私は、テレビという物は滅多に見ない。昔は定期的に見ていた番組も有ったが(*1)、今はなく、映画やニュースなどもDVDとインターネットがこれだけ普及していれば、別にテレビで見る必要は無い。第一、動画でなければわからないような報道なぞ、殆どない。
そんな私が久々に「こいつは見ておこう」と思えるのが、NHKドラマ「坂の上の雲」である。原作は司馬遼太郎。日露戦争の立役者、秋山兄弟を中心に「明治と言う時代」を描く。
原作は学随分前に読んだ。司馬遼太郎が描く明治だから、原作は我が国に対する愛に満ち溢れている。(*2)が、今回ドラマ化したのは偏向報道のNHKである。
「原作を踏みにじるようなNHKカラーを入れやがったら、ただじゃ置かんぞ。」と言う勢いで見始めた。今のところ「NHKカラー(*3)」は抑えられており(*4)、原作との差異はあるものの、巧く纏まった良いドラマになっている。
いや、正直に言おう。このドラマを見ながら、何度か泣いた。
例えば第1回、弟の秋山真之が横浜へ行き、横暴を働くイギリス人相手に「英国紳士とは・・・」と英語のテキストを引いてメンチを切る(*5)シーン。
例えば第3回、日清戦争で清の大軍に遭遇した兄の秋山好古が、兵を鼓舞するために唯一騎突出し、逆光の太陽に向けて高々と指揮刀(*6)を抜き放つシーン。
「あしは旅順へ行けと命ぜられちょる。
撤退しろとは命ぜられちょらん。
逃げたい奴は逃げい。責めはせん。
あしは一人でも、旅順へ行く!」
いや、その伊予弁の格好良い事!
「原作を踏みにじるようなNHKカラーを入れやがったら、ただじゃ置かんぞ。」と言う勢いで見始めた。今のところ「NHKカラー(*3)」は抑えられており(*4)、原作との差異はあるものの、巧く纏まった良いドラマになっている。
いや、正直に言おう。このドラマを見ながら、何度か泣いた。
例えば第1回、弟の秋山真之が横浜へ行き、横暴を働くイギリス人相手に「英国紳士とは・・・」と英語のテキストを引いてメンチを切る(*5)シーン。
例えば第3回、日清戦争で清の大軍に遭遇した兄の秋山好古が、兵を鼓舞するために唯一騎突出し、逆光の太陽に向けて高々と指揮刀(*6)を抜き放つシーン。
「あしは旅順へ行けと命ぜられちょる。
撤退しろとは命ぜられちょらん。
逃げたい奴は逃げい。責めはせん。
あしは一人でも、旅順へ行く!」
いや、その伊予弁の格好良い事!
つまり私にとって「坂の上の雲」は、原作・ドラマ共に相応の価値があると、断ぜざるを得ない。(*7)
ドラマの方は毎週日曜夜8時から、NHK第一で放映されていたが、今シーズンは後12/30の回を残すのみ。第2シーズンの放送は来年の12月だそうだ。
「NHKカラー」が最後まで許容範囲に抑え込めるかも含めて、目を離せないドラマである。
ドラマの方は毎週日曜夜8時から、NHK第一で放映されていたが、今シーズンは後12/30の回を残すのみ。第2シーズンの放送は来年の12月だそうだ。
「NHKカラー」が最後まで許容範囲に抑え込めるかも含めて、目を離せないドラマである。
<注釈>
(*1) 「コンバット」の再放送が終わった時点で、テレビに対する興味の大半を失った
(*2) 司馬遼太郎に言わせると、昭和の日本はケチョンケチョンである。だから彼は、昭和を題材には小説を書いていない。
(*3) 即ち反日姿勢。
(*4) ない訳じゃない。例えば正岡子規が日清戦争に従軍した際、案内に当たった日本陸軍の下士官は、清国農民からの略奪を容認し、清国民に対しても子規に対しても高圧的な態度を取る。
当時の日本が不平等条約改正のために国際条約遵守に汲々としていた事や、日清戦争6年後の義和団事件の際、北京で略奪を行わない外国軍は日本軍だけだったと評されている事を考えると、とても「典型的な当時の日本軍下士官像」とは言えない。
「NHKが描く典型的な日本軍下士官」ではあろうが。
(*5) 19世紀の末である。大英帝国と帝国主義華やかなりし時代である。7つの海を文字通り支配していたイギリス人を相手に、メンチ切るだけでも相当な事であった事を、想起すべきである。
(*6) 刃が付いていない。指揮するための唯の鉄棒。
(*7) 「芸術の価値は受け手が決定し、受け手しか決定できない。」理論に従い
(*2) 司馬遼太郎に言わせると、昭和の日本はケチョンケチョンである。だから彼は、昭和を題材には小説を書いていない。
(*3) 即ち反日姿勢。
(*4) ない訳じゃない。例えば正岡子規が日清戦争に従軍した際、案内に当たった日本陸軍の下士官は、清国農民からの略奪を容認し、清国民に対しても子規に対しても高圧的な態度を取る。
当時の日本が不平等条約改正のために国際条約遵守に汲々としていた事や、日清戦争6年後の義和団事件の際、北京で略奪を行わない外国軍は日本軍だけだったと評されている事を考えると、とても「典型的な当時の日本軍下士官像」とは言えない。
「NHKが描く典型的な日本軍下士官」ではあろうが。
(*5) 19世紀の末である。大英帝国と帝国主義華やかなりし時代である。7つの海を文字通り支配していたイギリス人を相手に、メンチ切るだけでも相当な事であった事を、想起すべきである。
(*6) 刃が付いていない。指揮するための唯の鉄棒。
(*7) 「芸術の価値は受け手が決定し、受け手しか決定できない。」理論に従い