報じられているのは、ロシアとウクライナが2010年即ち来年の天然ガス供給で合意したというもの。ロシアとウクライナは昨年末から今年頭にかけて、ガス供給量をロシアが減らしただの、ウクライナが欧州向けのガスを横取りして居るだのと大いにもめ、欧州向けの天然ガスが一時ストップするという騒ぎになったところだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/22075144.html
http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/22075144.html
昨シーズンのゴタゴタが活かされた、早めの合意かと思いきや、中身を見るとどうも怪しい。
1>ロシア側は、ウクライナが購入しなければならないガスの量を罰金なしで減らす一方
2>ロシアがウクライナ領内を経由して欧州にガスを運ぶために支払う通過料を60%引き上げる
2>ロシアがウクライナ領内を経由して欧州にガスを運ぶために支払う通過料を60%引き上げる
と言う2点は一応ロシア側の譲歩と言うことになるだろうが、
3>ナフトガス(筆者注 ウクライナ側の会社)は来年、実際に必要な270億立方メートルを大きく上回る520億立方メートルのロシア産ガスを購入することが決められていた。これに違反すれば、数十億ド(数千億円)の罰金を科される可能性があった。(c)AFP
と言うから、欧州向けのガスを巡って「争奪戦」を演じた昨シーズンとは異なり、来シーズンロシアはウクライナに天然ガスの押し売り、それも必要量の倍近い押し売りをしようとしていたのだ。
その倍近い押し売りがどの程度まで減ったかは報じられていない。ひょっとすると未だにウクライナは不必要な天然ガスをロシアから押しつけられているのかも知れない。
いずれにせよ、ロシアがその天然資源である天然ガスと、天然ガスの欧州向けガスパイプラインを、来シーズンも外交的武器として活用することは、間違いなさそうだ。今回のウクライナーロシアの餓死供給同意は、その第1幕と言うところだろう。
その倍近い押し売りがどの程度まで減ったかは報じられていない。ひょっとすると未だにウクライナは不必要な天然ガスをロシアから押しつけられているのかも知れない。
いずれにせよ、ロシアがその天然資源である天然ガスと、天然ガスの欧州向けガスパイプラインを、来シーズンも外交的武器として活用することは、間違いなさそうだ。今回のウクライナーロシアの餓死供給同意は、その第1幕と言うところだろう。
外交とは、弾丸を使わない戦争であり、国益追求の場である。