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当ブログを丹念に見ていれば判る事であるが(そんな奇特な人が何人いるかはさておき)、当ブログでは此処最近主として鳩山首相及び現政権の普天間基地移設問題に対する対応の無能無策振りを追及しており、偽装献金問題や脱税贈与問題については折にふれ皮肉のねたに使う事はあってもまともには取り上げてこなかった。
これは、普天間基地問題だけでも一私設ブログで扱うには充分なネタになると言うのもあるが、献金疑惑だの、脱税だののスキャンダルは確かに日本の国家元首としてありうべからざる所業であり、「高い酒を(自腹で)呑んでいる」だの「漢字が読めない」だの「カップラーメンの値段を知らない」だのより遥かに大問題(※1)ではあるものの、首相として、政権として、無能無策である罪の方が遥かに重く、日本国及び日本国民として受ける損害も大きいと考えるからであった。
所が、鳩山首相と現政権の無能ぶりは、当然の事ながら普天間基地移設問題に留まっては居らず、それによる被害もまた看過すべからざるものがある様だ。
その最大の被害者は、日本国憲法第一条に国民の象徴と規定されているところの、天皇陛下である。
当ブログを丹念に見ていれば判る事であるが(そんな奇特な人が何人いるかはさておき)、当ブログでは此処最近主として鳩山首相及び現政権の普天間基地移設問題に対する対応の無能無策振りを追及しており、偽装献金問題や脱税贈与問題については折にふれ皮肉のねたに使う事はあってもまともには取り上げてこなかった。
これは、普天間基地問題だけでも一私設ブログで扱うには充分なネタになると言うのもあるが、献金疑惑だの、脱税だののスキャンダルは確かに日本の国家元首としてありうべからざる所業であり、「高い酒を(自腹で)呑んでいる」だの「漢字が読めない」だの「カップラーメンの値段を知らない」だのより遥かに大問題(※1)ではあるものの、首相として、政権として、無能無策である罪の方が遥かに重く、日本国及び日本国民として受ける損害も大きいと考えるからであった。
所が、鳩山首相と現政権の無能ぶりは、当然の事ながら普天間基地移設問題に留まっては居らず、それによる被害もまた看過すべからざるものがある様だ。
その最大の被害者は、日本国憲法第一条に国民の象徴と規定されているところの、天皇陛下である。
<注釈>
(※1) 単に大問題ではない。脱税にせよ、虚偽申告にせよ、それは犯罪だ。
(※1) 単に大問題ではない。脱税にせよ、虚偽申告にせよ、それは犯罪だ。
1.経緯と発言-習・中国国家副主席訪日と異例の天皇陛下御引見
本件を巡る経緯を簡単にまとめてみよう。
(1) 天皇陛下の御引見には、ご引見の1ヶ月以上前に文書による要請があることをルールとしていた。その要請に基づき。国の大小、政治的重要性によって取り扱いに差をつけず御引見を実施してきた。
(2) 中国から日本政府に対し、習中国副主席訪日時に天皇陛下と御引見したい旨が伝えられたが、11月末時点で日本政府としては「陛下のご健康がすぐれない。無理だ」として会見は困難との意向を伝えた。但し、このことは特に報じられることなく、伏せられた。
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
(3) 上記(2)に対し中国政府は民主党に働きかけ、平野博文官房長官が12/7と12/10の二度にわたり宮内庁に会見の設定を指示した。
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
(4) 上記(3)を受け、12/11、日本政府は習中国副主席の天皇陛下御引見を発表した。御引見実施まで僅か1週間も無い時期であり、それだけに異例である。
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
(5) 上記(4)に於いて宮内庁長官は、「1ヶ月前書類申請ルール」が「日中国交重視(=中国重視=国の重要性によって天皇陛下の引見可否が決まる)」によって破られた事に遺憾の意を表した。
以下に幾つかを宮内庁長官発言から抜粋しておこう。
「誠に心苦しい思いで陛下にお願いした。二度とこういうことがあってほしくないというのが切なる願いだ。」
「単なる事務ルールのことではない。陛下の役割は国の外交とは違う。国と国の間に政治的懸案があれば陛下を打開策に、となれば憲法上の陛下のなさりようが大きく狂うことになる。」
「陛下の国際親善は政治的な重要性や判断を超えたところにある。天皇陛下の役割について非常に懸念することになるのではないか。」
なお、この時点では11月末に日本政府が一旦陛下の健康を理由に御引見を拒否した事は報じられておらず、宮内庁長官発言にも出てこない。
中国国家副主席との会見で、宮内庁長官発言要旨 http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/091212/imp0912120002000-n1.htm
以下に幾つかを宮内庁長官発言から抜粋しておこう。
「誠に心苦しい思いで陛下にお願いした。二度とこういうことがあってほしくないというのが切なる願いだ。」
「単なる事務ルールのことではない。陛下の役割は国の外交とは違う。国と国の間に政治的懸案があれば陛下を打開策に、となれば憲法上の陛下のなさりようが大きく狂うことになる。」
