宇宙博2014


宇宙開発にかけた人類の夢と歴史そして未来


こうして開催されている宇宙博のシンボルマークは、宇宙開発における国際協力が象徴された5本の柱が集まり…ひとつの星を形作る象徴だそうです。

しかも国際宇宙ステーションの窓までイメージしたシンプルなデザインです。



SPACE EXPO











アポロ司令船の帰還


さあ、NASA展示エリアも後半は超大物の展示物が揃いました。


有人月飛行は、アポロ8号で月の周回軌道を回り観測、10号も着陸のリハーサルが任務。

多くの試練を経て…ようやく月世界にアポロ11号が舞い降りたのです。









1969年7月22日午前、再びコロンビアのメインエンジンは点火!。

地球に向かう遷移軌道へ、中間軌道修正が終了すると機械船より分離した指令船は地球帰還の途に…。

飛行路はモニタリングされ、数百回の計算で最終的に突入角度は僅か6度に決定します。

7月24日午後4時50分35秒(米国東部夏時間の午後12時50分)

人類史上初の月面からの帰還を果たしたコロンビアは、回収任務の米国海軍所属の航空母艦ホーネットが待機するウェーク島の南南西約500kmの太平洋上に無事着水しました。



ニールたち宇宙飛行士は着水後およそ1時間で海軍のヘリコプターにより回収され。

月面から病原菌やウィルスを持ち帰らないかを検査すべく特殊病棟のユニットに隔離。

アポロ・クルーは3週間も外界から隔絶されて…身柄はロスト?

ようやく開放されると8月13日にニューヨークやシカゴ、ロスなどで盛大な歓迎パレード

まさに新時代の英雄となりました。




会場では降下用パラシュートを上手く展開して、帰還時の指令船カプセルの着水を演出しています。







アポロ司令船(CM)は実物大のモデルですが、ディテールも精巧そのもの。

コマンド・モジュールの内部操縦席も再現されています。

当然ですが…背もたれは真下で、上を向いて座席につきます(ここの頭部は手前)。

ミッドシップのクルマみたいに、大気圏再突入の熱と振動は背中で応えるのでしょうか。








ユーラシア大陸の平原に着陸(墜?)するロシアの方式と違って、アメリカは太平洋上に着水します。

ロシア方式は地表に激突したら怖そうなんですが(水面も危険はありますが)、アメリカは出迎えも空母など歓待の様子が豪華まさしくハリウッド映画のような世紀の感動シーン。

地球の海に着水する帰還の映像は…なんとも美しく感じませんか。


アポロ(コールサインはコロンビア)指令船の全景。












NASAは宇宙往還機の時代へ


スペースシャトル アトランティス

シャトル・オービターは、アメリカ航空宇宙局NASAを代表する画期的な宇宙船。

これまでの宇宙ロケットの概念を打ち破り、帰還時には大気圏再突入から滑走路に着陸。

その勇姿は子供たちの羨望の的でした。

日本と違い、米国の映画製作では、軍やNASAの前面協力なんて茶飯事ですから。

(米軍の募集CM映像なんか見たら迫力と感激で眠れなくなります。)

