中国の名僧 『鑑真』様は、日本からの招きにより奈良時代の8世紀半ば(753年)の奈良時代に来日した帰化僧です。
航海術も船舶も未熟な時代、渡航することは容易ではなく…12年間に5度の失敗という艱難辛苦を乗り越えて日本への上陸を果たされました。
(月面に人間を送る宇宙開発くらいの死を賭けたプロジェクトでした。)
唐の国は、国民の密出を禁じており、最悪の罰には死罪すらあるのでした。
国法を破る犠牲を払ってまで日本へ信仰を広めに来てくださる高僧など見つからないと嘆く遣唐使が…ついに出会えた僧が鑑真なのでした。
日本における仏教宗派のひとつ…律宗の開祖なのです。
唐招提寺を開き、仏教のみならず建築や美術面にも大きな影響を与えました。
衆生を救うための尊い情熱、現在の両国が歩む道をご覧になれば嘆かれるでしょう。
朝廷からは『大和上』(だいわじょう)の尊号を授かりました。
鑑真(688~763年)
こちらは、福島県の会津武家屋敷内にある鑑真像です。
日中国交正常化10周年を記念して安置された像だそうです。
中国による過剰な干渉や領土に対する牽制の応酬などやめて…冷静に両国の未来を考える時代だと思いませんか。
帰りは~撫で蛙をなでて、一路平安に無事帰れますように。
どうか苦難のはてに争い以外での解決策を模索してください。