「陛下の国際親善は政治的な重要性や判断を超えたところにある。天皇陛下の役割について非常に懸念することになるのではないか。」
なお、この時点では11月末に日本政府が一旦陛下の健康を理由に御引見を拒否した事は報じられておらず、宮内庁長官発言にも出てこない。
中国国家副主席との会見で、宮内庁長官発言要旨 http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/091212/imp0912120002000-n1.htm
(6) 12/11夜 鳩山首相は習中国副主席の天皇陛下ご引見問題について「杓子定規なルールはどうなのか。」とのたもうた。
上記(5)の宮内庁長官発言に比べると、陛下の御引見問題を単なる「ルールの運用」に矮小化しており、非常に軽い。まあ、軽いのは鳥頭の狂人だから仕方がないとしてもだ、この時点で鳩山首相は日本政府が11月末に一度その御引見を拒否したことをきれいサッパリ忘れ、或いは隠匿しているのである。
11月に中国政府が申請した御引見がルールに則って居たとしても、そのルールに則って一旦は御引見を拒否していた事を。
【鳩山ぶら下がり】(2完)天皇陛下の会見設定「杓子定規は正しいのか」(11日夜) (1/3ページ)http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091211/plc0912112222019-n1.htm
上記(5)の宮内庁長官発言に比べると、陛下の御引見問題を単なる「ルールの運用」に矮小化しており、非常に軽い。まあ、軽いのは鳥頭の狂人だから仕方がないとしてもだ、この時点で鳩山首相は日本政府が11月末に一度その御引見を拒否したことをきれいサッパリ忘れ、或いは隠匿しているのである。
11月に中国政府が申請した御引見がルールに則って居たとしても、そのルールに則って一旦は御引見を拒否していた事を。
【鳩山ぶら下がり】(2完)天皇陛下の会見設定「杓子定規は正しいのか」(11日夜) (1/3ページ)http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091211/plc0912112222019-n1.htm
(7) 12/13 自民党の谷垣総裁、民主党の渡辺副大臣、社民党の阿部政審会長が共に鳩山首相の天皇陛下-習中国副主席引見問題を批判した。
谷垣総裁は「権力行使の抑制感覚がめちゃくちゃ(※1)」と言い、渡辺副大臣は「天皇の政治利用」を懸念し、阿部政審会長もこれに同調した。
自民・谷垣氏、「感覚めちゃくちゃ」と首相批判 天皇陛下と中国副主席会見 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091213/stt0912131838006-n1.htm
渡辺副大臣が首相批判 天皇陛下と中国副主席会見「今からでもやめた方がいい」 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091213/stt0912131824003-n1.htm
谷垣総裁は「権力行使の抑制感覚がめちゃくちゃ(※1)」と言い、渡辺副大臣は「天皇の政治利用」を懸念し、阿部政審会長もこれに同調した。
自民・谷垣氏、「感覚めちゃくちゃ」と首相批判 天皇陛下と中国副主席会見 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091213/stt0912131838006-n1.htm
渡辺副大臣が首相批判 天皇陛下と中国副主席会見「今からでもやめた方がいい」 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091213/stt0912131824003-n1.htm
(8) 12/14朝、鳩山首相は習中国副主席の天皇陛下御引見を強行したことについて、「日中関係をさらに未来的に発展させるために大変大きな意味がある。私は判断は間違ってなかった」と自らの正当性を強調した。
つまり、天皇の政治利用を認め、その政治利用は正しいと強調した訳だ。
「間違ってない」と鳩山首相 陛下と中国副主席の会見問題にhttp://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091214/plc0912141010002-n1.htm
つまり、天皇の政治利用を認め、その政治利用は正しいと強調した訳だ。
「間違ってない」と鳩山首相 陛下と中国副主席の会見問題にhttp://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091214/plc0912141010002-n1.htm
(9) 12/14 習中国副主席の天皇陛下御引見は、11月末時点で、一旦陛下の体調を理由に日本政府が拒否していた事が判明し、報じられた。
即ち上記(8)で鳩山首相が「正しい」と主張している判断は、単に特例の天皇陛下御引見申請を認める事ばかりではなく、それ以前に一度出した陛下の体調を理由とする日本政府の拒否回答を、撤回すると判断したのである。
