報じられているのは、イランの新型中距離地対地ミサイル「セジル2(Sejil-2)」の発射試験成功。
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 射程については明言されていないが、「2000-2500キロと見られる」と報じられており、「2段階式で、複合固形燃料を使用していることを明らかにした」とも報じられているから、公開されている写真と併せて、(公称)2段式・固体ロケットの弾道ミサイルと見てまず間違いあるまい。

 「複合固形燃料」と言うのは良くわからないが、「コンポジット系固形推薬」の事(またはその誤訳)と考えると、得心が行く。固体ロケット推薬としては正統派と言うところか。

 「一方、イスラエル政府高官は、イランがすでに射程1500キロのミサイル発射実験を行っていることから、自国には戦略的な影響はない」と言う報道の意味するところは、「イランがイスラエルを攻撃するのには1500kmの射程があれば充分」であり、それ以上の射程とされる今回の「セジル2(Sejil-2)」の標的が欧州諸国などであろう事を示唆している。
 
 先日の北朝鮮による「自称人工衛視得打ち上げロケット」弾道弾発射実験と言い、今回のイランの弾道弾発射実験と言い、弾道ミサイル技術の拡散傾向が見て取れる。
 
 さらには、イランは核兵器開発疑惑の当事国だ。北朝鮮と違ってまだ「疑惑」の段階であるが。

 拡散する弾道ミサイルと、見え隠れする核兵器開発技術は、「平和を愛する諸国民の信義」何て物が、全く当てにならないことを、改めて示している。
 
 「剣は、自らの手にあるべきだ。」-シャルル・ド・ゴール-