない」と強調。「生産性の高い国会にできるように胸襟を開いて話し合っていかないと国民の期待に応えることはできない」と述べ、審議に応じるよう野党側の歩み寄りを求めた。
 野田佳彦財務相は「2人とも職責をしっかり果たしていた。問責には値しない」と強調。自見庄三郎金融・郵政改革担当相は「問責決議が通ったのは大変残念だが、衆院では不信任決議案が否決された」と指摘、両氏の続投表明について「むべなることかな」と語った。 
 一方、海江田万里経済財政担当相は「自分で決めることなので、特にコメントしない」と語った。大畠章宏経済産業相は「各党の協力、理解がいただけるよう、いろいろ考えることが必要かと思う」と述べた。(2010/11/30-13:07)
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 報じられているのは、官房長官たる仙石と、国土交通相たる馬渕に対する問責決議が参院で可決した事に対する民主党内からの擁護論。
 
 その擁護論を引用すると以下の通りである。一人ずつ突っ込むとしよう。
 
> 玄葉光一郎国家戦略担当相
1>「動ずる必要はない」
2>「生産性の高い国会にできるように胸襟を開いて話し合っていかないと
3> 国民の期待に応えることはできない」
 
 私もまた国民の一人だが、私の期待に応える事は、即時解散総選挙である。
 だが、まあ、それは私の意見であって、「国民の声」とは限らない。事実、昨年夏の衆院選挙では、私の意見に関わらず民主党が大勝し、「政権交代」を果たして今の惨状に至っている。
 「今の惨状」と言うのは、例えば、法相を事実上更迭しても補正予算一つ成立させる目処を得られず、北朝鮮砲撃と言う「神風」によって自民党が「国家に忠良なる野党ぶり」を発揮して漸く補正予算を成立させたが、その後回しにした問責決議にはなんら反応することなく、あたかも問責決議なぞなかったかのように国会審議を進めようという「生産性の高さ」である。
 左様な態度で「胸襟を開いて」とは実に全く恐れ入る。
 
> 野田佳彦財務相
4> 「2人とも職責をしっかり果たしていた。問責には値しない」
 
 財務相の判断は、参院決議よりも重いらしい。実に全く鳩山前首相並みの大した自信だが、公平に見て「健忘症」を自称し、友人との電話の内容さえ覚えていない(*1)人間が、まともに官房長官なんて勤まるわけがないだろうに。
 それでも、民主党政権の官房長官なら、大手を振って通用してしまうのだろう。
 
> 自見庄三郎金融・郵政改革担当相
5>「問責決議が通ったのは大変残念だが、
6> 衆院では不信任決議案が否決された」
> 両氏の続投表明について
7>「むべなることかな」
 
 つまり衆院の不信任決議が通らない限り、法的拘束力はないから、続投は「問題ない」と言う見解である。
 問責決議の軽視どころかあからさまな無視であり、参院軽視とも言えるが、今度民主党が下野した後、問責決議が通っても、次期政権はそれを無視して何も「問題ない。」と言うお墨付きを与えたわけだ。
 尤も、そのときまで民主党なんてものが、あれば、だが。
 
> 海江田万里経済財政担当相
8> 「自分で決めることなので、特にコメントしない」
 
 こいつも仲々斬新な見解だ。参院の問責決議も、問責された当人の意思の前には吹き飛ぶと言っている。なるほど仙石や菅じゃあ、いくら問責されてもその職に執着するだろうな。
 
>大畠章宏経済産業相
9>「各党の協力、理解がいただけるよう、いろいろ考えることが必要かと思う」
 この発言は全く意味不明だ。ねじれ国会が生じているのは先の参院結果が明らかになったときからわかっていること。であると言うのに「各党の協力を頂くよう」これから考えるらしい。
 「格闘の理解がいただけるよう」はもっと不可解だ。つい先刻問責決議を可決した野党に「問責決議の撤回」を求めるのか?或いは「問責決議に関わらず、仙石・馬渕とも続投する」ことへの理解か??続投なんぞしてほしくないからこそ、問責決議ではないのか????

仮説 「民主党気質」

 以前私は民主党の傾向について、「民主党気質」と言う仮説を立てた。
 最初の切っ掛けとなったのは、鳩山の普天間基地異説問題で「3月末までに政府案」と言うのを3月末になって「法律で3月と決まっているわけではない。」と言い出したときだったろう。諸兄御承知の通り、鳩山は「3月末に政府案」どころかまともな政府案一つ出さないまま、「5月末決着」と言い続け、言い続けただけで普天間基地異説問題どころか首相の職を放り出して今の菅政権に引き継いでいる。
 
 それは兎も角、「民主党気質」としてこの仮説を条文化したのは、官房長官たる仙石が大臣規範違反を犯したとほぼ確実に思われる状況で、「大臣規範は法律ではない。」と強弁したときだ。
 