SF映画にもシャトルが登場して、地球の危機を救ったことも数知れず。


ほんとうは先端の鋭い機体であれば流麗ですが、大気摩擦と空力学的飛行物体として…この容姿?には理由が。

ペイロードベイには多くの重量物搭載を念頭に入れて設計され、しかも7名分の居住スペースまで稼ぎ出す必要性もあり…優しいライン。








Space Transportation System   STS


スペースシャトルは初の宇宙輸送システム計画の一環として建造された名機でした。

軌道へ打ち上げれば、ペイロードを開けば人工衛星の修復や新たに衛星をリリースする作業ドックにもなる、遠隔ロボットアームも使用。

それらの任務を遂行して航空機さながらに滑走して帰還できるシステム。

搭乗員も含めた効率は、最早…SF小説の世界を実現していたといえるでしょう。









宇宙往還機により研究開発費は節約できて、もっと宇宙は身近になるはずでした。


しかし、実際は度重なる重大事故や安全性の見直し改修で望外な予算が費やされ継続に翳りが見え始め…遂には退役することになりました。


スペースシャトルが退役する最終飛行の終了後に総決算によると…

延べ135回の打ち上げ費用は2090億ドル超える巨費を要する結果になりました。

飛行計画、ノーマルでは従来の使い捨て型ロケット打ち上げより相当高額になりました。

安全性や設計も革新的な次世代シャトルが登場するまで、我々は待たなければなりません。


宇宙から大気圏の空まで飛び続けた白いデルタ翼のシャトル・オービターを忘れない。











シャトルの飛行などSTS研究開発に関する資本供与は、アメリカ合衆国が中核となって行われ

最新宇宙探査機の打ち上げ。人工衛星を軌道上に運ぶ作業、宇宙空間を利用した科学実験、国際宇宙ステーションの建設に活躍しました。

NASAのミッションだけではなく、アメリカ国防総省、欧州宇宙機関、同盟国の軌道上実験。

様々な経緯の中でも特にISS(国際宇宙ステーション)建造は大仕事でしたね。



かつて20世紀のアメリカが取り組んだ宇宙実験室スカイラブ計画のようなラボラトリー。

ISSが完成する以前は、シャトルのカーゴベイがロシアのミールなどより大きな実験ユニットの役目も果たしました。

シャトルと搭載スペースの広さは、実に興味深いアプローチの舞台だったのです。










シャトルを再使用型宇宙往還機として構成するのは大きく分けて3つの部分です。

再使用可能なオービター(軌道船)、外部燃料タンク、固体燃料補助ロケットブースター。

段階的に燃料タンクとロケットブースターは上昇中に分離します。

地球周回軌道に到達するのはシャトル・オービター(軌道船)のみです。

ケネディ宇宙センター発射コントロール・センター(管制室)は全てを見守り続けました。




機体は通常のロケットと同じように垂直に打ち上げ発射され、帰還時のオービターは水平に滑空して基地滑走路に着陸します。


着陸した帰還機体は再使用に向けてメンテナンスされます。

タンクやブースターは各々海面にパラシュート降下し、専用の回収船で基地まで運びます。

徹底した修復や検査など整備が終了した後、推進剤を再充填して再び宇宙へ飛ぶのです。









スペース・シャトル・コックピット


航空電子機器アビオニクスは、保護と熱対策のためにコックピット背後のスペースに格納されていました。

胴体部分の大半は直径4,6m、長さ18mサイズの貨物搭載部が占めています。

まず機体が水平の状態で搭載物は格納され、発射台上で初めて垂直にされるのです。

宇宙空間で搭載物は飛行士の遠隔操縦するロボットアームと船外活動により放出されました。

搭載物自身のロケットモーターにより、さらなる高軌道まで投入するケースもあります。











20世紀最悪の凄惨な事故が…


1986年1月28日…『チャレンジャー号』爆発事故は発生してしまいました。

打ち上げから73秒の刹那、アメリカ合衆国フロリダ州中部沖の大西洋上で空中分解。

スペース・シャトル・チャレンジャー号は爆発して尊い7名の乗組員が犠牲になりました。

(北米東部標準時午前11時39分)

機体の右サイドにある固体燃料補助ロケットの密閉用Oリングが発進時に破損、接続部からの漏洩が生じ、固体ロケットエンジンの高温・高圧の燃焼ガス噴出で外部燃料タンクが構造破壊。


