米国議会が、対中ミサイル防衛の性日を求めているという記事。
 米国議会が求めることは、至極当然のことと、私には思われるし、イージス艦発射の海上発射型ミサイル防衛は、その展開の柔軟性から、何もロシアやイラン相手ばかりではなく、対中防衛も当然視野に入っていると思っていたのだが、あえて対中防衛を取り上げると言うことは、次のいずれかだろう。

 (1)海上配備型ミサイル防衛を、今後増強すべきだ、と言う主張。そのためには、弾道防衛能力持つイージス艦を、早急に増やすべきだとする主張。
 (2)イージス艦発射のミサイル防衛だけでは縦深陣地が築けないから、地上発射の対中ミサイル防衛基地を確保すべきだという主張。海上配備型はミッドコース防衛とされているから、その前衛を築こうとすると発射地点により近い所を確保する必要がある。極東なら我が国や、台湾かな。
 プレブースト段階の迎撃となると、アメリカが持っている中で今実戦配備に近いのは、ABL、空中発射レーザー砲か。
 (3)対弾道ミサイル防衛ばかりでなく、対巡航ミサイル防衛を早急に開発配備すべきだとする主張。こちらの基地は中国近辺から米国本土まで、何処でも迎撃の機会はあるはずだが、展開の柔軟性という意味では、やはり艦上発射が理想だろう。此は今すぐ米国にはないと思うが・・・イスラエルが数年以内に実戦配備しようと開発していたはず。

 即効性があるのは(1)。(3)の巡航ミサイル防衛は、まだこれからの筈だ。
 実際には上記のいずれかの組み合わせで対処することになるだろう。This is the Big Country.

 何れにせよ、
 「お友達の嫌がることはしない。」等という認識と、国際情勢は、相当な乖離があると言うことだ。