1-3.朝日社説 前空幕長―「言論の自由」のはき違え
事態の深刻さが、そして何が問われているかが理解できていない。航空自衛隊の田母神(たもがみ)前幕僚長を招いての参院の参考人質疑は、そんな懸念を強く抱かせるものだった。
田母神氏は「自衛官にも言論の自由がある」「言論統制はおかしい」と繰り返し発言した。自衛隊のトップにまでのぼり詰めた空将が、こんな認識の持ち主だった。 (※1)
戦後の日本は、軍部の独走が国を破滅させた過去を反省し、その上に立って平和国家としての歩みを進めてきた。自衛隊という形で再び実力組織を持つことになった際も、厳格な文民統制の下に置くこと、そして旧日本軍とは隔絶された新しい組織とすることが大原則であった。 (※2)
憲法9条に違反するという反対論も根強かったなかで、国民の信頼を築いてきたのは、この原則からの逸脱を厳しく戒めてきた自衛官たちの半世紀におよぶ努力の結果である。 (※3)
自衛隊のトップにいた人が、こうした基本原則や過去の反省、努力の積み重ねを突き崩しておいて、なお「言論の自由」を言いつのる神経を疑う。 (※4)
むろん、自衛官にも言論の自由は(※5)ある。だが、政府の命令で軍事力を行使する組織の一員である以上、相応の制約が課されるのは当然ではないか(※6)。
航空自衛隊を率い、統幕学校の校長も務めた人物が、政府方針、基本的な対外姿勢と矛盾する歴史認識を公然と発表し、内部の隊員教育までゆがめる「自由」があろうはずがない。(※7)
問題が表面化した後、防衛大学校の五百旗頭(いおきべ)真校長は毎日新聞のコラムでこう書いた。
「軍人が自らの信念や思い込みに基づいて独自に行動することは……きわめて危険である(※8)」「軍人は国民に選ばれた政府の判断に従って行動することが求められる(※9)」
五百旗頭氏は歴史家だ。戦前の歴史を想起しての、怒りを込めた言葉に違いない。 (※10)
それにしても、文民統制の主役としての政治の動きがあまりにも鈍い。浜田防衛相は、田母神氏の定年が迫って時間切れになる恐れがあったので懲戒処分を見送ったと述べた(※11)。
田母神氏の行動が処分に相当すると考えるのは当然だ。きちんと処分すべきだった。そうでなければ政府の姿勢が疑われかねない。自民党国防部会では田母神氏擁護論が相次いだ(※12)という。そうであればなおさら、麻生政権として明確な態度を示さねばならない。麻生首相の認識が聞きたい。
ほかにも、参院での審議で驚くべき事実が次々と明らかになった。防衛省はなぜ省をあげての調査体制をつくらないのか。政府の腰が重いのなら、国会が国政調査権を発動して乗り出すしかあるまい。(※13)
http://www.asahi.com/paper/editorial20081112.html?ref=any
<ブログ管理者注釈>
(※1) What Problem? and WHY? 逆に言うと朝日は「自衛官には言論の自由が無く、言論統制されるべきである。」と主張している。その理由は後述の通り、「大日本帝国陸海軍とは違うと言う事を示すため。」
妙な話ではないか?朝日は、「大日本帝国陸海軍には言論の自由があり、言論統制しなかったから暴走した。」とそう思っているのか?
