報じられているのは、「やはり」と言うべきか自称「環境保護団体」シーシェパード(略称SS)が日本の調査捕鯨船に対し、悪臭弾を投げるなどの洋上テロ攻撃を仕掛けたという発表。
 先日の報道では数km先の捕鯨船に同様の攻撃を試みたはずだが、その時の失敗に懲りたか今回は写真にある通り、接舷斬り込みも出来そうなぐらい舷舷相摩す至近距離まで接近した模様だ。それもあってか今回は「腐ったバターの入った瓶10本と、メチル・セルロースと色落ちしない染料の混合物の入った瓶15本を投げ込んだ」と攻撃の内容まで具体的だ。
 洋上補給のようなお互いの協力の下接近するならば兎も角、敵対する(少なくともSS側は敵意を持っている。)二隻の船が洋上航行中かくも接近するのが危険なのは明らかだ。
 日本側はこのSS大本営発表に先立ち「スティーブ・アーウィン号が海幸丸の右舷後方に体当たりし、上甲板右舷後方ブルワークが損傷したと発表」したというのも十分あり得る話と思われる。
 これに対し「シー・シェパード側は、海幸丸が急に舵を切ったためスティーブ・アーウィン号に接触したが、いずれの船も大きな損傷は受けていないと主張している。」と言うが、写真にもある通り、妨害するSSのテロ船は日本の捕鯨船と遜色無い大きさがある。ちょっと間違えれば衝突によって双方大破。下手すると捕鯨船の方が沈む。それを狙っての確信的接近かは定かではないが、舵切っただけで接触するような至近距離まで両船が接近したのは、SS側が悪臭弾攻撃を仕掛ける為なのは明らかである。それを「いずれの船も大きな損傷は受けていない」と主張していると言うことは、SSテロ船に大きな損傷がないと言うこと。(逆なら大騒ぎするだろう。「日本の捕鯨船がスティーブ・アーウィン号を撃沈しようと体当たりした。」と。)
 http://www.icrwhale.org/eng/081226SS1.wmv には日本の当事者が撮影したとされる動画がある。動画は途中で終わり、衝突に至ったかどうか定かではないが、急転舵して海幸丸の舳先を横切ろうとしているスティーブ・アーウィン号の姿がはっきり写っている。

 SS側が、悪臭弾攻撃であれ体当たり攻撃であれ、相当な危険行為を実施していることに変わりはない。
 明日投げ込まれるのは、悪臭弾ではなく手榴弾や毒ガス弾かも知れないではないか。