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 守るも攻めるも黒鉄の  浮かべる城ぞ頼みなる
 浮かべるその城日本の 御国の四方を守るべし
 真鉄のその舟  日本に
  仇なす国を攻めよかし
 
 釈迦に説法の方も居ろうが、御存知(*1)「軍艦行進曲」として知られる軍歌の歌詞である。
 曲だけでも世界的な名曲として知られているが、歌詞の方も中々である。古い歌なので文語体ではあるが「皇国(みくに)」「四方(よも)」「真鉄(まがね)」と言った難解な漢語がピリリと効いたスパイスになり、それ以外の大和言葉「日本(ひのもと)」「城」「舟」などのの美しさを際立たせている。私自身の詩に対する審美眼は全く当てにならないことは自白するし、知っている覚えている詩なんざ数えるほどしかないが、それでもこの歌詞の美しさは判る心算だ。
 
 この歌詞にある「浮かべる城」軍艦のイメージは、時代背景からしても先ず間違いなく戦艦であろう。実際我が国の戦艦の艦上構造物、なかんずく前楼、特に改修に改修、近代化に近代化を重ねた大東亜戦争(太平洋戦争)当時の前楼は、「パコダマスト」と呼ばれる複雑な形状となり、幾重にも重なり合った重層的な形状は、甍の波を重ねた日本城郭にあい通じるものがあり、正に「浮かべる城」と言う表現がぴったりだ。
 
 そんな古い軍歌の歌詞が思い出されたのは・・・報じられている11月に予定される日米共同演習の想定シナリオによる。報じられている通り、
 
> 作戦の柱は、沖縄・尖閣諸島近海での中国漁船衝突事件を受けた「尖閣奪還作戦」。
> 大統領来日のタイミングに合わせ統合演習を実施することにより、
> 強固な日米同盟を国際社会に印象付け、
> 東シナ海での活動を活発化させる中国軍を牽制(けんせい)する狙いがある。

 
 「刺激的過ぎる」?「挑発的」?ああ、中国共産党政権はそういうかも知れないな。だが、我が国固有の領土を奪還する作戦を想定したとて、何が挑発的なものか。
 
 「奪還と言う事は、一度は占領される事を想定している。」?その通りだ。島嶼防衛に兵力を分散させすぎて、ろくに制海権制空権を確保できずに、補給も断たれて結局各個撃破の憂き目を見たのは、大日本帝国陸海軍が大東亜戦争(太平洋戦争)でその血を以って得た戦訓だ。
 
 「一度取られる事はあっても、必ず取り返す。」それが、中国が図々しくも領有を主張しだし、核心的利益などと言い出した、尖閣諸島であろうとも。
 
 これぞ、国防である。
 これぞ、同盟である。
 これぞ、外交である。

 
 日本政府や司法と言う、銃後の狼狽振りに対して、現場・第一線の自衛隊・米軍の、頼もしさ、見事さよ。
 
 惜しむらくは・・・
 
> 演習は大分・日出生台(ひじゅうだい)演習場を尖閣諸島に見立てて実施する
 

 どうせならば、実際の尖閣諸島を使えば良いのに。
 不法操業している中国「漁船」共も、追い出せよう。一石二鳥よ。

<注釈>
(*1) 
で、あると良いなぁ。