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修理費名目3千万円詐取、三菱重工の元副作業長ら逮捕 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101013/crm1010131438020-n1.htm
2010.10.13 14:37
名古屋地検特捜部は13日、三菱重工業から機械修理費名目で約3千万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、名古屋市緑区の元同社社員、山田栄治容疑者(40)と、岐阜市の会社役員、成畑浩則容疑者(46)を逮捕した。特捜部によると、2人は容疑を認めているという。
修理費名目3千万円詐取、三菱重工の元副作業長ら逮捕 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101013/crm1010131438020-n1.htm
2010.10.13 14:37
名古屋地検特捜部は13日、三菱重工業から機械修理費名目で約3千万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、名古屋市緑区の元同社社員、山田栄治容疑者(40)と、岐阜市の会社役員、成畑浩則容疑者(46)を逮捕した。特捜部によると、2人は容疑を認めているという。
山田容疑者は同社名古屋航空宇宙システム製作所(名古屋市港区)の工場で機械整備を担当する副作業長を務め、修理を発注する権限を持っていた。
2人の逮捕容疑は共謀し平成20年10月~21年11月、155回にわたり、成畑容疑者が経営する会社が工場の機械を修理するという虚偽の見積書や納品書を三菱重工に提出。代金計約3千万円を詐取したとしている。
山田容疑者が持ち掛けたとみられ、三菱重工は「遺憾だ。捜査に全面協力し原因究明に全力を挙げたい」とコメントした。
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産経webが報じるのは、三菱重工の中でもF-15J戦闘機やらH-2B宇宙ロケットやらを作っている「憧れの職場」名古屋航空機製作所での不祥事。
何でも副作業長が架空発注で3000万円ほどを三菱重工から騙し取ったと言う事だが・・・
1> 2人の逮捕容疑は共謀し
2> 平成20年10月~21年11月、
3> 155回にわたり、
4> 成畑容疑者が経営する会社が工場の機械を修理するという虚偽の見積書や納品書を三菱重工に提出。
5> 代金計約3千万円を詐取したとしている。
何でも副作業長が架空発注で3000万円ほどを三菱重工から騙し取ったと言う事だが・・・
1> 2人の逮捕容疑は共謀し
2> 平成20年10月~21年11月、
3> 155回にわたり、
4> 成畑容疑者が経営する会社が工場の機械を修理するという虚偽の見積書や納品書を三菱重工に提出。
5> 代金計約3千万円を詐取したとしている。
「1年間、155回の発注で3000万円詐取した」と言う事は、「平均約20万円の発注を、3日と空けずに1年間、同じ副作業長から同じ会社に立て続けに架空発注していた。」 と言うことであり、なおかつその発注が架空であることに、暫く気づかなかったと言う事である。
読売の続報ではさらに以下のように報じている。
M1> 三菱重工業は今年4月、社内調査で疑惑が発覚したとして
M2> 特捜部に告訴するとともに、
M3> 同5月、山田容疑者を懲戒解雇していた。
三菱重工元社員ら、取引偽装し2960万円詐取 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101014-OYT1T00100.htm
M1> 三菱重工業は今年4月、社内調査で疑惑が発覚したとして
M2> 特捜部に告訴するとともに、
M3> 同5月、山田容疑者を懲戒解雇していた。
三菱重工元社員ら、取引偽装し2960万円詐取 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101014-OYT1T00100.htm
つまり、今年度頭の社内調査で架空発注は発覚し、当の副作業長は懲戒解雇になっていたのである。が・・・犯行当初(平成20年10月)からすると、1年半ほども隠蔽に成功していた事になる。さらに半年経って逮捕の運びとなったと言う事は、逮捕に至るまでの立件に半年かかったということらしい。
無論、この詐取された3000万円は、純粋に三菱重工にとっての損失=赤字の増大になっている。 そうでなくても日本のメーカーは、欧米のメーカーに比べて利益率が低い。どんなものかと調べて見ると、三菱重工の利益率は、ここ数年1%を切っており、昨年度は0.5%に僅かに満たないほどである。つまり、「辛うじての黒字」に支えられて、タンカーや原子力発電所、化学プラント、戦車、護衛艦、戦闘機、ミサイルなどは製造されている事になる。言うまでもなかろうが、三菱重工は、我が国の防衛産業筆頭だ。
その三菱重工が、かような架空発注=横領に半年間も気づかないで置いて・・・コスト削減だの、経営体質強化だのが、果たして可能であろうか???