爆発直後のオービターを襲う空気力学的な負荷で瞬時に崩壊しながら四散したのです。



あらゆる危機管理シナリオや整備を徹底しても危険や事故発生のリスクは消えません。

宇宙開発に散っていった彼らの魂…










シャトルは3G相当の負荷にも耐えられるような設計は施されています。

設計時から1,5Gの安全係数として組み込まれるほど乗員室は堅牢な区画になり

シャトルコックピットの材質は強化アルミニウムで作られていました。





再び哀しいアクシデント…


21世紀に入り、幾度も安全措置の改良をされたスペース・シャトルに悲運が…


これは28回目のミッション帰還時に遭遇した致命的な損傷が原因の事故でした。

2003年2月1日、大気圏に再突入したコロンビア号が空中分解事故に見舞われました。

スペースシャトル『コロンビア号』がテキサス州とルイジアナ州の上空で悪夢の空中分解。

またも悲劇は7名の宇宙飛行士の生命を奪ってしまったのです。


原因を究明していくと、発射時に外部燃料タンク発泡断熱材が剥離し…破片が左主翼前縁を破損させていたのです。

大気圏再突入で生じる高温から機体を守る耐熱システムの損傷による空中分解。


血塗られた宇宙(そら)に慟哭は消えません。



シャトルに望まれた運用方法の破綻、NASAの置かれた立場や事故の対策に正常な開発と時間が削がれ…老朽化した機体は役目を終えることになりました。


1981年から2011年の間に135回の打ち上げをしてきた宇宙往還機は退役します。

2011年7月8日、スペースシャトル計画最後の飛行(STS-135)は無事帰還。

最後のシャトルの名は、アトランティス
でした。


リターン トゥ フライト(飛行再開)は二度とありません。 

それでも人類は宇宙を目指すのです。









ギリシャ神話のレーテの河のように…たとえ誰もが忘却したとしても

…幾多の生命が挑戦した歴史に終止符はない。


見学者が宇宙に興味をもつことが未来を創造することに繋がっているんです。












キュリオくん~参上


宇宙博には見どころありすぎて、ゆっくり会場を回るには~夕涼み券だと時間が足りない。

星 私もキュリオくんのように脳内がビッグバンしそうです(笑)。
星









JAXA・日本の宇宙開発展示エリア


1955年、キュリオくんも驚きそうな小さな『ペンシルロケット』からスタートする日本の宇宙開発史。

科学者たちの大和魂が飛翔を開始します。 不撓不屈の道のりが始まりました。

1970年になると旧ソビエト、アメリカ、フランスに続き人工衛星の打ち上げ成功。

栄えある世界で4番目となります。


新世紀にはいるとJAXAも宇宙に進出すべく、いよいよ脱出加速は第二宇宙速度!。

(ロケットは地球の重力を離脱すべく地球の中心に対し秒速11,2キロメートルの速度を超え)


太陽系の旅をした小惑星探査機『はやぶさ』の帰還は知恵で挑んだ奇跡的な出来事。

キャプテン誕生、若田光一さんがアジアから初のISS船長に就任しました。

日本の宇宙の於けるアドバンテージは揺ぎ無いものです。


このエリアで、JAXAは勿論~国立天文台、国立極地研究所の活動など紹介されます。


日本の宇宙開発の成果に触れ、リアルな最前線の技術を知ることが出来るんです。










TMTをハワイ島に建設する計画


Thirty  Meter  Telescope



次世代超大型望遠鏡

多数の鏡を組み合わせて口径30メートルの主鏡を形成する。

分割鏡方式を採用しているんです。

完成すれば、すばる望遠鏡の10倍もの集光力を誇ることになるのです。

その分割鏡は対角1,44メートルの六角形をしており、これを492枚も敷き詰めます。

主鏡面が方物面に近い双曲面になるように、それぞれ分割された表面を非球面状に研磨しています。

鏡の厚さは4,5センチで『すばる望遠鏡』の主鏡の1/4以下、よって13倍もの面積でありながら重量は4倍程度に抑えられました。

その裏側から中心の1箇所と周囲の27箇所の点で支えます。

(この内、支持点にある21個のアクチュエーターで決定されます。)

分割鏡の位置は隣の鏡との間にある12個のセンサーと3個のアクチュエーター制御。

リアルタイムで全体の鏡が観測中に適正になるようにする仕組みがとられました。

(交換用まで含めると574枚もの分割鏡が用意されています。)










次世代超大型望遠鏡TMTの本格建設が始まります。

これまで、日本、米国、中国、カナダ、インドの5カ国の協力により準備が進められてきました。

2014年5月6日、米国において『TMT国際天文台』(TIO)が法人登記され設立されたのです。

(これは実際に望遠鏡建設を推進する組織です。)

