転載開始==========================================はやぶさのカプセルに微粒子 イトカワ由来の可能性も http://sankei.jp.msn.com/science/science/100705/scn1007051157004-n1.htm
2010.7.5 12:25
このニュースのトピックス:宇宙・天文台
2010.7.5 12:25
このニュースのトピックス:宇宙・天文台
小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルから取り出された岩石試料の収納容器(宇宙航空研究開発機構提供) 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、約7年の飛行を経て先月13日に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルを調べた結果、わずかな量の微粒子が入っていたことを明らかにした。小惑星「イトカワ」の微粒子であれば、月以外の天体表面から試料を採取した世界初の快挙。一方、地球で混入した可能性もあり、今後成分などを詳しく分析する。
JAXAはカプセルを豪州で回収後、試料回収容器を取り出して内部の調査を実施。容器開封前のX線CT(コンピューター断層撮影装置)検査では直径1ミリ以上の物質が入っていないとされた。その後、JAXA宇宙科学研究所(相模原市)で開封作業が始められ、微量の気体が採取されていた。
はやぶさは平成17年11月、地球から約3億キロ離れたイトカワに2回着陸し、土壌試料の採取に挑戦。着陸の衝撃で舞い上がったほこりなどを採取した可能性がある。
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とあるテレビドラマのワンシーン。・・・随分前の話で記憶も定かではないし、一過性のテレビ放送なので一度見たきり。(*1)従って記憶違いも思い違いもある可能性は相当あるが・・・初老の男性が、未婚の一人娘( 但し、そろそろ婚期が気になる程度の成人女性)の妊娠を知る。
未婚女性の妊娠だから、普通に考えれば由々しき事態であるが、相手は以前から「この男なら」と見込んでいた男。
初老の男は叫ぶ。「でかした!」
これで既成事実が出来た。見込んでいた男も最早逃れられまい。これで娘も我が家も安泰で、初孫まで出来た。そんな期待と喜びをこめた叫びである。
報じられているニュースを見て、この初老の男の心境が理解できたように思う。
報じられているのは先頃回収された小惑星探査機「はやぶさ」の遺児=回収カプセルに関する続報。先行するニュースで「小惑星イトカワのモノかも知れない期待、もとい、気体の回収」が報じられたが、今度は微粒子が見つかったと言う報道。先行した容器開封前のX線CT(コンピューター断層撮影装置)検査では見つからなかった微粒子であるから、1mm以下の砂粒か埃のようなものであるが、「はやぶさ」が着陸した小惑星イトカワからの回収物である可能性を秘めている。
先頃回収された気体共々、「可能性」でしかないところがもどかしいが、いやがうえにも高まる期待と不安が、先述のドラマ中の初老男性にあい通じるものを感じる。
とは言え、小惑星イトカワの気体にせよ微粒子にせよ「回収できたならばそれは追加の大幸運である。」事に変わりは無く、「はやぶさ回収カプセル内の微粒子」には依然として概ね以下の4つの可能性があると、肝に銘じ、軽はずみ(*2)は厳に戒めるべきである。
(1) 打ち上げ前から地球の微粒子が混入していた可能性
(2) 地球帰還後に地球の微粒子が混入した可能性
(3) 7年に及ぶ宇宙旅行とその後の大気圏突入で、回収カプセルの内面など「はやぶさ」の一部が微粒子となった可能性
(4) 小惑星イトカワの欠片である可能性
上記のうち、(1)や(2)の可能性は極力低くなるよう作ってある筈だ。これが微粒子ならぬ気体ばかりだったり、着陸・回収時に損傷していたりすればそうは行かないが、「はやぶさ」の投下実施見事にして回収カプセルは殆ど理想的状態で回収されている。従って(1)や(2)の可能性は設計通りに低いと見てよかろう。
(3)の可能性は否めない。「はやぶさ」の旅程は当初想定以上の期間を要したし、その間に起こった数多のトラブルは、「はやぶさ」に当初計画以上の無理な作動を強いている。従って、もし今回報じられた微粒子が小惑星イトカワ起源のものでないとしたならば、この(3)による物である可能性が高い。
その場合は、言わば「はやぶさ」の血と汗(*3)が、地球上、地表面、我らが大地に帰還した(*4)ことになる。
勿論一番喜ばしいのは(4)である。そうであって欲しいと願いもするし、祈りもするし、期待もするが、小惑星イトカワのモノであるか否かは冷静に判断判定すべきであるし、その結果もまた冷静に受け止めるべきである。科学や論理は、政治や感情に支配されるべきではないし、支配させまいとする事こそ、科学者の役割であるのだから。
JAXA諸氏の徹底的に科学的な分析を期待する。
泉下の「はやぶさ」もまた、それを望んでいるだろう。
Hayabusa expetcts YOU do your DUTY.