(※2) 意義あり。軍の伝統と言うものを舐めてはいけない。特に我が海軍は、帝国海軍の魂=受け継ぐべきものを、しっかりと受け継いでいる。それは国際的にも認知されているところだ。
我が、自衛艦旗は旭日旗。かつての、軍艦旗である。
(※3) 自衛官の努力は多とする。が、それは大日本帝国との決別を意味しない。
朝日の主張は(そして多くのマスコミの主張は)、正しく大日本帝国悪玉論であり、村山談話そのままである。そういう考え方もあるのは別にかまわないが、強制するのは論外である。
(※4) つまり朝日は、大日本帝国との断絶の方が言論の自由より重大だと言っている。
大日本帝国を悪玉とするか擁護するかは議論の対象たるべきで、田母神氏はその擁護論を絶対視などしていない。
マスコミ各社が大日本帝国悪玉論を「政府の見解」として絶対視し、あまつさえ自衛官に強制しようとしているのと、一体いずれが正常なる姿か。
況や、卑しくも社会の木鐸たるを以って任じていた筈のマスコミが、言論統制に賛成するとは何事か。
「言論の自由をはき違えて」居るのは、マスコミの方だ。
(※5) 取ってつけたような・・・言い訳のための伏線と見た。
(※6) その「相応の制約」が村山談話の強制を意味するならば、断固異議あり。
(※7) 馬鹿な。歴史認識は人の数だけあるのが当たり前。それを政府見解に統一しようと言うのは奇怪であり、その政府見解が近隣諸国におもねるようならば、国防の尖兵たる自衛官に強制するなど論外だ。
それは、思想侵略の片棒を担いだ売国行為と言うべきである。
(※8) 民間企業の雑誌に論文を投稿する事の、何が危険なのだ。田母神氏は軍を、兵を動かしたわけでは無かろう
(※9) 兵を、軍を、動かすと言う意味ではI Agree.今回の論文投稿とは、全く関係ない。
(※10) 断定だな。これは推測の域を出ないと思うが・・・
(※11) 更迭する理由すらないのに、懲戒免職の理由なぞあるものか。
(※12) で、そいつをこの際叩き潰そうと言うのが、この社説な訳だ。
(※13) 東京裁判60周年記念のリターンマッチと言うわけだ。今度は占領下ではない。日本人の力量が試される。
受けて、立とうではないか。
1-4.日経社説2 田母神氏だけなのか心配だ(11/12)
どうしてこのような人物が航空自衛隊トップになったのだろうか。
政府見解に反する歴史認識の論文を公表して解任された田母神俊雄前航空幕僚長に対する参院外交防衛委員会の質疑は、不完全燃焼だった。心配なのは、空自内部で田母神氏のような歴史観がどの程度の広がりを持つのかであり、懸賞論文の公募に組織的関与があったかと併せ、さらなる解明を要する。(※1)
空自小松基地「金沢友の会」の会長は「真の近現代史観」をめぐる懸賞論文を企画したアパグループの代表である。田母神氏は小松勤務の経験がある。田母神氏の後任候補としていったん名前があがった織田邦男航空支援集団司令官も小松勤務を経験しており、ウェブサイト上には代表との対談が載っている。
懸賞論文の応募総数235件のうち94件が航空自衛官だったのは、代表と空自首脳部との関係と無縁ではないだろう。田母神氏自身も「航空幕僚監部教育課長に紹介した」と認めた。空自内部に一定の歴史観を広める結果につながっていないだろうか。(※2)
田母神氏を懲戒処分にしなかった点について国会では技術的な議論があった。田母神氏は懲戒をめぐる手続きの省略を認めず、徹底抗戦の構えをとった。このため短時間で懲戒できず、空幕長を解任して定年退職させる苦肉の策となったからだ。
1978年、当時の金丸信防衛庁長官は「超法規的行動」発言を理由に栗栖弘臣統合幕僚会議議長を解任した。今回と似ているとされるが、決定的な違いは栗栖氏は自ら辞表を出し、田母神氏はこれを拒否した点である。
上官である防衛庁長官の信を失ったと栗栖氏は考えた。政治家による軍に対する統制(シビリアンコントロール)を持ち出すまでもない。武人として当然の挙措である。田母神氏のように上官の命令に従わない指揮官をいただく軍事組織は下克上の混乱に陥る危険がある。(※3)
昨年夏、守屋武昌防衛次官は小池百合子防衛相から退任を命じられ、首相官邸に駆け込んで抵抗した。田母神氏の行動は、それと重なる。いつからこんな危険な空気が防衛省には広がったのだろう。(※4)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20081111AS1K1100111112008.html
<ブログ管理者注釈>
(※1) Nutz!