7月25日(米国・ハワイ時間)実際にTMTの建設を行うことについてハワイ州からの許可がでました。これで遂に本格建設に入ることになりました。

初代TMTの国際天文台総括責任者は、カリフォルニア工科大学のエドワード・ストーン教授の就任が決定しています。

地球上に最新の瞳が開く日がやってきます。

深遠なるディープスペースに向けて











アルマ望遠鏡プロジェクト


アルマ(ALMA)というのは、アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計のことです。

この計画とは、日本が主導する東アジア・北米・欧州・チリ諸国が協力して推進する国際プロジェクト。

直径12メートル級の高精度アンテナ50基と『ACAシステム』という高精度アンテナ16基を設置します。

それはチリ・アンデス山中にある標高5000メートルの高原に建設される超高性能な電波望遠鏡として運用しようという画期的な計画なのです。

アルマ望遠鏡の概要は、広大な土地に66基の電波望遠鏡群を設置。仮想的に一つの巨大な望遠鏡として組み合わせ運用しようとしています。

(そうした複数の電波望遠鏡を組み合わせた仕組みを、電波干渉計と呼びます。)



どれだけ遠くの対象を細かく見ることが可能かを望遠鏡では『分解能』として表示しますね。

対物レンズとなる主鏡の口径に比例するもの。

だから明瞭に対象を見てみたいと思ったら、口径を大きくすればいいのです。

ただ、そんな巨大なアンテナを地球上で建設する技術はバベルの塔より難しい?。

これを解決する理論が『干渉計を使った開口合成』というギミックなのです。

通常の口径のアンテナでも複数配置すれば、トータルでは巨大な口径のアンテナと同規模です。

(ヒマワリの花が一本では小さくても、ヒマワリ畑をひとつの花としてみるような…)

