「パラダイムシフト」とは随分前にやたら宣伝されていた書名だ。テレビコマーシャルまで流されていた未来学の本、と言う程度の認識しか当時の私にはなく、「なんだか胡散臭い本だな。」と言うのが当時の私の感想だった。   にほんブログ村
 
 その「パラダイムシフト」という言葉が、報じられているような天動説から地動説への転換と言った「これまでの概念が覆され、新たな概念が主流となること」と知ったのは、恥ずかしながらつい最近だ。報じられている事例は上記の地動説の他に、アインシュタインの相対性理論が上げられているが、そこまで大規模な或いは物理的なものでなくとも、たとえばクオーツ時計の普及による機械式時計の壊滅とか、或いはデジカメの普及による従来のカメラメーカー=光学機器メーカーの衰退或いは撤退なんかも指すという。
 
 更に言うならば、ついこの間までGM社の偉いさんが「アメリカ人は大馬力の大型車を求めているから、燃費は悪くてもかまわない。」と言っていたアメリカでプリウスのようなハイブリット・低燃費車が爆発的に売れてしまうと言うのも「これまでの概念が覆され、新たな概念が主流となること」=パラダイムシフトと言って良さそうだ。 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/29357513.html

 事ほど左様にパラダイムシフトはよくある事態であり、それに対処できないと会社が潰れてしまったり、利益を得る機会を逸してしまったりするのだから、少なくともビジネスマンたる者は、パラダイムシフトを警戒し、それに敏感であるべきだろう。

 さらにはそのパラダイムシフトは、科学技術、特にコミニュケーション技術の発達した現代に於いては更に頻繁に起こりやすくなり、かつその影響伝播も急速になると予想して然るべきであろう。

 左様な現代において、報道はまた新たなパラダイムシフト、それも地動説や相対性理論にも比肩しうる物理的・理学的なパラダイムシフトの予兆を報じている。
 「物質がどのように質量を獲得するのかを説明する亜原子粒子の検出」が物理的に何を意味し、それこれからの社会にどう影響するのか、今の私にはさっぱり判らないけれど。

 だが、同時にそれは楽しみでもある。相対性原理が核兵器をもたらし冷戦構造の基礎を為したのは事実だが、同時にそれは原子力発電及び原子力推進という「クリーン」と言ってわるければ「二酸化炭素フリー」且つ「供給酸素不要」の動力源を可能にしている。 

 亜原子粒子が人類に何をもたらすか。
 必ずしも良い物ばかりではないかも知れないが、良い物を選択することは出来るはずだ。
 そう言う意味で私はあくまでも楽観主義者であり、未来は楽観主義者の者だと信じてもいる。
 
 悲観主義では、未来に到達する前に挫けてしまうのだ。
 従って、明日は、未来は、楽観主義者のものである。