一般的に言って、アメリカ人という国民は、合理的思考を重んじる物だ、と私は思っている。 にほんブログ村
故アイザック・アシモフ老<<<彼は革命ロシア時代に亡命したユダヤ系アメリカ人だ。>>>に対する敬意もないではないが、「兵棋演習」として登場したシミュレーションゲームを忽ち思考の材料として吸収普及させてしまったり、第2次大戦では戦訓の収集と反映に尽力し、艦艇のダメージコントロールを極限と言っていいレベルまで高めたり、ベトナム戦争では戦闘の評価にオペレーショナルリサーチ何て手法を用いて、訓練なり装備なりを改善している。
建国200年そこそこの若い国で、「開拓精神」を標榜する彼らには、不合理な物、不条理な物、因習姑息に対する反発心が強い、様に見受けられる。
無論、人にもよるし、時代が異なれば、変わってくるところもあるのだろうが・・・
報じられているのはGM副会長ボブ・ルッツ(Bob Lutz)氏の発言。
趣旨は「米国消費者は依然として「燃費の悪い」大型車への購買意欲が高い。」から低燃費車やハイブリット車に注力すべきではないと言うモノ。事実、多目的スポーツトラックSUVは在庫切れを起こすので、増産にはいるという。
「『グリーンカー』に向けた大衆運動は、メディアの中でしか起きていない」と言う同副会長の発言には、マスコミに対する不信感もほの見える。
マスコミに対する不信感は、国こそ違え共感する物があるが、「ハイブリッド車は、トヨタ自動車(Toyota Motor)のものを除けばそれほど売れているわけではなく市場シェアも小さい」と言うのは、トヨタ以外の特にビック3各社のハイブリット車開発に対する怠慢の結果として反省する心算もないらしい。
小型車よりも大型車の方が、単価も高く、利益も上がる。
アメリカの税制ならば、ガソリンは安く、燃費の悪さはアメリカ以外ほどには問題にならない。
確かにその通りだ。
その上にアメリカ人に大型車志向があったことは否めないだろう。
だが、そのアメリカ人の大型車志向と、ガソリンの安さとの上に胡座をかいて、燃費の良い小型車やハイブリット車に対する投資を怠ったことが、今日のビック3の惨状を招き、GMが生産台数世界トップの王座から追われるのみならず、会社再建、早い話が倒産の憂き目を見ている原因ではないのか。
羮に懲りて膾を吹くことはないから、大型車でもなんでも、傾いたGMを再建できるような、売れる車を作ればよいのである。報じられているとおり、SUVが売れているのならば、それを増産するのも必要だろう。
問題は、「『グリーンカー』に向けた大衆運動は、メディアの中でしか起きていない」と言う同副会長の判断が果たして正しいか。
それこそ因習にとらわれて判断を誤っては居ないか、と言うことである。
さらに言えば、アメリカ消費者に大型車志向があるとしても、何もアメリカ人ったって燃料を馬鹿食いする車を欲しがっているとは、私には思えない。アメリカ消費者が欲しがっているのは、「燃費の良い大型車」ではないのか。
それが技術的に困難であることは承知している。大型になれば普通は重くなるし、オフロードも考えたらエンジンの馬力も欲しくなる。両方とも燃費を悪化させる要因だ。それを新技術なり、新発想なりで乗り越えて、新商品を提示するのが良きメーカーではないのか。
日本の零式艦上戦闘機は、「遠くまで飛べて、速度も速く、尚かつ小回りが利いて空中戦にも強い艦上戦闘機」と言う途轍もない要求を突きつけられる事から生まれた。数々の新技術と努力が、少なくとも当時求められた「途轍もない要求」を実現した。
米国消費者が「燃費の良い大型車」を求めているのなら、それに応えるのがGMふっかつのみちではないのか。
「米国民が大型の高燃費車を購入していることは今もなお事実である」などという「事実」に、胡座をかくことなく。