米国にある砂漠地帯のVLAも同じアイディアで夢を実現させていますね。











すばる望遠鏡


日本の天文学は、そのまま世界最高水準の天文学とも言えます。

従来から光学やエレクトロニクスをはじめとする最新の技術の動員で、130億光年の彼方を観測可能。

ビッグバンの膨張開始より間もないファーストライトの宇宙を捉える試みが行なわれています。

すばる望遠鏡の所在地は、ご存知の通り太平洋の中心、ハワイ島マウナケア山頂ですね。

標高4200メートルのマウナケア山頂の気圧は平地の3分の2。

天体観測に最適な場所のひとつで地上の天候システムに影響されぬ高さのため、快晴で乾燥した環境です。

こうした好条件を求めてマウナケアでは11ヶ国が運用する望遠鏡13基が稼動しています。



すばる…は、大型光学赤外線望遠鏡であり、集光鏡の有効口径が8,2メートルという大きさを誇ります。

この画期的な観測性能を達成すべく数々のイノベーションで構想された新世代の望遠鏡です。

これまで前人未到の高い鏡面精度を能動光学で維持して、空気の乱流を防ぐアルミ外壁の新型ドーム。

独自の観測装置が4つの焦点それぞれに備えられ、自動交換システムが効果的に運用されています。


主反射鏡 (一枚鏡)の有効口径は8,2メートル。厚さ20センチメートル、重量は22,8トン。

材質にはULEガラス (超低熱膨張ガラス)を用い、研磨精度も平均誤差0,012マイクロメートル。

そして焦点距離は15メートル、望遠鏡高度軸は標高4,163メートルになります。


形式は楕円柱型自動風制御方式であり、特徴:には円筒形で望遠鏡と同期回転すること。

望遠鏡構造の高さは43メートル、回転レール直径も40メートル、ドーム上部の重量2000トン。

なにもかも破格の望遠鏡すばる。

2011年に発生した冷却液漏れ事故に関した復旧作業は完了しています。

2013昨年夏には主鏡再蒸着作業の際に清掃などが実施されコンディションは最高の状態です。



これからも美しい光を集めて…すばる









宇宙遺産100



138億年の超絶景。  8月30日に放送されました。

宇宙博を主催するのはNHK、NHKプロモーションですから。

衛星放送の先駆け公共放送のNHK。

BSプレミアムの番組では素晴らしい宇宙の映像を家庭の大画面でお楽しみいただけます。









やっぱりNASA”って凄いよね!惑星探査にGO!キラキラキラキラ











キュリオシティー火星に降り立つ


人類よりも一足先に火星探査をはじめているのは探査する無人機たち。

希薄な大気も確認される火星の嵐に耐えながら健気な観測日記を送ってくれるんです。

キュリオシティー』の名前はアメリカ航空宇宙局が火星探査ミッションの探査車の愛称を一般公募。

全米の子供たちから夢が寄せられて選ばれ命名されました。








この探査計画のユニット公式名は『マーズ・サイエンス・ラボラトリー』です。

2011年11月26日アトラスⅤ型ロケットによって打上げられました。

火星到着は2012年8月6日のことです。

前兆3メートル、重量が900キログラムのキュリオシティは火星表面を移動する探査機。

NASAが送り込んだこれまでの火星探査車としては最も大きな機体なのですよ。


まさしく火星でグレートジャーニー?真っ最中のキュリオシティー。


観測しながら最大移動速度は時速90メートル、平均速度は毎時30メートル程度です。

いまや火星表面の動くロボット実験室なのですから。

(これは、NASAが製作した実物大の展示模型を米国外で初めて公開しました。)










1976年、NASAが火星に送り込んだ探査機『バイキング1号』が軟着陸に成功。

地球の衛星から親しみある惑星『火星』を目標に、生命存在の可能性を持つ天体への探査が進んでいきました。

子供の頃から望遠鏡で…大気の揺らぎの彼方に見える赤い惑星(ほし)に人類は様々な夢を抱きました。


現在も火星表面で活動する探査車『マーズ・サイエンス・ラボラトリー
キュリオシティ)』

この惑星誕生の謎に迫ろうと地質や大気など研究する最前線を紹介していました。


ゆっくりと銀色に輝くアームを伸ばし、先端部のドリルで火星の岩石を掘削して粉末状にしたサンプル採取で成分の分析が可能。

岩石のサンプル調査で解明された、かつて火星が生物が棲息可能な環境だったこと…

なによりも搭載された数機のカメラが火星の地表で撮影した画像を地球に送信し続けています。


放浪する…孤独な旅人であり研究者のように、火星で探査を続ける仲間です。

頑張れ
キュリオシティー!!












Arianespaceアリアンスペース


ヨーロッパの宇宙開発機関『アリアンスペース』は、欧州各国が共同で設立した企業体です。

ここで開発され実用化される『アリアンロケット』の打上げ実施をマネジメントしています。


欧州12ヶ国の53社による出資で19801年3月26日に設立されているのです。

出資比率が最大のフランスが本社で『クールークーロンヌ』に拠点はあります。

アリアンスペースとはロケット打ち上げ事業を請け負う専門企業なのです。

実に合理的な宇宙ビジネスですね、ロケット機体の製造は別会社が行う仕組みをとります。

アリアン4ロケットのシリーズは、世界の商業ベースで成功して実績をあげました。

国際市場での人工衛星の運用をメインに打ち上げの半数近い占有率を誇ります。




かつてのアフリカ大陸アルジェリアの実験場は、独立運動があり撤退しました。

現行の『ギアナ宇宙センターCSG』は、フランス領ギアナ・クールーにあるフランス国立宇宙センターのロケット発射基地を使用しています。

(基地は欧州宇宙機関とアリアンスペース社などが中心に利用します。)

