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転載開始=====================================
「日本は首を突っ込むな」 哨戒艦問題で北朝鮮党機関紙  http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100602/kor1006021307002-n1.htm
2010.6.2 13:05
 
このニュースのトピックス:北朝鮮
 2日付の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、鳩山由紀夫首相が韓国海軍哨戒艦沈没に関し「韓国が安保理決議を求めるなら、日本が先頭を切って走るべきと思っている」と述べたことなどを非難する論評を掲載した。朝鮮中央通信が伝えた。
 論評は「米国が承認し、南朝鮮(韓国)が捏造(ねつぞう)した謀略劇に日本が首を突っ込む名分はない」と主張。「日本特有の対米追従の悪習はどうしようもない」と批判した。(共同)
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 報じられているのは、韓国哨戒艦天安の沈没が、北多朝鮮による長魚雷(*1)攻撃と断定された事に対する日本の反応を批難する北朝鮮。
 
 曰く、「日本は首を突っ込むな。」と言う批難のようだが、例によって言っている事が支離滅裂なのは、シーシェパードやグリーンピースと良い勝負だ。
 
 報道によると、北朝鮮の日本非難報道は次のようだと言う。例によって適当なところで切り、番号を振った。
 
1> 「米国が承認し、
2> 南朝鮮(韓国)が捏造(ねつぞう)した謀略劇に
3> 日本が首を突っ込む名分はない」と主張。
4> 「日本特有の対米追従の悪習はどうしようもない」と批判した。
 
 さて、上記4>の言う通り、「日本の対米追従はどうしようもない」のであるならば、日本が上記1>「米国が承認」した謀略劇に追従し、首を突っ込むのは当たり前で、それをいくら上記3>「名分はない」と批難したところで、そんな日本は名分なんか気にしないであろうから、それこそ「どうしようもない。」それが「日本特有」と来ては猶更だ。
 
 上記1>「米国が承認」した謀略劇に、上記4>「日本が首を突っ込む名分はない」から「日本は首を突っ込むな」と主張するためには、日本が首を突っ込まない事を選択できると認めなければならないはずだが、日本を貶めようとする余り、その選択の余地を奪ってしまい、支離滅裂な批難にしかなっていない。
 
 言い換えれば、北朝鮮はそれだけ冷静さを欠いている、或いは欠いているように見せている。
 
 それは何故かと推察する時、「韓国捏造の天安自沈事件の濡れ衣を着せられたからだ。」とも一応考えられない事も無いが、逆に「天安に対する「北朝鮮の魚雷攻撃」説が相応の説得力を持ち、それ以上に相応の国際的支持を得てしまった事への焦り」と考える方が得心が行く。
 
 先頃報じられている「より恐ろしい罰を加える」などと言う北朝鮮の恫喝も、「何よりも恐ろしい懲罰か?」と考えると、「韓国哨戒艦天安を撃沈した事を、北朝鮮が自白している」と考えると、私にはどうにも腑に落ちる。 
「より恐ろしい懲罰を加える」 米韓演習計画で北朝鮮  http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100531/kor1005310812002-n1.htm
 
 天安沈没とそれによる対北朝鮮包囲網で、韓国が一定の利益を上げていると言うのは、「ぬくぬく」さんにコメント頂いた通りであるものの、私の心証はそうであっても北朝鮮の武力攻撃を示唆している。
 
 更に言えば、本件が北朝鮮による武力行使であるのと、韓国による捏造であるのと、何れが日本の利益になるかと言えば、これはもう圧倒的に前者「北朝鮮の武力攻撃」なのである。
 
 従って、本件に対し鳩山首相が「韓国が安保理決議を求めるなら、日本が先頭を切って走るべきと思っている」と述べたのは( 実に珍しいことだが・・・有終の美と言う奴か)、日本の外交として正しい。
 
 とは言え、歴史の真実がいずれであるかと言う学究的追及の手は、緩めるべきではないだろう。

 但しそれは既に、学級的追及と言うレベルに移行しており、政治的には「北朝鮮の長魚雷攻撃で(とりあえず)決着した。」と言うのもまた、「ぬくぬく」さんブログ記事にある通りである。

<注釈>
(*1) 「重魚雷」と言う表記も散見される。Heavy Torpedoの訳としては理解できるものの、普通日本語ではHeavy Torpedoに相当する魚雷を「長魚雷」。Light Torpedoに相当する魚雷を「短魚雷」と呼んでいる。