未婚女性の妊娠だから、普通に考えれば由々しき事態であるが、相手は以前から「この男なら」と見込んでいた男。
初老の男は叫ぶ。「でかした!」
これで既成事実が出来た。見込んでいた男も最早逃れられまい。これで娘も我が家も安泰で、初孫まで出来た。そんな期待と喜びをこめた叫びである。
報じられているニュースを見て、この初老の男の心境が理解できたように思う。
報じられているのは先頃回収された小惑星探査機「はやぶさ」の遺児=回収カプセルに関する続報。先行するニュースで「小惑星イトカワのモノかも知れない期待、もとい、気体の回収」が報じられたが、今度は微粒子が見つかったと言う報道。先行した容器開封前のX線CT(コンピューター断層撮影装置)検査では見つからなかった微粒子であるから、1mm以下の砂粒か埃のようなものであるが、「はやぶさ」が着陸した小惑星イトカワからの回収物である可能性を秘めている。
先頃回収された気体共々、「可能性」でしかないところがもどかしいが、いやがうえにも高まる期待と不安が、先述のドラマ中の初老男性にあい通じるものを感じる。
とは言え、小惑星イトカワの気体にせよ微粒子にせよ「回収できたならばそれは追加の大幸運である。」事に変わりは無く、「はやぶさ回収カプセル内の微粒子」には依然として概ね以下の4つの可能性があると、肝に銘じ、軽はずみ(*2)は厳に戒めるべきである。
(1) 打ち上げ前から地球の微粒子が混入していた可能性
(2) 地球帰還後に地球の微粒子が混入した可能性
(3) 7年に及ぶ宇宙旅行とその後の大気圏突入で、回収カプセルの内面など「はやぶさ」の一部が微粒子となった可能性
(4) 小惑星イトカワの欠片である可能性
上記のうち、(1)や(2)の可能性は極力低くなるよう作ってある筈だ。これが微粒子ならぬ気体ばかりだったり、着陸・回収時に損傷していたりすればそうは行かないが、「はやぶさ」の投下実施見事にして回収カプセルは殆ど理想的状態で回収されている。従って(1)や(2)の可能性は設計通りに低いと見てよかろう。
(3)の可能性は否めない。「はやぶさ」の旅程は当初想定以上の期間を要したし、その間に起こった数多のトラブルは、「はやぶさ」に当初計画以上の無理な作動を強いている。従って、もし今回報じられた微粒子が小惑星イトカワ起源のものでないとしたならば、この(3)による物である可能性が高い。
その場合は、言わば「はやぶさ」の血と汗(*3)が、地球上、地表面、我らが大地に帰還した(*4)ことになる。
勿論一番喜ばしいのは(4)である。そうであって欲しいと願いもするし、祈りもするし、期待もするが、小惑星イトカワのモノであるか否かは冷静に判断判定すべきであるし、その結果もまた冷静に受け止めるべきである。科学や論理は、政治や感情に支配されるべきではないし、支配させまいとする事こそ、科学者の役割であるのだから。
JAXA諸氏の徹底的に科学的な分析を期待する。
泉下の「はやぶさ」もまた、それを望んでいるだろう。
Hayabusa expetcts YOU do your DUTY.
<注釈>
(*1) 「初老の男」の男優の顔は覚えているが、名前は知らない。自慢じゃないが私は、芸能ネタは恋愛ネタと同じぐらい疎いのである。
個体識別できる女優何ざぁ、数えるほどだ。
(*2) 例えば・・・「はやぶさ」2号の予算をさっさと増額した後、「小惑星イトカワの微粒子は無かった」と判明した途端に再び「事業仕分け」するような軽はずみ。
(*3) と・・・ひょっとすると、涙も、かな。
(*4) ああ、これもまた、擬人化感情移入表現である事は、百も承知だ。