ギアナの首都カイエンヌのバンリュー(仏語で郊外の意味)にあるクールーは宇宙の街。

ロケット基地は赤道より北の約500km地点、北緯5度3分の低緯度が選ばれました。

赤道近くはロケット打ち上げに最適の座標でしょう。








宇宙開発もうひとつの主役アリアンスペース


主力ロケットのアリアン5”は、静止軌道に6トンもの搭載物を載せるペイロードを備えます。

現在は、2012年より商業的な衛星を打ち上げる目的で運用される『ヴェガ』固体ロケットブースターの運用が始まっているのです。

参加各国の国旗マークが機体を飾ります。

これによりロケット技術を所有しない国々に衛星を利用する自由が生まれている。

『ヴェガ』は科学衛星や観測衛星を主体に1,5トン程度の重量物を効率よく打ち上げ。

これらを主力としてアリアン・スペースは、より世界での市場開拓を念頭に開発します。













ハッブル宇宙望遠鏡



ビッグバンから始まった宇宙、そして最初の瞬きファーストライト。

アメリカの科学者エドウィン・ハッブルは宇宙が膨張している理論の発見者です。



1990年4月25日にスペースシャトル・ディスカバリー号に積まれたテレスコープ。

フロリダにあるケネディ宇宙センターから星の海へと旅立ちました。



地上600キロメートルに位置する衛星軌道にある天文台として90分で地球一周します。








主鏡は直径2,4メートル。 天文学者たちの心の様に磨かれていました。

大気に影響されず鮮明な観測画像が撮影できるのが究極の環境である宇宙空間の天文台。


ドイツ人科学者ハーマン・オバース博士は既に1923年に示唆していました。

ライマン・スピッツアー博士による論文『地球外天文台の天文学的効果』という世界の証明。

宇宙に浮かぶ全長13メートルの反射望遠鏡という訳ですね。



ハッブル・スペーステレスコープの優れた実力は。


①広視野惑星カメラ(宇宙をワイドに捉え、惑星モードで遠い惑星も緻密な解像度で撮影)

②微光天体カメラ(地上では二四等級が限界、宇宙なら二八等級の星まで観測可能)

③高分解能スペクトログラフ(ほんの0,5秒で露出を終える機器で紫外線を観測)

④微光天体スペクトログラフ(紫外線から赤外線まで幅広い域の波長を感知する優れもの)

⑤高速フォトメーター(1秒に10万回の測定が可能、パルサーなど急速な光源まで分析)




その後もシャトルからのEVA(船外作業)で修理や調整、分光器の取り付けがされました。

















フリーフォール世界記録樹立は成層圏から


レッドブル・ストラトス』…成層圏へ上昇したカプセルから人間が跳ぶ!!


RED BULL STRATOS 

成層圏を意味するイタリア語…ストラトス

フリーフォールの世界新記録の樹立と、高高度での安全性の発展に向けた情報収集を目的とした過酷なミッションを成功させました。









男の名は、フェリックス・バウムガートナー(Felix Baumgartner)』



宇宙服に匹敵する高度な与圧服を身に纏うのはスカイダイビングのスペシャリスト。









与圧カプセル『レッドブル・ストラトス』はSage Cheshire Aerospace社製


2012年10月14日(日)、何百万人もの関係者・観衆が見守る中で飛翔したバルーン。

39,045メートルの高度に上昇したのでした。



現地では14日の昼、日本時間で10月15日(月)の早朝。

レッドブル・アスリートのフェリックス・バウムガートナー(43歳 オーストリア人)は

アメリカ合衆国ニューメキシコ州ロズウェルの上空39,014メートル(128,000フィート)の成層圏から地球へとダイブしたのです。




成層圏から音速を超えて落下していく…










希薄な大気層からは空気抵抗も皆無に等しく、落下速度は途方もない加速をします。

これだけの装備で固めようと、その危険性も勇気も我々には想像もつかない領域でしょう。









BALOON AND CAPSULE TECHNOLOGY.












1.動力補助不使用での音速を超える人類初のフリーフォール(スカイダイビング)

  時速1342,8キロメートル(マッハ1,2)


2.最高高度からのフリーフォール(スカイダイビング)

  39,014メートル(128,000フィート)


3.最高高度の有人気球飛行

  39,044メートル(128,097フィート)


4.フリーフォール(スカイダイビング)における最長垂直落下

  36,529メートル(119,846フィート)

  ※フリーフォール滞空時間は4分19秒



最高高度の有人気球飛行、最高高度からのフリーフォール、動力補助不使用での音速を超える人類初のフリーフォール、フリーフォールでの最長垂直落下と、4つの世界新記録を同時に樹立した成功。

人類史に新たな一歩が刻まれました。 














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