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国旗に一礼は7人だけ…官房長官「あ、そうですか」
2009.9.18 01:41  http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090918/plc0909180143005-n1.htm

このニュースのトピックス:鳩山内閣
 鳩山由紀夫首相と各閣僚の計18人が、16日に首相官邸で行った記者会見で、会見場に設置された国旗に一礼したのは7人だった。礼をしたのは首相、福島瑞穂消費者・少子化担当相らで、亀井静香郵政改革・金融相、岡田克也外相ら11人は国旗前を素通りして登壇した。

 平野博文官房長官は17日の記者会見でこの点を問われ、「『あ、そうですか』という感覚だ。(一礼を)閣僚としての責任ある対応をされればいい。一礼しろと閣議決定したわけではないし、申し合わせをしたわけではない」と述べた。
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 報じられているのは、先日発足した鳩山内閣の発足記者会見の様子。日本国首相を頭とする内閣の発足記者会見ともなると、流石に民主党党旗(*1)を掲げるわけにはいかないと言う常識はあったものと見えて、国旗=日の丸が掲げてあったそうなのだが、報じられているところによると、この掲げられた国旗に対し一礼した閣僚が、18人中7人しか居なかったと言う。
 7人の中には、流石に鳩山首相は入っているが、福島瑞穂社民党党首もこの中に入っていると言う。と言う事は、社民党は「日本国旗への閣僚一礼率100%」であるのに対し、民主党の方は(7-1)/(18-2)=37.5%と言うことだ。4割に満たない。
 
 「大したことはない。」と思う人も居るだろう。実際報じられているところでは、平野博文官房長官は記者に問われて「『あ、そうですか』という感覚だ。」と言い「一礼しろと閣議決定したわけではないし、申し合わせをしたわけではない」と「述べている」そうだ。
 こういう発言は、単に「述べた」のではなく「開き直った。」と言うほうが正しい日本語だと思うが、それは置こう。
 
 まずは日本国旗に一礼した鳩山新首相を誉めるべきだろう。国旗、なかんずく自国の国旗に敬意を表するのは当たり前といえば当たり前、常識といえば常識。そんな常識でも危うく思えるのが民主党であり、「日の丸製民主党旗」事件の対応はその危惧をより深刻にさせるものであったから、この対応は「嬉しい意外さ」と言うべきであり、歓迎しよう。
 
 更には社民党の「国旗への一礼率100%」を達成した福島瑞穂社民党首(*2)に対しても同様だ。あの箸にも棒にもかからないマニュフェストから、かような常識的な対応が出てくるとは、正直期待していなかっただけに、「入閣し政権与党となったことによる社民党の健全化=国家に忠良なる野党化」を期待したくなるところである。
 
 問題なのは無論、6割以上の民主党閣僚と100%の国民新党閣僚(*3)が国旗に対し一礼すらもせず、あまつさえ平野博文官房長官にいたっては上記の通り「開き直って」居る事だ。
 
 彼は、「閣議決定又は申し合わせが無ければ、国旗に一礼すらもできない内閣だ。」と公言したのである。言い換えれば「閣議決定または申し合わせも無いのに、国旗に一礼なんかいたしません。」とさえ「開き直って」いるのである。
 
 さらには、新内閣として発足して最初の記者会見でのことだから、その前に閣議があったとしても(*4)そいつは鳩山新政権の初閣議。彼はその初閣議で「国旗に一礼することを求めるならば、この初閣議の席上で閣議決定又は申し合わせがあって然るべきだ。」と言っているのである。
 
 彼は知らないのだろう。「国旗に敬意を表さない。」と言うことを開戦理由に、戦争を仕掛けられることがあると言う、史実を。
 どの戦争か忘れてしまったが、仕掛けたのは確かイギリスで、船に掲げた英国国旗に「敬意を表さなかった」として開戦し、勝利し、謝罪だか賠償だか領土だかを勝ち取った史実があるのを。
 勿論この史実は植民地主義華やかなりし頃の砲艦外交の一例であり、開戦理由はみえみえの口実に過ぎない。
 また問題になったのは攻められた国の自国旗ではなく、その国にとっての外国旗=英国国旗に対する敬意だ(*5)。
 しかしながら、自国旗に敬意を表さずに外国旗に敬意を表するとしたら、それこそ常識よりも正気もしくは国籍を疑われよう。
 
 言い換えるならば、国旗に敬意を表さないというのは「大した事」であり、自国の国旗に敬意を表さないというのは、さらに問題なのである。
 それ以上に問題なのは、自国の国旗に敬意を表さない事を指摘されて、閣議決定だの申し合わせだのを持ち出して平然としている閣僚である。
 
 とは言え、起こってしまった事は起こってしまった事。開き直ってしまった閣僚は開き直ってしまった閣僚だ。
 
 私としては、かような事態に対し、鳩山首相が如何なるリーダーシップを発揮するか、あるいはしないのかに注目したい。

(1) 「(民主党党旗ばかりではなく、外国旗ばかりでなく、)日本の国旗にも敬意を表しましょう。」と閣議決定なり申し合わせなりをするのか。

(2) 全く何もしないで放置するのか。

(3) 「政府見解に反する」として、問答無用で首を切る(*6)のか。
 
 Achtung! Minister! 鳩山首相に注視せよ!


<注釈>
(*1)況や、日の丸2枚を切り貼りしたものではなく。
(*2)「消費者少子化担当大臣」なんて「中隊上級指揮官」見たいなまだるっこしい肩書き、いちいち言ってられるかぁ。
(*3)と言う事は、党首一人なんだけれど。
(*4)こんな発言が出る以上、あったんだろうな。無かったとしたら、それこそ大笑いだ。
(*5)それとも、平野博文官房長官は、外国旗に対してなら、閣議決定や申し合わせがなくとも敬意を表するのだろうか。
(*6)18閣僚中の11人だから、そりゃ大事ではあるが。国民新党からの入閣も、別の人間を選ばないといけない。