それでこそ「開拓精神」と呼べるのではないか。
故アイザック・アシモフ老<<<彼は革命ロシア時代に亡命したユダヤ系アメリカ人だ。>>>に対する敬意もないではないが、「兵棋演習」として登場したシミュレーションゲームを忽ち思考の材料として吸収普及させてしまったり、第2次大戦では戦訓の収集と反映に尽力し、艦艇のダメージコントロールを極限と言っていいレベルまで高めたり、ベトナム戦争では戦闘の評価にオペレーショナルリサーチ何て手法を用いて、訓練なり装備なりを改善している。
建国200年そこそこの若い国で、「開拓精神」を標榜する彼らには、不合理な物、不条理な物、因習姑息に対する反発心が強い、様に見受けられる。
無論、人にもよるし、時代が異なれば、変わってくるところもあるのだろうが・・・
報じられているのはGM副会長ボブ・ルッツ(Bob Lutz)氏の発言。
趣旨は「米国消費者は依然として「燃費の悪い」大型車への購買意欲が高い。」から低燃費車やハイブリット車に注力すべきではないと言うモノ。事実、多目的スポーツトラックSUVは在庫切れを起こすので、増産にはいるという。
「『グリーンカー』に向けた大衆運動は、メディアの中でしか起きていない」と言う同副会長の発言には、マスコミに対する不信感もほの見える。
マスコミに対する不信感は、国こそ違え共感する物があるが、「ハイブリッド車は、トヨタ自動車(Toyota Motor)のものを除けばそれほど売れているわけではなく市場シェアも小さい」と言うのは、トヨタ以外の特にビック3各社のハイブリット車開発に対する怠慢の結果として反省する心算もないらしい。
小型車よりも大型車の方が、単価も高く、利益も上がる。
アメリカの税制ならば、ガソリンは安く、燃費の悪さはアメリカ以外ほどには問題にならない。
確かにその通りだ。
その上にアメリカ人に大型車志向があったことは否めないだろう。
だが、そのアメリカ人の大型車志向と、ガソリンの安さとの上に胡座をかいて、燃費の良い小型車やハイブリット車に対する投資を怠ったことが、今日のビック3の惨状を招き、GMが生産台数世界トップの王座から追われるのみならず、会社再建、早い話が倒産の憂き目を見ている原因ではないのか。
羮に懲りて膾を吹くことはないから、大型車でもなんでも、傾いたGMを再建できるような、売れる車を作ればよいのである。報じられているとおり、SUVが売れているのならば、それを増産するのも必要だろう。
問題は、「『グリーンカー』に向けた大衆運動は、メディアの中でしか起きていない」と言う同副会長の判断が果たして正しいか。
それこそ因習にとらわれて判断を誤っては居ないか、と言うことである。
さらに言えば、アメリカ消費者に大型車志向があるとしても、何もアメリカ人ったって燃料を馬鹿食いする車を欲しがっているとは、私には思えない。アメリカ消費者が欲しがっているのは、「燃費の良い大型車」ではないのか。
それが技術的に困難であることは承知している。大型になれば普通は重くなるし、オフロードも考えたらエンジンの馬力も欲しくなる。両方とも燃費を悪化させる要因だ。それを新技術なり、新発想なりで乗り越えて、新商品を提示するのが良きメーカーではないのか。
日本の零式艦上戦闘機は、「遠くまで飛べて、速度も速く、尚かつ小回りが利いて空中戦にも強い艦上戦闘機」と言う途轍もない要求を突きつけられる事から生まれた。数々の新技術と努力が、少なくとも当時求められた「途轍もない要求」を実現した。
米国消費者が「燃費の良い大型車」を求めているのなら、それに応えるのがGMふっかつのみちではないのか。
「米国民が大型の高燃費車を購入していることは今もなお事実である」などという「事実」に、胡座をかくことなく。
それでこそ「開拓精神」と呼べるのではないか。