仮面ライダー
DVDコレクション
Masked Rider Dvd Collection
クウガ ・・その作品世界に垣間見るテーマは、良心 だろう。
21世紀最初のテレビシリーズとして誕生した仮面ライダーの物語。
単なる暴力的な戦いを避け、別の意識を育もうとした制作サイドが感じられる。
そこにある 人間 ”として弱さや蹂躙に対する足掻き、主人公は戦いに不向き。
優し気で頼りなさそうなイマ風の若者が巻き込まれた異常事態に遭遇した時。
理不尽で狂った世界… いかなる戦争も同じであるが、自由を奪われ戦う地獄。
幾多のグロンギ怪人との戦いを退け、変転する主人公の能力を導き出す仲間。
決して強くない青年が、凶悪な敵を前に周囲との協力で人々を守る戦士となる。
誰も傷つけたくない…しかし戦いを余儀なくされ倒す(殺害)敵も人間なのです。
好きで戦う人間などいない、五代雄介も例外ではありませんでした。
新たな世紀に 殺伐とした争いをテーマにすべきか、迷ったのではないでしょうか。
仮面ライダーという勧善懲悪ヒーロー ではない人間像” を構築した名作です。
今号の表紙、究極の能力強化を遂げた黒いクウガ
DeAGOSTINI さんから 仮面ライダー・クウガ DVD本 第十集。
放送時間や対象者は、小さな子供たち。 残酷シーンもあるが、教訓がある。
視聴者の高い年齢層にも訴える内容は、より深く印象に残っていったはず。
第0号 ン・ダグバ・ゼバ が驚異の能力で民衆どころか、弱体化した同種族の
グロンギ怪人達まで大量虐殺する怪事件が勃発する社会。
絶望と破壊の権化ともいえる脅威を前に、黒い姿に能力強化したクウガ敗北。
そして・・ 黒い四本角をした禁断の変身フォームで最終決戦へと挑む・・
もしかしたら人間としての意識も良心も五代から失わせる危険性を孕む姿に。
こうなれば、刑事ドラマ的な要素も交えた異色の特撮というドラマ性がクウガ。
出演者達に好感を抱いてしまう不思議な魅力のある等身大のライダー像。
ことしも雪結晶の舞う季節・・
印象的な最後の戦いは、白い雪の結晶が舞い降りる・・ 雪山にて挑む死闘。
近年の人気アニメ 『鬼滅の刃』もファーストシーン舞台が雪山で美しい描写。
白く儚い雪の中で・・ 主人公の残酷な絶望感が相反する心情を血に染める。
いつも自分じゃなく、人々を守るために名も知れぬ青年として命を賭けるクウガ。
私たちは、いつも尊い犠牲的な責務を全うした人間に守ってもらう弱い存在です。
クウガになれるから強いどころか、悩み傷つく生身の人間が訴える戦いの否定。
残酷なシーンにも暴力の恐ろしさ虚しさを伝えたい真意があるからだと思います。
21世紀を平和な時代にしたいと願う制作者が抱く想いのメッセージがある。
最強の能力を抱く戦士が闘えば、結局は生身の人間として殴り合うのも同じ。
黒いクウガ究極体(アルチメットフォーム)も ダグバも人間の姿で戦い倒れる。
お互いがプラズマを武器に戦うが、虚しい争いを描いた演出が行われました。
辛うじて ダグバを倒し、再び日本に平和な日々が戻る大団円が訪れます。
まるで悪夢から覚めたように日常を取り戻した出演者たちに安堵する瞬間。
最終話のエンディングには、海外ロケらしい…キューバの海岸を歩く五代雄介。
美しい海と砂浜に 彼が世界への冒険の旅に出ている姿が登場しました。
海辺では・・ 地元の子供がケンカしている、五代さんは?技のひとつで子供を
楽しませ仲直りさせてくれるのです。
サムズアップ!が似合うヒーロー 彼(オダギリジョー)の笑顔が印象的です。
霊石アマダムも壊され・・クウガの力は消えたのか、グロンギ怪人の暗躍は?
そんな心配も緩やかに癒されてしまうシーンで、仮面ライダー・クウガ 終了。
過去の名作ライダー作品の熱烈ファンも多いでしょう。
その作品群と乖離した クウガ 特撮としての醍醐味も作品性も満足いく独自性。
未知の現象に翻弄される戸惑いや不器用な人間の努力や真摯な生き様も
ライダー作品のオマージュとも言えるような新世紀の仮面ライダーありがとう。
仮面ライダー の裏話は、無限のテーマを織り成す挑戦の歴史がある。
仮面ライダー クウガ 続きも無い 物語として完結している貴重な作品。
時代の最初に企画された偶然と 特撮ドラマの可能性が妙味を増している。
DeAGOSTINI さんの平成シリーズ 11号からは、アギト 特集。
クウガ!推しの私は終了のはずでしたが、今号は特別DVDが2枚。
TV スペシャル 仮面ライダー クウガ 新春エピソード 46,5 『初夢』
付いてきます(資料も続いていますね)。 忘れず買いました。
アギト・・ シリーズ派手過ぎて、私個人は苦手なんです。
異色の特撮もの クウガ ほど特別なライダーはいないかも。
時代は進化し、クリエイターが贈る映像が躍動する。
写真集 HP
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クウガ・・ いい意味で、監督の意志や手作り感が魅力。
いまだに独自性や真面目さが異色と思える名作。
バイクシーンも出色の出来映え。
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