報じられているのは中国のメラミン入り粉ミルク事件。「中国の刑法では、人体への危険性を知りながら有害物質を含む食品を製造・販売し、消費者が死亡または深刻な健康被害を被った場合、死刑の適用を認めている。」との事で、告訴されている元会長が死刑になる可能性もあると言うもの。
 但し忘れてはいけないがこの粉ミルク、成分をごまかすためにメラミンを意図的に混ぜているのだから「混入」だの「汚染」等と記すべきではない。それでは事故かなにかの様に見える。敢えて言えば「粉ミルクメラミン配合事件」が正しい。
 それは兎も角、かかる厳罰を規定した法律があるにも係わらず、別の報道によると実に22社のメーカがメラミン配合粉ミルクを生産していたというのも驚きだが、この22社に及ぶ一大事件で告訴されているのがたったの6人しかいないというのも驚異だ。http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2552859/3636043
 いかに「上に方策あればしたに対策あり。」が徹底しているかが判るし、責任をとらされ訴えられる者は「運が悪い」と言うことになるのも頷ける。

 それにつけても思い出されるのは、昨年の今頃大騒ぎになった中国製毒入り餃子である。

 諸兄ご記憶であろうが、当初中国当局は「メタミドホスが中国国内で餃子に入った可能性はない。」と断言し、「餃子の包装をメタミドホスは浸透する(から袋に詰めた後日本でメタミドホスを混入したのだ。)」と主張していた。後者については何ら科学的データも出さずに。
 ところが天網恢々疎にして漏らさずで、中国国内で回収した冷凍餃子を中国市場に流して一儲けした者の「お陰」で、今度は中国人にメタミドホスの被害が出た。 これでメタミドホスが中国国内で入れられてことはまず間違いなくなった。http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/14359504.html

 であると言うのに、その後の進展は寡聞にして知らない。
 
 一説では、犯人はすでに逮捕されすでに処刑されているが、何らかの事情で(党の高官が絡んでいるとか何とかだろうか)公表できないとも言うが、真偽不明だ。
 
 メラニン配合粉ミルク事件で、食の安全が注目されているのならば尚のこと、毒入り餃子事件の真相究明を、日本政府は中国に対し求めるべきである。