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「固有の領土」に「遺憾」 北方領土改正特措法成立で露外務省
2009.7.3 17:59 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090703/erp0907031801002-n1.htm
 【モスクワ=佐藤貴生】北方領土は「わが国固有の領土」であると初めて明記した、改正北方領土問題解決促進特別措置法が日本で成立したのを受け、ロシア外務省高官は3日、インタファクス通信に、「ロシアの立場について聞き入れられなかったことは非常に残念だ。われわれの訴えは無視された」と述べ遺憾の意を示した。高官はまた、こうした日本側の行動は日露関係の進展に悪影響を及ぼすとの考えを示した。

 同改正案が先月中旬に衆院を通過して以降、ロシア側では「受け入れがたい」と批判が続出。下院は、改正案を撤回しない限り領土問題交渉を中断するよう露政府に求める声明を採択するなど、態度を硬化させた。8日からイタリアで開かれる主要国首脳会議(G8サミット)での日露首脳会談にも影響する可能性がある。
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 報じられているのは、我が国で成立した北方領土改正特措法成立に対しロシア外務省が「遺憾の意」を表したと言う件。
 
 そもそも「外交とは何か。」と考えた場合、「広義の国益追求の手段」であろう。
 「広義の国益」としたのは、貿易による利益も、通商貿易を行う上で有利な(*1)平和も、領土領海領空の安全保障もひっくるめての「国益」であるからだ。
 
 その意味で、大東亜戦争(太平洋戦争)で日本から北方領土を分捕ったロシアが、上述の通り盗人猛々しい「遺憾の意」を表して見せるのも、彼らなりの外交即ち「広義の国益の追求」であり、何の不思議も無いところ。居直り強盗であろうが、盗人猛々しかろうが、旧ソ連やロシア帝国時代以来変わらないロシアのメンタリティーでもある。
 同時に我が方の固有の領土であると主張するのが我が方の国益であるから、日露の主張が相対立するのは当たり前だ。
 
>「ロシアの立場について聞き入れられなかったことは非常に残念だ。われわれの訴えは無視された」 
 
 などと言うのは、「無条件の譲歩を日本側に求めたのに、譲歩しないとはケシカラン。」という、言いがかりに過ぎない。
 
 「善隣」や「友好」、「人権」も「友愛」も、国益を追求する手段としての「外交」を飾る方便、時には一種の「欺瞞」にしか過ぎない。それは二義的な「飾り」であって、決して目的や本質ではない・・・と断じてしまうと、きっと強い反発を感じる方も居られるだろうな。
 だがしかし、北京折のピックの折の米国人権外交の「一時中断」を見ても、そりゃ明らかというべきだろう。
 
 この世は、平和を愛する諸国民にも、その善意にも満ち溢れてなど居ない。
 
 むしろ、悪党妖怪魑魅魍魎が跳梁跋扈するのが、国際社会と思ってさして間違いはないし、そのほうが安全側の判断だ。

 であればこそ、
 「友愛外交」なんてのを、ただのキャッチフレーズではなく目的にしちまいそうで、信用できないんだよな、民主党。
 まあ、前の総理・チンパン福田の「お隣の嫌がることはやらないでしょう。」も似たようなものだったが。
 
 それ故にこそ、現・麻生総理の、一応及第点の出せる外交が、光るのだけれど。

<注釈>
(*1)必ずしも、必須ではない。