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以前冒頭部分を記事にもしたのが、元首相たる鳩山由紀夫の東大講演。今回はその本論にあたる後半部分を取り上げよう。
後半の冒頭、鳩山いわく、
1> 私が申し上げたいのは、今日は3つの話を簡単に申し上げたい
後半の冒頭、鳩山いわく、
1> 私が申し上げたいのは、今日は3つの話を簡単に申し上げたい
と、その本論で言いたい事が「3つ」であると言明している。言明しているのだが・・・さて、この「3つ」がいま一つハッキリしない。それ以降の記事からすると、読み取れる( 或いは私が読み取った)のは、以下の3点である。ひょっとすると議論が分かれるところかもしれない。何しろ私は、金星語には慣れていないのでね。
(1) 「菅政権の掲げる『最小不幸社会』はネガティブなイメージが強い。」
(2) 「東アジア共同体を復活・復権させるべきだ。」
(3) 「もっと友愛を掲げよ。( 友愛さえ掲げれば尖閣で衝突なんて起こらなかった。)」
(1) 「菅政権の掲げる『最小不幸社会』はネガティブなイメージが強い。」
(2) 「東アジア共同体を復活・復権させるべきだ。」
(3) 「もっと友愛を掲げよ。( 友愛さえ掲げれば尖閣で衝突なんて起こらなかった。)」
さて、上記3点が鳩山の「申し上げたい事」だったとして話を進めよう。
上記の(1)は、端的に言って菅直人・現政権に対する悪口である。
上記の(1)は、端的に言って菅直人・現政権に対する悪口である。
2> 菅政権批判しちゃいけませんから
と鳩山自ら言っているのだが、産経記事も指摘するとおり、こいつはどこからどう見たって「悪口」だ。何故ならば、「『最小不幸社会』はネガティブなイメージが強い。」と言うのは極めて恣意的な、主観的な判断でしかないし、その上「『最小不幸社会』と言う理念を掲げる」と言うのは極めて抽象的な話でしかない。その理念に基づいて菅直人・現政権が何か実施しているかと言うと全く思い当たる節がないし、鳩山が当該講演の中で対比としている「『最大多数の最大幸福』と言う理念を掲げた」場合との差異が私にはサッパリ判らない位、「理念的」ではあるかもしれないが抽象的な話だ。
と鳩山自ら言っているのだが、産経記事も指摘するとおり、こいつはどこからどう見たって「悪口」だ。何故ならば、「『最小不幸社会』はネガティブなイメージが強い。」と言うのは極めて恣意的な、主観的な判断でしかないし、その上「『最小不幸社会』と言う理念を掲げる」と言うのは極めて抽象的な話でしかない。その理念に基づいて菅直人・現政権が何か実施しているかと言うと全く思い当たる節がないし、鳩山が当該講演の中で対比としている「『最大多数の最大幸福』と言う理念を掲げた」場合との差異が私にはサッパリ判らない位、「理念的」ではあるかもしれないが抽象的な話だ。
であるならば、「菅直人・現政権が『最小不幸社会』を理念として掲げている。」と言うのは事実であろうが、それを「ネガティブなイメージであり、よろしくない。」と断じるのは、せいぜい「鳩山の個人的感想」に過ぎず、その感想の判断基準が恣意的・主観的である以上、その「感想」は「悪口」となりうる。
それが判っているから逆に上記2>のように「言い訳」が先に立ったのだろう。
東大駒場キャンパスは「自衛隊施設」ではないから、この悪口は防衛省通達には抵触しないわけだが、それにしてもこの悪口は抽象的で実がない、神学論争的イチャモンであって、非建設的・非創造的だ。それを「東大駒場キャンパスでの講演で言いたい事の筆頭」とするとは、情けない事よ。
上記(2)は鳩山得意の「東アジア共同体」である。
寝言である。
妄想である。
空想ですらない。
EUを手本として構想されたとされる「東アジア共同体」は、少なくとも① 中華人民共和国による中華民国併呑 ② 南北朝鮮統一 ③ 日韓再併合 とを部分的にであれ同時に成し遂げようという「壮大な構想」と言うよりは「暴挙」である。
「東アジア共同体」がその手本としているEU欧州連合は、 ① その大半がキリスト教国家かつ時代を遡ると殆どがローマ・カトリック教徒=ローマ法王の宗教的統治下 ② その大部分がかつてローマ帝国支配下 ③ その主要国・英・仏・独がかつてフランク王国として一つの国 ④ 第2次大戦以降、冷戦はあっても武力衝突はなく、それでもEU発足時は西側諸国のみで発足 など数多の歴史的共通項を持っており、その共通項を以ってしてもEU成立までに二つの世界大戦を筆頭に数多の戦争を経験し、おびただしい血が流れている。そんな事も全く忘却し果てて、下手すると米国まで巻き込んでの「東アジア共同体」なんてのは、金星なら成立するのかもしれないが、地球上では成立しない。米国は、かつての宗主国が参加しているEUにだって加盟していないのだぞ。
南北朝鮮間の経済格差一つとっても、東西ドイツの比ではないし、その南北朝鮮間は未だ休戦中であって朝鮮戦争継続中であることは、図らずも(*1)北朝鮮が韓国に対し砲撃を仕掛け、民間人を含む死傷者を出した事で再度明白なものになった。なにがEUを手本にした「東アジア共同体」なものか。
上記(3)はもっと酷い。「言葉もない。」と言っても良い位だ。この講演のタイトルにもなっているから、これが本日の目玉商品のはずなのだが・・・・
私流に要約するならば「友愛さえ掲げておけば、尖閣諸島沖で衝突事件も起きなかったし、メドベージェフが北方領土を訪問する事もなかった( に違いない。)」となる。
相変らず根拠のない自信だけはある奴だな。
貴様はその根拠のない自信で「普天間基地移設問題は5月までに決着。」とある時期から言い続け、言い続けておいて5月になったら自分でその仕事を放り出しちまったんだろうが。
であるというのに、今更「友愛さえ掲げていれば・・・」なんて自信を見せられたところで、誰が一体信じると思っているのだ。貴様の女房ぐらいだろう。
聴いている東大生も東大生だ。こんな馬鹿話を、べんべんと聞いているだけか?
<注釈>
(*1) いや、ひょっとして、図ったのかな。
「日本の元首相が日本の最高学府で妄言を吐いて悦に入っている。教育してやれ。」と。