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報じられているのはオーストラリアはで実施された極超音速飛行実験の成功。
「極超音速国際航空実験(Hypersonic International Flight Research Experimentation、HIFiRE)」と名付けられたこの計画は、「米国とオーストラリアの共同軍事研究の一環として、オーストラリアのウーメラ(Woomera)」で10回にわたって計画されており、今回がその一回目だと言う。
オーストラリアウーメラというと言えば、数年前に日本のNAL(航空技術研究所 当時はもうJAXAに統合されていたか)が超音速実験機の飛行試験をやったところ。もっともNALの実験機は超音速でしかないし、いわばコンコルドの後追いであるのに対し、今度の米豪共同軍事研究は、「米豪共同」のせいか「軍事研究」のせいか、はたまたあれからさらに流れた年月のせいか、「極超音速」と豪勢になっている。
報じられているのはオーストラリアはで実施された極超音速飛行実験の成功。
「極超音速国際航空実験(Hypersonic International Flight Research Experimentation、HIFiRE)」と名付けられたこの計画は、「米国とオーストラリアの共同軍事研究の一環として、オーストラリアのウーメラ(Woomera)」で10回にわたって計画されており、今回がその一回目だと言う。
オーストラリアウーメラというと言えば、数年前に日本のNAL(航空技術研究所 当時はもうJAXAに統合されていたか)が超音速実験機の飛行試験をやったところ。もっともNALの実験機は超音速でしかないし、いわばコンコルドの後追いであるのに対し、今度の米豪共同軍事研究は、「米豪共同」のせいか「軍事研究」のせいか、はたまたあれからさらに流れた年月のせいか、「極超音速」と豪勢になっている。
具体的には、報じられている通りだと「シドニー( Sydney)からロンドン(London)までの1万7000キロメートルが最短2時間で移動可能」と言うから時速にして8500km。音速は高度(厳密には温度)に依るから概算にしかならないが、300m/sで計算するとマッハ数にして7.8。超音速機がせいぜいマッハ2であることを思うと、約4倍の速度だ。が、同じ報道で豪州のスノードン国防科学閣外相(※1)は「極超音速は、音速の約5倍を超える速さで飛行する航空技術を研究するもの。」とも述べているから、今回の極超音速機はマッハ5+程度の飛行をしたのかも知れない。
「今回の実験では、将来の実験で使用する操縦・管制制御システムの試験を行い、成功した」と報じられ、「ウーメラからロケットで宇宙に発射された後、極超音速の実験のため大気圏に再突入した。」と報じられていることから、今回の実験機には推進装置はなく、大気圏外から突入する極超音速「グライダー」によって操縦系統の実験を行った物と見えるが・・・単に揚抗比や舵効きなどの空力特性をとるためだとしたら、そりゃまた贅沢なことだ。(※2)
地上からのリンクによる管制などを含む、総合的実験と、一種のデモンストレーションを狙った物、と見るべきかも知れない。
「宇宙への実験機の発射と、大気圏再突入のための位置合わせには、窒素ガスが動力源として使用された。」と言う報道はよくわからないが、高圧窒素ガスボンベによる、サイドスラスタを使ったと言うことだろうか。だとすると技術的新味は少なく、「面白くない。」事になる。
「今回の実験では、将来の実験で使用する操縦・管制制御システムの試験を行い、成功した」と報じられ、「ウーメラからロケットで宇宙に発射された後、極超音速の実験のため大気圏に再突入した。」と報じられていることから、今回の実験機には推進装置はなく、大気圏外から突入する極超音速「グライダー」によって操縦系統の実験を行った物と見えるが・・・単に揚抗比や舵効きなどの空力特性をとるためだとしたら、そりゃまた贅沢なことだ。(※2)
地上からのリンクによる管制などを含む、総合的実験と、一種のデモンストレーションを狙った物、と見るべきかも知れない。
「宇宙への実験機の発射と、大気圏再突入のための位置合わせには、窒素ガスが動力源として使用された。」と言う報道はよくわからないが、高圧窒素ガスボンベによる、サイドスラスタを使ったと言うことだろうか。だとすると技術的新味は少なく、「面白くない。」事になる。
<注釈>
(※1)偉い肩書きだな。
(※2)尤も、先輩に当たるJAXAの超音速実験機も、同様に空力特性の取得が主たる目的だったそうだが。
(※1)偉い肩書きだな。
(※2)尤も、先輩に当たるJAXAの超音速実験機も、同様に空力特性の取得が主たる目的だったそうだが。