資本主義の勝利万歳

　中国新華社が報じるのは、中国の輸出玩具ﾒｰｶの半数以上が今年７月までに倒産していたという「衝撃の事実」。
　新華社が伝えると言うことは、中国政府の公式発表と言うことだ。

　その原因に曰く、「一部の欧米市場では安全基準の厳格化」と「製造コストの高騰」が挙げられている。が、後者はともかく、前者は「有毒物質が検出されるなどで各国で回収騒動が発生」している以上、当たり前の処置だろう。
　その消費者・消費国にとって当たり前の処置がために倒産したのだとしたら、「お気の毒」とはとても言えない、自業自得と言うべきだろう。
　
　CS、顧客満足度というのは、顧客の安全が最低限の条件であり、それを達せられない企業が淘汰されるのは資本主義、競争原理の原則。
　コストも顧客満足度も環境も無視して「生産拡大に邁進できる」（筈の）社会主義・計画経済とは違うのである。

　もっとも、このニュース、果たして「中国市場の資本主義性・競争原理性を示した記事」と見るか、あるいは「いかに中国企業が簡単に（偽装）倒産するかを示している記事」と見るかは、判断に慎重を要するべきだろう。
　仄聞するところによると、何か不祥事やまずいことがあると、倒産した事にして看板だけ掛け替えて、また同じ商売やっている企業もあると言うから。