不思議の海
…相模湾のお魚たちはシャイで…照れ屋さんなんですよ
お姉さんの説明が解かりましたか。 は~い(^O^)/
確かに…カニ(蟹)でした。
プロレタリア文学の小林多喜二さんの著書、『蟹工船』って知ってますか。
とても大きな長い脚は…メートル単位。
光無き暗黒の深海を歩き続けようと、カニにはワーキングプアなんてありません。
彼ら(カニ)は缶詰にされる~たらば蟹ではなくて、タカアシ蟹なんです。
その体型は、世界最大級の現生節足動物だという高脚蟹(タカアシガニ)。
生息域は日本近海の深海、十脚目で短尾下目のクモガニ科に分類されます。
カニ類としても生きた化石と呼ばれるほどの原始的な古い種の系統になります。
水深 200~300メートルにある砂泥底に好んで棲むようです。

空を飛ぶように泳いでいく魚たち



左や~右下の謎の魚影?は、怪しい新種のヒトデかもしれません。

ピースサインになることも珍しくない。

深海の奇妙な生命体。
大型だと、大抵は『大王』と名付けてませんか、ダイオウグソクムシ登場。
節足動物門 甲殻綱 等脚目となる…スナホリムシ科です。
大西洋からインド洋の範囲で、水深170~2500メートルに生息しています。
(水族館には、アメリカ東海岸の水深800メートル付近で採取した固体を展示中。)
日本の陸上最大のダンゴムシの仲間『オオグソクムシ』も体長は10cmほど。
こちらは体長が35cmもある…ダイオウグソクムシの大きさに驚かされます。
そうですねサイズは、貴女の部屋にあるスリッパより~ずっと大きいですよ。
しかも硬い甲殻類。
グソク(具足)は日本の鎧や兜を表す和名です。
頑丈な甲羅で覆われ、腹側には7対の歩脚の他、脚が板状に変化した遊泳脚を備えます。
こちらは、水槽内の生きているダイオウグソクムシ。
僅かな光すら無い世界に生きる…(どこかワイルドな台詞?)深海の生物。
殆ど動いてくれませんね。 天敵は何でしょうか。
(深海では、ひたすら生物の死骸などを貪るようですが…)
ダンゴムシの仲間だなんて…言われても
地上にいる豆粒のように小さなダンゴムシに比べたら
ナウシカに出てくる王蟲(オウム)の幼生みたいなサイズですけれど。
仲間は世界中に9000種類もいるんです。
熱水の噴出する深海底には、不思議なチューブワームが暮らしてますが。
信じがたい水圧の中に独自の生態系を作っています。
この領域は、高性能の潜水艇が無ければ行けない世界です。
独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、海洋を中心とした地球の調査・研究開発を行っている機関です。
新江ノ島水族館では、JAMSTECとの共同研究で日本初の深海生物の長期飼育を実施中なのですよ。
熱水噴出域(チムニー)
水深200メートルを超える世界、そして海底火山が活発に活動する場所には高温のマグマに熱せられ300℃以上もの熱水を噴出させています。
硫化水素からメタンといった地球の地殻を溶かし込んだものを噴き出している熱水噴出域を標本や模型などで展示しています。
湾を構成する主要な水は3つの層を形成しながら入り込んでいます。
ごく浅いところは、黒潮(暖流)の影響を強く受け、
水深約250~1000メートル付近には、親潮(寒流)を起源とした中層水があります。
そこからさらに深い領域には循環する深層水があると考えられています。
相模湾の豊かな生態系では、年中見られる温帯系の魚…
また南北からの海流に運ばれる熱帯系や冷水系の魚など、季節と海の変化により現われます。