報じられているのは自称環境保護団体シーシェパードの「超高速抗議船」。その名を「アディ・ギル(Ady Gil)」号と言い、「日本の調査捕鯨を阻止すると意気込んでいる。」そうである。
にほんブログ村
 報じられているとおり、また見れば明らかだが「トリマラン」と呼ばれる三胴式の船体が特徴で、最大速度93km/hというから50ノット。北朝鮮の不審船さえ振り切れそうな速度であり、「61日間で世界一周を達成してみせ」たそうであるから、相応の外洋航行能力もあるのだろう。

>日本の調査捕鯨に、アディ・ギル号とスティーブ・アーウィン(Steve Irwin)号の
>2隻の抗議船で臨む態勢だ。
とも報じられているから、我が捕鯨船団はさらなる警戒が必要だろう。

 何しろ1隻の自称「抗議船」=洋上テロ船が2隻に増えたのだから、警戒は必要だが・・・新型高速船とは言え、その「効果」には疑問符がいくつもつく。
 一つは航続距離だ。見ての通りの小型船であり、かつ高速船と言うのは一般的に低速の巡航が苦手である。他方得意の高速航行は燃料を喰うから、航続距離は短くなる。世界一周をやってのけたのだから、相応の航続距離はあるのだろうが、シーシェパードが補給線でも用意していない限り、この新型船の活動は港湾から一定範囲に止まるのではないか。
 二つには、これまた世界一周である程度にあることは実証しているが、航洋性である。
 トリマランはその形状のお陰で見た目の細さよりは横波に対して強いし、この手の高速船はウエーヴピアサー即ち波を次々とぶち抜く様に高速航行するものであるから、ある程度の波高は大丈夫なはずではあるが・・・何しろ小型船だ。南氷洋の荒波に耐えるかどうか。
 
 まあ、荒天で転覆したって、同情はしないけどね。
 
 我が捕鯨船団としては、荒天を利用して捕鯨することになるのだろうか。