わが屋前(やど)の時じき藤のめづらしく今も見てしか妹(いも)が咲容(ゑまひ)を
大伴家持
万葉集では、大伴家持が詠んだ歌なのですが。 現代風に訳しますと…
私の屋敷の庭先に、季節はずれに咲いた藤の花のように
めずらしく見たくなりましたよ…愛らしいその笑顔を
いまも貴女の笑顔が見たいのです。
平城京…奈良の都を象徴するような美しい花といえば藤でした。
高雅な藤に彩られた京(みやこ)の佇まいを胸中に想う方もいたでしょう。
どこか奥ゆかしい淡く独特な色合いは、詠む人の心情を染めていったはず…。
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