報じられているのは、北朝鮮が日本の麻生首相による韓国訪問を非難したというもの。
 かねて報道にある通り、韓国の李明博新政権が北の思い通りにならない(そりゃ先代が思いのままになり過ぎたからね)のが余程気に触るのか、あるいは「南朝鮮が思いのままにならない」状態が余程痛いのか、北朝鮮の韓国批判は凄まじいものがあるのだが、今回の麻生首相訪韓は「韓国の保守派(※1)と日本の反動勢力(※2)は共和国(※3)(北朝鮮)に対してより強く結託することになるだろう。これは否定的な結果をもたらすのみであり、すでに緊張状態にある南北間関係を破局的な段階に押しやることになる」とのたもうて居るそうだ。
 尤も同じ報道で「韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)政権が日本の支援を受けて、対北朝鮮政策で対立と侵略戦争への道を駆け降りていると非難した。」そうだから、ここで言う「南北関係の破局」とは韓国による北朝鮮侵攻を意味するらしい。
 
 ありゃりゃ?先日の砲兵隊視察では首領様、北朝鮮は「難攻不落。この鋼のように強力になった、比類なき偉大な軍があれば、繁栄した偉大で強大な国家づくりという大義は必ず達成される」とのたもうては居なかったか?その発言は「北朝鮮は強大な軍隊で韓国を併合して繁栄する。」と言う侵略宣言と当ブログは解釈したのだがhttp://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/21987024.html・・・韓国による北朝鮮侵略とは、はて面妖な。
 
 最大限北朝鮮に好意的に解釈すれば、「日本と南朝鮮(韓国の北朝鮮側呼称)が結託して共和国を侵略しようとも、我が鉄壁の砲兵がこれを粉砕し、余勢を駆って半島全土を解放(併呑)する。」と北朝鮮は言いたいのかも知れないが、だとすれば韓国の北朝鮮侵攻=開戦こそ北朝鮮の願ってやまないところの筈だ。何も保守だの反動だの唱えて日本が韓国を「焚き付ける」のを非難する筈はない。
 「いや、平和主義者の首領様は我が鉄壁の砲兵によって南朝鮮(韓国)軍が粉砕される処を見るに忍びなく、そのような事態を迎えることなく平和的に南朝鮮人民が首領様に悦服する事を望んでいる。」と言う主張ならば、そんな主張はまず自国民を満足に喰わせるようになってからしてもらいたいモンだ。
 或いはベルリンの壁崩壊と同様に、38度線の交通を完全自由化しても良い。南から北へ行って偉大なる首領様を仰ぐ韓国人が多いか、南の「傀儡政権」に走る北朝鮮人が多いか、「人民の審判を問う」が宜しかろう。
 
 話がずれたが無理矢理まとめると、
 )鳴鮮が日本国首相の韓国訪問を、「北朝鮮との関係の悪化」だのましてや「韓国による北朝鮮侵攻」に結びつけて非難するというのは言いがかりに過ぎない。
 大方核兵器保有と国内体制引き締めの口実にするつもりであろうが、前者は兎も角、後者としての「緊張状態」はすでに長いこと持続しており、かつてほどの神通力はない。(まあ、北朝鮮首脳部こそ、その事を一番良く判る立場にあろうが。)

◆―召辰董日本国政府も、韓国政府も、かかる非難に怯む必要は全くない。
 福田首相の頃ならば「お友達のいやがることはやらない。」とか言って訪韓を取りやめるとか、中断するとかしそうな処だが、勿論麻生首相がそんなことをするいわれはない。

<注釈>
(※1)李新政権の事だろうな。
(※2)これは麻生首相のことだろう。
(※3)いつも思うんだが、良くもまあ恥ずかしげも無くあの体制を「共和国」と呼べるモンだ。
 スターリンだって、毛沢東だって、息子に政権を渡しはしなかったぞ。
 で、渡した「金王朝」であの統治状態だ。
 いつまで絹の服や肉入りスープを社会主義の目標に「掲げて」いやがるんだ。