報じられているのは、北朝鮮でデノミ=通貨切り下げが行われるらしいという未確認情報。
 
 デノミは「通貨切り下げ」の別名がある通り、一刻の通貨を「単位変換」してしまうこと。具体的には新たな通貨を発行して、これと旧通貨を交換し、その際の交換率で新通貨の価値を操作するもの。今回報じられているところでは交換比率は100対1であり、新通貨=新ウオンの額面は1/100になる。額面が下がるから「通貨切り下げ」である。
 
 普通は経済対策としてやる。例えば第1次大戦後のドイツ。戦時賠償や戦争被害で経済が崩壊したドイツは超インフレに見舞われ、パンを買うのに鞄一杯の冊が必要何て時代に陥った。これに対し新たな通貨ライヒスマルクを新設し、高い交換比率のデノミを行うことで経済混乱の収拾を図った。
 
 経済混乱というならば、北朝鮮も相当なもののようだが、今回報じられるデノミは経済対策なんて高尚なものではなく、国民の隠し財産を吐き出させようと言う意図らしい。
 表沙汰に出来る財産ならば、デノミだろうがせいせいと新通貨に乗り換えるのみ。額面は減るだろうが、別に困ることはない。
 だが、裏金は困る。特に現用の通貨で貯め込んでいる金は、正しく「紙屑」になるのであるから。
 
 ために報じられる処では、来た朝鮮国民の間にパニックが生じているという。
 経済的に破綻し、飢えが現実の危機としてある北朝鮮では、裏財産が文字通り命の綱と言う国民燃そう党居るのだろう。
 
 今回のデノミは、その命の綱をも首領様のために差し出させようと言うわけだ。

 「強盛大国化」が聞いて呆れる。
 「強請大国化狙い」がせいぜいだ。


 さて、鳩山首相殿、岡田外相殿。

 こんな国を一体どうやって「東アジア共同体」に組み込むつもりなのかね。たとえば共通通貨のレートはどうやって決めるのかね。

 そのレートは新北朝鮮ウォンに対するものかね?