(※2) 懸賞論文の応募をそくすのと、政府見解と異なる思想を理由に空幕長更迭するのと、どちらが「歴史観を広める」上で有効かは言うまでもあるまい。
「正しい歴史認識だから広めるのは正しい。」等と言うのは独善独裁以外の何者でもない。それが政府見解に沿った歴史認識ならなおさらだ。
況や、近隣諸国のお気に入りの歴史認識を攻防の尖兵たる自衛隊に広めるなど、思想侵略以外の何物であろうか。
政府見解に、諸外国におもねる思想侵略を推奨するマスコミとは、売国奴以外の何者であろうか。
(※3) 田母神氏の命令違反とは「解任されたが辞表を出さなかった。」事か?辞表というのは自ら出すから辞表で、上からだろうが下からだろうが命令されて出すものではあるまい。
私の記憶にある限り、田母神氏は命令違反などしていない。
(※4) 危険なのは、今のマスコミによる思想統制容認・思想侵略迎合であろう。
事態の深刻さが、そして何が問われているかが理解できていない。航空自衛隊の田母神(たもがみ)前幕僚長を招いての参院の参考人質疑は、そんな懸念を強く抱かせるものだった。
田母神氏は「自衛官にも言論の自由がある」「言論統制はおかしい」と繰り返し発言した。自衛隊のトップにまでのぼり詰めた空将が、こんな認識の持ち主だった。 (※1)
戦後の日本は、軍部の独走が国を破滅させた過去を反省し、その上に立って平和国家としての歩みを進めてきた。自衛隊という形で再び実力組織を持つことになった際も、厳格な文民統制の下に置くこと、そして旧日本軍とは隔絶された新しい組織とすることが大原則であった。 (※2)
憲法9条に違反するという反対論も根強かったなかで、国民の信頼を築いてきたのは、この原則からの逸脱を厳しく戒めてきた自衛官たちの半世紀におよぶ努力の結果である。 (※3)
自衛隊のトップにいた人が、こうした基本原則や過去の反省、努力の積み重ねを突き崩しておいて、なお「言論の自由」を言いつのる神経を疑う。 (※4)
むろん、自衛官にも言論の自由は(※5)ある。だが、政府の命令で軍事力を行使する組織の一員である以上、相応の制約が課されるのは当然ではないか(※6)。
航空自衛隊を率い、統幕学校の校長も務めた人物が、政府方針、基本的な対外姿勢と矛盾する歴史認識を公然と発表し、内部の隊員教育までゆがめる「自由」があろうはずがない。(※7)
問題が表面化した後、防衛大学校の五百旗頭(いおきべ)真校長は毎日新聞のコラムでこう書いた。
「軍人が自らの信念や思い込みに基づいて独自に行動することは……きわめて危険である(※8)」「軍人は国民に選ばれた政府の判断に従って行動することが求められる(※9)」
五百旗頭氏は歴史家だ。戦前の歴史を想起しての、怒りを込めた言葉に違いない。 (※10)
それにしても、文民統制の主役としての政治の動きがあまりにも鈍い。浜田防衛相は、田母神氏の定年が迫って時間切れになる恐れがあったので懲戒処分を見送ったと述べた(※11)。
田母神氏の行動が処分に相当すると考えるのは当然だ。きちんと処分すべきだった。そうでなければ政府の姿勢が疑われかねない。自民党国防部会では田母神氏擁護論が相次いだ(※12)という。そうであればなおさら、麻生政権として明確な態度を示さねばならない。麻生首相の認識が聞きたい。
ほかにも、参院での審議で驚くべき事実が次々と明らかになった。防衛省はなぜ省をあげての調査体制をつくらないのか。政府の腰が重いのなら、国会が国政調査権を発動して乗り出すしかあるまい。(※13)
http://www.asahi.com/paper/editorial20081112.html?ref=any
<ブログ管理者注釈>
(※1) What Problem? and WHY? 逆に言うと朝日は「自衛官には言論の自由が無く、言論統制されるべきである。」と主張している。その理由は後述の通り、「大日本帝国陸海軍とは違うと言う事を示すため。」
妙な話ではないか?朝日は、「大日本帝国陸海軍には言論の自由があり、言論統制しなかったから暴走した。」とそう思っているのか?