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
即ち上記(8)で鳩山首相が「正しい」と主張している判断は、単に特例の天皇陛下御引見申請を認める事ばかりではなく、それ以前に一度出した陛下の体調を理由とする日本政府の拒否回答を、撤回すると判断したのである。
11月に「陛下の体調」を理由に拒否 中国副主席の特例会見で日本政府http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
(10) 12/14 習中国副主席は[天皇陛下や首相と会見する」と日本に到着後、書面で談話を発表した。「既得権の確保」或いは「先制攻撃」と言うところだろう。
狡猾な外交術である事は認めるが、その狡猾さは真の日中友好には有害だ。まあ、「真の日中友好」なぞ、中国は求めては居まいが。中華思想のご本尊にあるのは、ただ隷属と支配のみ。
「天皇陛下や首相と会見する。今回の訪日は、相互信頼を深め、交流を促進するためだ。双方の努力で目的を必ず達成できる」
「天皇陛下と会見する」習中国副主席が書面で談話 http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
狡猾な外交術である事は認めるが、その狡猾さは真の日中友好には有害だ。まあ、「真の日中友好」なぞ、中国は求めては居まいが。中華思想のご本尊にあるのは、ただ隷属と支配のみ。
「天皇陛下や首相と会見する。今回の訪日は、相互信頼を深め、交流を促進するためだ。双方の努力で目的を必ず達成できる」
「天皇陛下と会見する」習中国副主席が書面で談話 http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/12070/plt12070-t.htm
(11) 12/14 小沢一郎氏は天皇陛下御引見問題での宮内庁長官発言について、内閣方針に反する発言は辞表を出してから言えと、脅迫をかけた。
これは世間一般では「パワハラ」と呼ばれるものではなかろうか。またこの論に従うならば、宮内庁長官のみならず、上記(7)の通り渡辺副大臣も辞表を出すべきと言う事になる。
一方逆に上記(7)の通り渡辺副大臣の発言があるのだから、今回の天皇陛下御引見強行は、内閣方針ではない事が実証されている。従って羽毛田宮内庁長官は辞表を出すべき理由は無い事になる。
>「内閣の一部局の一役人が内閣の方針についてどうこう言うなら、
>辞表を提出してから言うべきだ」
更に小沢氏は、御引見1ヶ月前に書類で要請するという「30日ルール」は「法律ではない」とまで言い切った。これは決して「陛下の御引見のための手続きは法律に従って厳密に行うべきだ。」と言う意味ではあるまい。「30日ルールは法律で定められたわけではないから、破っても構わない。」と公言したのである。
小沢氏、宮内庁長官は「辞表出してから言うべき」特例会見問題で http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/5341/plt5341-t.htm
宮内庁長官に辞任要求 特例会見問題で小沢氏「30日ルールは法律ではない」http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091214/stt0912141953011-n1.htm
これは世間一般では「パワハラ」と呼ばれるものではなかろうか。またこの論に従うならば、宮内庁長官のみならず、上記(7)の通り渡辺副大臣も辞表を出すべきと言う事になる。
一方逆に上記(7)の通り渡辺副大臣の発言があるのだから、今回の天皇陛下御引見強行は、内閣方針ではない事が実証されている。従って羽毛田宮内庁長官は辞表を出すべき理由は無い事になる。
>「内閣の一部局の一役人が内閣の方針についてどうこう言うなら、
>辞表を提出してから言うべきだ」
更に小沢氏は、御引見1ヶ月前に書類で要請するという「30日ルール」は「法律ではない」とまで言い切った。これは決して「陛下の御引見のための手続きは法律に従って厳密に行うべきだ。」と言う意味ではあるまい。「30日ルールは法律で定められたわけではないから、破っても構わない。」と公言したのである。
小沢氏、宮内庁長官は「辞表出してから言うべき」特例会見問題で http://sankei.jp.msn.com/topics/politics/5341/plt5341-t.htm
宮内庁長官に辞任要求 特例会見問題で小沢氏「30日ルールは法律ではない」http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091214/stt0912141953011-n1.htm
<注釈>
(※1) 平たく言えば、権力に酔っていると言う事だろう。天皇陛下への1ヶ月前書類申請と言う御引見ルールを権力によって打ち破る事に。
その権力の乱用が、自らの目的のためと言うのではなく、中国におべんちゃら使うためと言うのが、救いと言うのか、情けないと言うのか・・・
(※1) 平たく言えば、権力に酔っていると言う事だろう。天皇陛下への1ヶ月前書類申請と言う御引見ルールを権力によって打ち破る事に。
その権力の乱用が、自らの目的のためと言うのではなく、中国におべんちゃら使うためと言うのが、救いと言うのか、情けないと言うのか・・・