6/9(火)朝のラジオで、NHK-AM第1放送がF-X選定の話題を取り上げていた。曰く、F-22ラプターに輸出解禁の動きがあり、240億円/機の最強戦闘機F-22を買うか、まだ実績はなく実力で劣るが80億円/機と「お買い得」なF-35を待つか、「ライセンス生産も可」と売り込みに積極的なユーロファイターTyphoonを買うかの3択であると報じていた。
 まあ、ここまではまずまともな報道だ。個々のF-X候補に対する評価は異論もありうるところだし、他のF-X候補「F/A-18」「F-15E(SE?)」が無いのに不満を感じるむきもあろうが、一般大衆向けへの簡略化として、許容しうる範囲だろう。
 問題は、その直後ぐらいに紹介された「聴視者からのお便り」。曰く「安全保障は軍事力ではなく外交力が基本」だの「1機80億円で割安とは、庶民感覚とは程遠い。」等と、浪花節のNHK調タップリの「お便り」で軌道修正と来たもんだ。

 外交力?経済や軍事の裏打ちがあるから外交力だろう。裏打ちのない「外交力」とは、単なる口の巧さでしかない。そんな当てにならない代物に、国の安全は賭けられない。大体、誰がその「外交力」を、「口の巧さ」を、保障するのか?全国弁論大会の優勝者ぐらいじゃ追いつく能力じゃないんだぞ。

 「庶民感覚には程遠い?」当たり前だ。戦争の話をしているのだ。国防の基本は他でもない、戦争の準備だ。「いざと言うとき戦える」体制であるからこそ「戦わずに済ませる」事ができるのだ。

 戦争は今の日本人にとって、幸いな事に、究極の非日常だろう。「庶民感覚と程遠い」のは当たり前だ。カップラーメンや大根の値段で、国が守れると考える方がどうかしている。
 
 寝言は寝て言え。
 起きて寝言言う奴は、狂人だ。
 
 狂人の戯れ言を報じてベンベンとしているNHKに、少なくとも、日本国営放送の資格はない。