 そのときの条文は以下の通りである。
 
1. 法律でなければ守らない。公約も、マニュフェストも、選挙結果も、日米合意も、法律ではない。
2. 法律は、衆院を牛耳る民主党が作る。故に民主党は常に正しい。
3. 外国人参政権・人権擁護法・夫婦別姓は、民主党がこれから法律にする。これらは確定している未来の法律だから、守らなければならない。
( 民主党気質―「法律でなければは守らない。公約は法律ではない。」    http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33060543.html
続・民主党気質「法律でないことは守らない。」-千葉法相、落選しても続投  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33118217.html )
 
 ところがこいつは是だけに止まらない。
 鳩山の後を受けた菅は今年の夏の参院選で大敗し、あまつさえ現職法相であった千葉景子まで落選してしまうと言う前代未聞の事態にも関わらず、その法相続投を認めた。
 その法相が誠に優秀な、他を以って換え難い法相と言うのならば話もわかるが、以前から死刑制度に反対していて死刑執行の署名をしないのはまだしも(*2)、死刑制度に耳目を集める手段として、溜まりに溜まっている確定死刑囚の内二人にだけ死刑を執行すると言う暴挙に出た。
 かかる暴挙を糾弾した当ブログ記事で、発展させた「民主党気質」が以下の条文である。
 
1. 法律で無ければ守らない。日米合意も、公約も、選挙結果も法律ではない。
2. 法律は衆院で作る。衆院は民主党が握っている。従って民主党は法律を支配している。民主党万歳!
3. 法律であっても守らない場合がある。イデオロギーは法律に優先する。( 故に千葉法相は、法相就任以来つい先日まで、「死刑制度廃止」のイデオロギーに基づき、死刑の執行を恣意的に停止してきた。)
4. 保身はイデオロギーに優先する。( 故に今回の報道にある通り、死刑制度廃止のイデオロギーを抱いたまま、保身のために死刑を恣意的に執行する事も可能である。)
5. 故に、保身のためには法律であろうが意に介さない。( であればこそ、「我が敵」小沢一郎は虎視眈々と復権を狙えるのである。)
6. 結論。民主党は必然的に権力亡者の犯罪集団、或いはもっと酷い事に、都合の良い法律だけ立法化する「合法」集団と化する公算大である。
 千葉法相に対する公開質問状   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/33265691.html )
 
 ところが、どうも、それ所ではないようだ。
 先行記事にした通り、「自衛隊の政治的中立性を保つ」為、自衛隊施設内での政治的発言を、自衛官はおろか民家人に至るまで禁止して恥じないのが民主党である。
 
論 民主党は民主主義の敵である  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34151652.html
 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/34151756.html
  
 さらに報じられるところでは、参院予算委員会で仙石は、自衛隊施設のみならず、警察や海上保安庁にも同様の通達を検討すると明言した。
 
参院予算委詳報 首相「仙谷氏更迭全く考えず」   http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101126/plc1011261821014-n1.htm
 
 つまり、警察官、海上保安官、警察施設内、海上保安庁施設内は、仙石式言論統制下に入れられてしまう可能性が示唆された訳である。
 
 最早疑問の余地はない。民主党気質、民主党の本質は、以下の条文にまとめられる。
 
1. 法律で無ければ守らない。日米合意も、公約も、選挙結果も、問責決議も、法律ではない。
2. 法律は衆院で作る。衆院は民主党が握っている。従って民主党は法律を支配している。民主党万歳!
3. 法律であっても守らない場合がある。イデオロギーは法律に優先する。( 故に千葉法相は、法相就任以来つい先日まで、「死刑制度廃止」のイデオロギーに基づき、死刑の執行を恣意的に停止してきた。)
4. 保身はイデオロギーに優先する。( 故に報道にある通り、死刑制度廃止のイデオロギーを抱いたまま、保身のために死刑を恣意的に執行する事も可能である。)
5. 故に、保身のためには法律であろうが意に介さない。( であればこそ、「我が敵」小沢一郎は虎視眈々と復権を狙えるのである。)
6. 結論。民主党は必然的に権力亡者の犯罪集団、或いはもっと酷い事に、都合の良い法律だけ立法化する「合法」集団と化する公算大である。
7. 民主党は常に正しいのであるから、政府批判は許されない。まずは自衛隊施設内で許さないし、警察官、海上保安官、警察施設、海上保安施設にも拡大する。マスコミもまた、政府のプラス面を報道するよう、指導する。
8. 大結論 民主党は「民主の党」どころではない。国家社会主義労働者党=ナチス党並みの、民主主義の敵である。
 

<注釈>
(*1) 
そのくせ、「日本を属国と言った事はない。」と「覚えて」いると詭弁する。
(*2) 何度も書いているが、そんな法相は千葉景子以前にも何人も居た。いずれも、法相失格であると、私なら断じてしまう。
 現状の日本には死刑執行制度があり、その死刑は、確定したら半年以内に執行する事が、それこそ「法律で決まっている。」
 であるならば、確定した死刑は粛々と執行されるのが当たり前であり、法相には粛々と執行する義務がある。
 この死刑執行は、我が国が法治国家である以上、死刑制度の是非の議論とは、全く独立した事象であるべきだ。「解釈改憲」の様な裏技を使わない限り。