報じられているのは、香港の大気汚染が08年に過去最悪になったというもの。

 大気汚染と言えば北京オリンピックでも懸念され、自動車の数を強制的に減らしたり、周辺の工場を停止したりして、何とか無事五輪開催となったのも記憶に新しい。その後の続報はないが自動車の制限も工場の停止も無くなったら、北京の大気が「元の木阿弥」になったであろう事はまず間違いあるまい。
 香港でも「政府の環境向上対策」は取られたそうだが、北京ほどには徹底しなかったのか、五輪期間中というように短期集中は出来なかったのか、「大気汚染が危険レベルを超えた時間が14%増加した。」「大気汚染が危険レベルだった時間は計2000時間以上」になったという。1年は365日=8760時間だから、大気汚染が危険レベルだった時間は年間の23%に達する。
 水質汚染なら水を飲まなければ回避できる。土壌汚染は土に触れなければ安全だ。
 が、大気汚染は、空気清浄機やエアフィルターが完備した室内にでもいない限り回避できない。写真にあるように口元を手で覆っても、気休め以上の効果は期待できない。
 「香港の「国際金融センター」としての地位を危うくしていると懸念する声も上がっている。」と言うが、そう言う問題だろうか?「香港、マカオ、中国南部では、大気汚染が原因で毎年1万人以上が命を落としている。」と言う状態が真実であるならば。
 
 或いは、香港ではない、国際金融センターでもない所では、香港よりも非道い大気汚染になっているのではないか?なおかつそれは問題にならないのではないか?