三菱重工と言う一私企業にとって、防衛産業は「多くの事業の内の一つ」にしか過ぎないかも知れない(*1)。だが日本にとっては最大手の防衛産業であり、三菱重工の弱体化は、日本の防衛産業の弱体化を意味する。
三菱重工に取って代わる新たな防衛産業が台頭するならば、一防衛産業企業の弱体化は看過もしようがあろうが、最近話題になっているとは言え未だ「武器輸出」を禁じられた防衛省・自衛隊ONLYの小さな市場(*2)では、そうそう新たな防衛産業が育つ訳がない。
従って、日本が強くあるためには、精強な自衛隊、精強な海上保安庁と共に、強い防衛産業が必要であり、そのためには強い三菱重工、少なくとも三菱重工の弱体化阻止が必要なのである。
私が主張するのは、本横領事件を契機としての政府による三菱重工への公的介入ないし公的資金注入ではない。それは短期的には兎も角、長期的には三菱重工の弱体化を惹起するだろう。
私が主張するのは、些か精神論じみて来るが、三菱重工社員並びに経営陣の奮起と矜持である。
「国家とともに歩む三菱。」とは、戦前以来一貫(*3)した三菱重工の社是ではなかったか。
如何に、三菱重工。
無論、この詐取された3000万円は、純粋に三菱重工にとっての損失=赤字の増大になっている。 そうでなくても日本のメーカーは、欧米のメーカーに比べて利益率が低い。どんなものかと調べて見ると、三菱重工の利益率は、ここ数年1%を切っており、昨年度は0.5%に僅かに満たないほどである。つまり、「辛うじての黒字」に支えられて、タンカーや原子力発電所、化学プラント、戦車、護衛艦、戦闘機、ミサイルなどは製造されている事になる。言うまでもなかろうが、三菱重工は、我が国の防衛産業筆頭だ。
その三菱重工が、かような架空発注=横領に半年間も気づかないで置いて・・・コスト削減だの、経営体質強化だのが、果たして可能であろうか???
三菱重工と言う一私企業にとって、防衛産業は「多くの事業の内の一つ」にしか過ぎないかも知れない(*1)。だが日本にとっては最大手の防衛産業であり、三菱重工の弱体化は、日本の防衛産業の弱体化を意味する。
三菱重工に取って代わる新たな防衛産業が台頭するならば、一防衛産業企業の弱体化は看過もしようがあろうが、最近話題になっているとは言え未だ「武器輸出」を禁じられた防衛省・自衛隊ONLYの小さな市場(*2)では、そうそう新たな防衛産業が育つ訳がない。
従って、日本が強くあるためには、精強な自衛隊、精強な海上保安庁と共に、強い防衛産業が必要であり、そのためには強い三菱重工、少なくとも三菱重工の弱体化阻止が必要なのである。
私が主張するのは、本横領事件を契機としての政府による三菱重工への公的介入ないし公的資金注入ではない。それは短期的には兎も角、長期的には三菱重工の弱体化を惹起するだろう。
私が主張するのは、些か精神論じみて来るが、三菱重工社員並びに経営陣の奮起と矜持である。
「国家とともに歩む三菱。」とは、戦前以来一貫(*3)した三菱重工の社是ではなかったか。
如何に、三菱重工。
<注釈>
(*1) 我が国の殆どの防衛産業がそうであるように、三菱重工もまた「兼業防衛産業」であり、防衛産業の方は本業とさえ言いかねるほどだ。
(*2) 「世界第3位の防衛費」なんて言い方もあろうが、たかだかGNPの1%にも満たない。しかも世界一人件費の高い国の志願兵制では、給料食料に半分が取られ、装備品に廻るのは1/10程度。おまけに不況などには比較的強くとも、政府は防衛費と言うと減らせばよいと考えている節が多々あるから、売り上げ増加が期待できない。
(*3) 一時、財閥相対により分割された時期があったが。