(※2) 意義あり。軍の伝統と言うものを舐めてはいけない。特に我が海軍は、帝国海軍の魂=受け継ぐべきものを、しっかりと受け継いでいる。それは国際的にも認知されているところだ。
我が、自衛艦旗は旭日旗。かつての、軍艦旗である。
(※3) 自衛官の努力は多とする。が、それは大日本帝国との決別を意味しない。
朝日の主張は(そして多くのマスコミの主張は)、正しく大日本帝国悪玉論であり、村山談話そのままである。そういう考え方もあるのは別にかまわないが、強制するのは論外である。
(※4) つまり朝日は、大日本帝国との断絶の方が言論の自由より重大だと言っている。
大日本帝国を悪玉とするか擁護するかは議論の対象たるべきで、田母神氏はその擁護論を絶対視などしていない。
マスコミ各社が大日本帝国悪玉論を「政府の見解」として絶対視し、あまつさえ自衛官に強制しようとしているのと、一体いずれが正常なる姿か。
況や、卑しくも社会の木鐸たるを以って任じていた筈のマスコミが、言論統制に賛成するとは何事か。
「言論の自由をはき違えて」居るのは、マスコミの方だ。
(※5) 取ってつけたような・・・言い訳のための伏線と見た。
(※6) その「相応の制約」が村山談話の強制を意味するならば、断固異議あり。
(※7) 馬鹿な。歴史認識は人の数だけあるのが当たり前。それを政府見解に統一しようと言うのは奇怪であり、その政府見解が近隣諸国におもねるようならば、国防の尖兵たる自衛官に強制するなど論外だ。
それは、思想侵略の片棒を担いだ売国行為と言うべきである。
(※8) 民間企業の雑誌に論文を投稿する事の、何が危険なのだ。田母神氏は軍を、兵を動かしたわけでは無かろう
(※9) 兵を、軍を、動かすと言う意味ではI Agree.今回の論文投稿とは、全く関係ない。
(※10) 断定だな。これは推測の域を出ないと思うが・・・
(※11) 更迭する理由すらないのに、懲戒免職の理由なぞあるものか。
(※12) で、そいつをこの際叩き潰そうと言うのが、この社説な訳だ。
(※13) 東京裁判60周年記念のリターンマッチと言うわけだ。今度は占領下ではない。日本人の力量が試される。
受けて、立とうではないか。
1-4.日経社説2 田母神氏だけなのか心配だ(11/12)
どうしてこのような人物が航空自衛隊トップになったのだろうか。
政府見解に反する歴史認識の論文を公表して解任された田母神俊雄前航空幕僚長に対する参院外交防衛委員会の質疑は、不完全燃焼だった。心配なのは、空自内部で田母神氏のような歴史観がどの程度の広がりを持つのかであり、懸賞論文の公募に組織的関与があったかと併せ、さらなる解明を要する。(※1)
空自小松基地「金沢友の会」の会長は「真の近現代史観」をめぐる懸賞論文を企画したアパグループの代表である。田母神氏は小松勤務の経験がある。田母神氏の後任候補としていったん名前があがった織田邦男航空支援集団司令官も小松勤務を経験しており、ウェブサイト上には代表との対談が載っている。
懸賞論文の応募総数235件のうち94件が航空自衛官だったのは、代表と空自首脳部との関係と無縁ではないだろう。田母神氏自身も「航空幕僚監部教育課長に紹介した」と認めた。空自内部に一定の歴史観を広める結果につながっていないだろうか。(※2)
田母神氏を懲戒処分にしなかった点について国会では技術的な議論があった。田母神氏は懲戒をめぐる手続きの省略を認めず、徹底抗戦の構えをとった。このため短時間で懲戒できず、空幕長を解任して定年退職させる苦肉の策となったからだ。
1978年、当時の金丸信防衛庁長官は「超法規的行動」発言を理由に栗栖弘臣統合幕僚会議議長を解任した。今回と似ているとされるが、決定的な違いは栗栖氏は自ら辞表を出し、田母神氏はこれを拒否した点である。
上官である防衛庁長官の信を失ったと栗栖氏は考えた。政治家による軍に対する統制(シビリアンコントロール)を持ち出すまでもない。武人として当然の挙措である。田母神氏のように上官の命令に従わない指揮官をいただく軍事組織は下克上の混乱に陥る危険がある。(※3)
昨年夏、守屋武昌防衛次官は小池百合子防衛相から退任を命じられ、首相官邸に駆け込んで抵抗した。田母神氏の行動は、それと重なる。いつからこんな危険な空気が防衛省には広がったのだろう。(※4)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20081111AS1K1100111112008.html
<ブログ管理者注釈>
(※1) Nutz!
(※2) 懸賞論文の応募をそくすのと、政府見解と異なる思想を理由に空幕長更迭するのと、どちらが「歴史観を広める」上で有効かは言うまでもあるまい。
「正しい歴史認識だから広めるのは正しい。」等と言うのは独善独裁以外の何者でもない。それが政府見解に沿った歴史認識ならなおさらだ。
況や、近隣諸国のお気に入りの歴史認識を攻防の尖兵たる自衛隊に広めるなど、思想侵略以外の何物であろうか。
政府見解に、諸外国におもねる思想侵略を推奨するマスコミとは、売国奴以外の何者であろうか。
(※3) 田母神氏の命令違反とは「解任されたが辞表を出さなかった。」事か?辞表というのは自ら出すから辞表で、上からだろうが下からだろうが命令されて出すものではあるまい。
私の記憶にある限り、田母神氏は命令違反などしていない。
(※4) 危険なのは、今のマスコミによる思想統制容認・思想侵略迎合であろう。